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あまり好きではないのになぜか観てしまうニコラス・ケイジ主演作品。「さほど面白そうでもないし、特に見たいわけでもないが…」と思いつつも選んだ『映画/ゲットバック』です。あらすじとネタバレを含みますが、非常にそのまんまの展開でそのまんまの結末へと行くだけの映画ですので…未鑑賞で読んでしまっても問題ないかと。

というか特に俳優などに思い入れがなければ観なくとも良いかと(笑)

ゲットバック
(原題:Stolen)


2012年 アメリカ

主なキャスト:

ニコラス・ケイジ
ジョシュ・ルーカス
マリン・アッカーマン
サミ・ゲイル
ダニー・ヒューストン
マーク・バレー
M・C・ゲイニー

監督:サイモン・ウェスト
脚本:デヴィッド・グッゲンハイム

ネタバレ無しのあらすじ

アメリカ、ニューオーリンズ。

史上最高の銀行強盗と称されるウィル(ニコラス・ケイジ)とその仲間達は、銀行から1000万ドルを強奪する事に成功。

しかし逃走中にウィルとヴィンセント(ジョシュ・ルーカス)の意見が衝突し、結果ウィルだけが逃げ遅れ逮捕されてしまう。

そして8年後…

仮出所したウィルは最愛の娘アリソン(サミ・ゲイル)の元へと向かうも、逮捕された父を許せないアリソンは微妙に塩対応。

その後彼の元に1本の電話が。

声の主は「死んだ」とされていたヴィンセントで、8年前にウィルが持って逃げた1000万ドルを要求。アリソンも人質として拘束されてしまっていた。

逃走時に金は全て燃やしてしまった事を告げるも一切信じないヴィンセント。ついでに仮出所直後からFBIも執拗に付きまとう。

娘は救いたいが金は無いし、どうすりゃいいんじゃー!とニコラス・ケイジがいつもの調子で吠える!暴れる!嘆く!

・・・といった内容の作品。

似たタイトルにご注意

『ゲットバック』なんてありがちなタイトルなものだから、『奪還』『人質奪還』『絶体絶命』などなど…サブタイトル付きで同名の映画も多数。お間違えのないように。



キャストで戯言

さてさて恒例の『キャストで戯言』なのですが…もうニコラス・ケイジはいつも同じ演技で同じ顔しか見せてくれませんので、何をどうイジって良いのやら。

しかし彼はだいぶアクションシーンが厳しくなってきましたねぇ。スタント使用率も高くなってきましたし、本人が頑張っている部分はずいぶん誤魔化したカメラワークになってきましたし…歳ですかな。頭髪はだいぶ前から先走っていましたけど。

その彼を執拗に追いかけるFBIハーランド役にダニー・ヒューストン。なぜかハズレ作品によく出ている気が…。『映画/30デイズ・ナイト』が一番素敵でした。

それ以外ですとヴィンセント役のジョシュ・ルーカスが有名どころ。しかし私は他に彼が出演している作品を見た事がないので全然知らん人で…。なにやら普段はピシッとしたスーツ姿の役柄が多いらしく、本作のような『汚いヒゲと汚いロン毛』はファンとしては衝撃の姿らしいのですが…もう私は「ジョシュ・ルーカス=下品で汚い人」でイメージ定着しちゃいました(笑)初見のイメージって大事ですな。

それよりもマリン・アッカーマンのほうが気になります。名前は見た事がある気がするのですが、やはり彼女も他に出演している作品を見た事が無く…。しかしアチラの美人どころは『気が強くて生意気』というパターンが多い中、彼女のような『朗らかで可愛げのある美人』は実に貴重、スウェーデン出身ということで透き通るような雰囲気も魅力的。ぜひ今後とも宜しくお願い致したい女優さんであります。

ツッコミ満載

特に考察すべきような謎も伏線もなく、衝撃のどんでん返しもなく、ただただ予想通りの展開で予想通りの方向へと進む本作。

話の流れも無理矢理な展開のオンパレードでツッコミどころも満載。もうどこから手をつけて良いのやら…。

唯一グッときたのは仮釈放後にぬいぐるみを買って行くところぐらいでしょうか。彼の中での娘は8年前で止まってしまっている…という、時の流れの残酷さを感じさせる良い演出でした。

もうそこが頂点で、あとはずーっと緩やかに下っていくだけ。お決まりのアクションとお決まりのカーチェイスを繰り広げ、もはやお約束の『主人公を追っていた人間が急に味方っぽくなる』という展開でおしまい。最後の「投げようかなー…、やめようかなー……、でもやっぱり投げようかなー…」の茶番、芝居臭い上にしつこいわっ(笑)

ちなみに金の融点は『1064℃』です。いえいえ、決してツッコミだったり揚げ足をとっているわけではありません。

個人的な戯言感想

…ということで、頭からっぽでメシでも食いながら見るには最適なお気楽アクション映画といった印象の『映画/ゲットバック』、映画そのものの内容としては「ぜんぜん面白くなかった」でした(笑)

知っている俳優がいたから見れた…という感じですかねぇ。これが知らないうえに演技も棒の俳優で展開されていたらそれはもう寒い作品だったような気がします。

そう考えるとやっぱりニコラス・ケイジは偉大なのかもしれませんなぁ…。