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1994年に日本でも同名の映画が公開されていますが、これはもちろん洋画のほうの話。2014年公開の、ニコラス・ケイジ主演作品になります。

いろいろ語りたい事はあるのですが、もうタイトルが全てと言っても良いくらいです(泣)

トカレフ
(原題:Tokarev・別題:Rage)


2014年 アメリカ

主なキャスト:

ニコラス・ケイジ
レイチェル・ニコルズ
ダニー・グローヴァー
ウェストン・ケイジ

監督:パコ・カベサス
脚本:ジム・アグニュー、ショーン・ケラー

ネタバレ無しのあらすじ

犯罪者だった過去を清算し、妻と娘と共に幸せな生活を送っていたポール(ニコラス・ケイジ)。

だがある日、最愛の娘が何者かによって攫われてしまう。

昔のギャング仲間の協力によって娘を取り戻そうとするポールだが、願いむなしく、娘は遺体となって発見される。。。

カタギから再び悪人モードに戻ったポールは、過去に自分が関係した事件から「犯人はロシアマフィアしか考えられない」との結論に至り、それはもう「いつもの二コラス・ケイジっぷり」を発揮して、キレる・暴れる・吠えるの三拍子で怒涛の展開。

果たして犯人は誰なのか・・・

・・・といった内容の作品。

レイチェル・ニコルズの・・・

今回のニコラス・ケイジは役作りなのかナチュラルなのか、ちょっとぽっちゃり系。下あごとかタプタプしています。なんて醜・・・おっとっと、彼のファンは多いので多くは語らない事にします。

そして(個人的に)久しぶりのレイチェル・ニコルズです。彼女の思い出は「映画/P2」の記事を書いた時に、あまりにも「レイチェル・ニコルズの胸の谷間」と連発して書いたせいで、「レイ・・」まで打っただけで「レイチェル・ニコルズの胸の谷間」と予測変換してくれるようになった事です。

それからしばらくの間は「レイフ・ファインズ」と打とうとしても「レイチェル・ニコルズの胸の谷間」と予測され、「レインボーブリッジ」と打とうとしても「レイチェル・ニコルズの胸の谷間」と予測される始末。もはや変態パソコンでした(笑)

ネタバレ『映画/P2』は実話よりもグロに注意!

今回は暴力描写でR18指定の『映画/P2』でネタバレ含む戯言・・・というかほぼ全編戯言ですな。 苦手な人にはちょっとキツめなグロシーンも含むこの作品、なにやら『実話を…

アレもコレも・・・

アクションあり、ミステリー要素あり、クライム(犯罪)系の骨太さあり、と盛り沢山な「映画/トカレフ」ですが、その全てがボリューム控えめ。

中途半端に少量のオカズがアレコレ盛りつけられた松花堂弁当のような・・・それぞれの具量が少ない全部乗せラーメンのような・・・そんな料理を頑固オヤジのニコラスが「ほれっ!」っと乱暴にテーブルに出してきて、それを食わされるような映画です。もちろん誉め言葉ですよ。

ボリューム控えめと言っても、しっかりと格闘アクション&カーチェイスは押さえてあり、ミステリーらしい伏線もあります。クライム系と言えば拷問シーンですが、それもしっかりあります。えげつない尋問シーンもあります。

こういう「元ワルのオヤジ達が再び暴れる」っていう映画、多いですよね。


ここから盛大にネタバレを含むよ!!

ネタバレ含む考察

なにから書けば良いのでしょうか・・・。盛り沢山な作品だけにイロイロ思うところがありすぎて難しいです。話の流れに沿っていきましょう。

トカレフ TT-33

まずはタイトルともなっている「トカレフ」。これ、日本にも大量に密輸品が流れてきて、暴力団などの発砲事件で使用される事が多かったので、名前を知っている方も多いでしょう。日本に入ってきているのはほとんどが中国でライセンス製造もしくはコピー製造されたものになります。

上のリンクはガスガンです。本物はAmazonや楽天では購入できませんので…暴力団関係者から購入するか、こっそり密輸しましょう。

使用されたのがこの「トカレフ TT-33」だ、というところから「犯人はロシアマフィアや!」となったのですが、そのへんでちょろっと出てきたポールが全然銃に興味ない・詳しくない、という旨の会話。まさかこれが最後の伏線にかかってくるとは思いませんでした。

だから彼は「自分もトカレフを所有している」という事をすっかり忘れてしまっていたんですね。もしくはそれがトカレフである、という事すら意識していなかったのかもしれません。ナイフのほうが好きだから。これは上手だなぁ、と思いました。

若い頃のニコラス・・・じゃないだろうっ!

これです、これ。最も言いたいのが、ここです。

話の流れでダニーがちょっと怪しい感じになり、結局ポールによって殺されてしまいました。

実は私もかなり早々にダニーが怪しいと思っていたんです。理由はあの回想シーン。

ロシアマフィアから車を奪い、男を殺して車ごと燃やし、金と銃をカバンに詰め、隠す・・・・。

てっきりあの「椅子に座らせた男を殺した人間」も、「銃の入ったカバンを隠した人間」も、ダニーだと思ってました。だって・・体系がぽっちゃりなんだもの!!

ダニーがポール達の知らないところで「金と一緒に、こっそり銃も隠していた。それを使ってロシアマフィアの犯行に見せかけた」だと思っちゃいましたよ・・・。

Why American People!!Why!?

どうしてあんなニコラス・ケイジとは顔も体系も全然似ていないヤツを、若者時代のポールとして使ったんだよっ!!紛らわしいだろうっ!!

・・・・と思ったら。

鑑賞後に調べてみたところ、あの若者時代のポール役の俳優はニコラス・ケイジの息子、ウェストン・ケイジだそうです。あー・・・そういう事ですか・・・。

もしかして・・・逆にニコラスのほうが、息子に似せよう、という意図で太ったのでしょうか。。。だとしたら、今回の彼がやけにぽっちゃりだったのは、息子への愛だったのかもしれません。うむ、泣けてきました。いろんな意味で。

結局のところ・・・

最終的にはポールの仲間が拷問されて死んだのも、濡れ衣で刺されて死んだのも、車椅子の爺ちゃんが死んだのも、その他もろもろ全部一連の騒動のとばっちり。

・・・が、果たしてそうなのでしょうか。

いかりや長介似の警官(ダニー・グローヴァー)に、ポールは何度も忠告を受けていました。そして車椅子の爺ちゃんにも「受け入れろ」と言われています。

それでもやはり腹の虫がおさまらず「昔と同じやり方」で娘の仇を取ろうとしたポール。

彼が本当の意味で「過去と決別し、カタギとして生きる」という選択をしていたならば、「娘を失った」という深い悲しみは残るものの、余計な死人が出ることはなかったでしょう。

さらに原因を追っていけば彼が17歳の時に殺人を犯したところまで遡るのですが、それを言ってしまったらキリがないので・・・。

結局のところ、せっかくカタギとして幸せを手に入れたのに根っこの部分は変わっていなかった・・・という事なんでしょうね。

難しいですよね、自分の性分って。

私自身、歳を重ね、さまざまな経験をして自分の性格をよく理解できるようになっても・・・「自分の持っている悪い性分」との闘いは日々あります。

特にこの映画でも描かれているような「理屈で解決できないなら、暴力を使ってでも解決する」という性分は、なかなか難しいと思います。自分の中で「家族のため」とか「友人のため」とか、正しい事のように感じてしまうのでタチが悪いんですよね。

しかしそういう世界をまったく経験していない人からすれば、ポールのような行動は「ただのバカ」「愚かなDQN」と見えるかもしれません・・。

しぼむ谷間

小難しい話は他の映画ブログにお任せして、ここでは映画をツマミにくだらない話をする・・というのがウリなのに、ちょっとめんどくさい話になってしまいました。

過去の業や人間の性分など、どうでもいいじゃないですか。だってレイチェル・ニコルズが奥さんなんですよ。死んでしまうなんてもったいない。

今作でもやはり「レイチェル・ニコルズの胸の谷間」は見る事ができましたが、あれ・・心無しか「映画/P2」の時よりもしぼんでいるような・・・気のせいでしょうか。

それにしてもこのブログ、ニコラス・ケイジ出演の映画の話が多い気がします。

どうしてなんでしょう・・・・特に好きってわけでもないんだけどなぁ・・・。