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注)当記事は『映画/SEXドールズ』(原題:Hope Lost)のあらすじ・ネタバレ・感想を含みます。未鑑賞で興味のある方はご注意下さい。

もうすいぶん昔から『いいかげんクソみたいな邦題つけるのやめろよ!』と洋画ファンが訴えているにも関わらず、いつになっても次から次へと脳みそスッカスカのガッカリ邦題は後を絶たず。

なんですか『SEXドールズ』って。どこかのC級18禁アイドルグループか!?って感じです…。

SEXドールズ
(原題:Hope Lost)


2014年 イタリア

主なキャスト:

フランチェスカ・アゴスチーニ
ミーシャ・バートン
アレッシア・ナヴァーロ
マイケル・マドセン
アンドレイ・チェルニショフ
ディエゴ・パゴット
ダニエル・ボールドウィン
ダニー・トレホ

監督:デイビット・ペトルッチ
脚本:フランシスコ・トレント

ネタバレ無しのあらすじ

華やかなエンターテイメントの世界に憧れつつも、小さな町で暮らすソフィア(フランチェスカ・アゴスチーニ)。

ある晩、友人と訪れたクラブで映像プロデューサーのガブリエル(アンドレイ・チェルニショフ)と出会ったソフィアは、テレビ番組のオーディションを受けるため彼と共にローマへ。

しかしそれはガブリエルの罠であり、ソフィアは絶望的な環境で娼婦として働く事になるのだった…。

・・・といったストーリーで、鬱々とした救いのない内容が続く作品。

キャストで戯言

本作品の主演はフランチェスカ・アゴスチーニなのですが…製作発表時からミーシャ・バートンのほうが話題になり、記事によっては誤って『ソフィア役:ミーシャ・バートン』と記載されるほど。

まぁわからなくもないです。だってフランチェスカ・アゴスチーニはブサ…ごほっ、ごほっ、えーと好き嫌いが分かれそうなルックスですし。

ミーシャ・バートンは激痩せしたり激太りしたり、スキャンダルが尽きなかったり、精神科に入院したり…はっちゃけた女優さんではありますが、この当時の彼女はまぁアリなほうかと。ちょっと太めの時期ですけど。

イタリア作品ですがアメリカ映画好きにも顔馴染みの俳優、マイケル・マドセンダニー・トレホも出演していますよ。

そしてコレはかなり無名だとは思うのですが…アレッシア・ナヴァーロ『元兵士(拷問官)でトラウマを抱えたレズビアン』というヘンな役柄で出演しています(笑)

作品中では黒のショートヘアー&不愛想で不気味キャラの彼女ですが、金髪ロングで笑顔だとかなり美人で可愛らしい方なんですよ。

SEXドールズってなんじゃっ

冒頭でも書きましたが…とにかくこの邦題はヒドい。

たしかに娼婦が登場しますし、彼女たちは『人』としてではなく『商品』として扱われていますし、パッケージの服装もお人形のようではありますが…

ドキドキしながらエロを期待してレンタルしてしまった中学生を、大人の汚さで容赦なく絶望に突き落すような内容ですから(笑)

注!R18作品ですので中学生は見ちゃダメよっ

もちろんそういったシーンもはあるにはあるのですが…そこにエロティカルな雰囲気はなく、尺としてもちょっぴり描かれるのみ。しかもレイプ気味。

ある種芸術ともとれる絶望がウリの映画ですので、純粋に原題の『Hope Lost』(失われた希望)のままで良いと思うのですが、「そんなタイトルじゃ稼げないだろう!?思いっきり釣りタイトルに変えて話題性で売れよ!」という汚い大人の事情という事でしょう。

この邦題を考えた人は作品中に出てくる野郎共と大差ありませんなぁ…。


ここからネタバレを含むよ!!

最後まで救いは無く…

とにかく最初から最後まで「これでもかっ!!」と連発してくる『絶望』『不条理』『救いの無さ』

ガブリエルに騙されて娼婦として働くハメになり、

救いの手を差し伸べた牧師を信じてみれば、それも騙しで状況悪化し、

ガブリエルが救いに来てくれたと思ったら、やっぱり騙しだったり…

もう誰を信じたら良いんじゃ!男なんて誰も信じられんわっ!!

…と、絶望の彼方へマッハ2の速さで飛び去れそうな勢いです。

唯一の希望とも思えたエヴァ(元拷問請負人のレズビアン)は命を賭けて助けに来てくれるのですが…その彼女も残念な最後を迎えてしまいます。しかも死ぬ直前にレイプまで…。

もうね、鑑賞後にどんな気分になれば良いのやら。

最終的にソフィアとアリーナは助かる(であろう)ものの、マノールは逃亡。あの後彼女たちがどうなるかはわかりませんが「ふう、一件落着だね!」というスッキリ感は皆無です。。。

しかし最後だけ中途半端に『エヴァ参上!悪人どもを皆殺し!救出成功!』…なーんてエンディングにされてしまったらただのクソB級映画ですので、これで良かった気もします。個人的には『救いの無い映画』ってのは嫌いじゃないですし。

…いや、むしろそっち系の映画のほうが大好きですな。『映画/ファニーゲーム』(USA含む)は大絶賛のあまり他人に勧めまくってドン引かれましたし、『映画/ミスト』の最後に大興奮して家族に勧めたせいで、将来を心配されましたし…。

人によっては…アリ?

この作品に何を期待して観るのかによって評価は分かれると思いますが…

『エロエロSEX映画かな?』⇒撃沈

『拷問&エロスでハァハァしたい』⇒不発

『不条理スリラーが見たい』⇒微妙

『とりあえず変なB級作品を』⇒及第点

…といったところでしょうか。

私は映画に点数をつけるのは嫌いなので「何点」とは言いませんが、わりとアリな感じでしたよ。大好きなダニー・トレホも出演していましたし。

ただ人に勧めるか?と言われてしまえば…

残念ながら全くオススメできません!特に女性には!(笑)