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1975年公開、チャールズ・ブロンソン主演で同名作品がありますが、そっちではなく2011年ニコラス・ケイジとニコール・キッドマン共演の『映画/ブレイクアウト』でのネタバレと感想戯言になりますので注意。

さらに言えば『アウトブレイク』という映画もあるのでさらなるご注意を。

二大オスカー俳優初共演という事で注目を集めた本作ですが、正直この二人が夫婦役というのは違和感バリバリですな。

ブレイクアウト
(原題:Trespass)


2011年 アメリカ

主なキャスト:

ニコラス・ケイジ
ニコール・キッドマン
リアナ・リベラト
ベン・メンデルソーン
キャム・ギガンデット

監督:ジョエル・シュマッカー
脚本:カール・ガイダシェク

ネタバレ無しのあらすじ

ダイヤモンド商のカイル(ニコラス・ケイジ)は、妻のサラ(ニコール・キッドマン)と娘エイヴリー(リアナ・リベラト)と共に豪邸で暮らしていた。

ある日、強盗団が彼の家に押し入り、サラを人質に金庫を開けろと迫る。しかし頑なに開けることを拒むカイル。

もう開けていいんじゃないの?いや開けたら用済みで殺されるのか?・・・というか、あっちもこっちもグチャグチャな展開で何がなにやら。

・・・とかやっているうちに、ニコラス・ケイジがいつもの調子で吠え始まる作品。

イロイロとぐちゃぐちゃ

当ブログでよく引き合いに出されるアメリカの大手批評サイトRotten tomatoesでの本作品の支持率は・・・10%。

各俳優の演技はそれなりに評価されつつも、主に脚本が批判の対象となったようです。うむ、気持ちはわかります。

なかなか面白いと思える設定や展開はあるものの、なんというか・・・見せ方が汚いというか雑というか・・・。私は脚本作家ではありませんし高名な映画評論家でもありませんので、あまり知った風な事は言えませんが・・・やはり「ぐちゃぐちゃで見づらい」という印象。

もっと上手にまとめて効果的な演出を用いれば面白い作品になったのでは…と思います。もちろん素人の戯言ですよ。

ちなみにこの映画の制作当初、夫カイル役で決まっていたニコラス・ケイジが「やっぱり俺、強盗役のほうがいい」と言い出して一悶着あり、いったんは降板。代役としてリーヴ・シュレイバーが挙がるものの、やはりニコラス・ケイジが演じる事になったそうで。

もう製作段階からしてグチャグチャですな。

ツッコミだらけで余計なことまで

なぜか三度も鑑賞してしまったこの『ブレイクアウト』、しかし何度観てもやっぱりぐちゃぐちゃ。そして重箱の隅をつつけば延々と揚げ足取りができるほどのツッコミだらけ。

冒頭、車内でサッとしまった手錠はどんな意味につながるのか・・・と期待してみれば、「車を事故らせた後に犯人グループの女をハンドルに繋ぐ」という、さほど驚きもない使い道ってのもどうかと。別にあそこは「事故で気絶した」ってだけでかまわないでしょうに、まるで重要な伏線であるかのように扱うってのも…。

それ以外にも「あんなピッタリした服で、どこに注射器を隠してた?」「プールから上がったジョーナ(キャム・ギガンデット)にキスされるシーン、なんか普通に受けいれてない??」などなど・・・。

特に考えもせずだらーっと観ているならば良いのでしょうが、細かい部分まで気を配るタイプの人間にとっては『気にしたら負け』な要素や演出が多すぎる。

そうやって気になる部分が多すぎると、もはや余計なことまで気になってくるじゃないですか。

強盗の主犯格エイヴリー(実は主犯というわけでもない)を演じるベン・メンデルソーンってゲイリー・オールドマンに似てません?

私の腐った眼では、マスクから見えている目元と口元が若かりし頃のゲイリー・オールドマンにしか見えんのですよ。マスクを取ってからは「あ、やっぱり違うか」となるものの、それでもちょいちょい「いや、でも似てる!?」と心を揺さぶってくる。

わたしゃ昔から少々相貌失認なところがあり、柴咲コウと中谷美紀がごっちゃになってますし、水川あさみと真中瞳(現・東風万智子)を混同していましたし、『ダコタ・ファニング=安達祐実説』『グサヴィエ・ドラン=HYDE説』も違和感なく受け入れられる人なので、おそらく似てないんでしょうけど。

超個人的な戯言感想

あくまで個人の感想ですが、この脚本と演出で『家族愛』を表現するってのは無理があるのではないかと。

もっと描き方が変われば違ったのでしょうが、これでは親子の愛も夫婦の愛も感じられない。「なんかそれなりにハッピーエンドっぽくまとめられた」という印象しかありませんな。

ニコラス・ケイジとニコール・キッドマンがメインだったというのも要因だったのではないかと。彼らはたしかに名俳優ですが、基本パターン化した演技で演じ分けるタイプですし(特にニコラス)。

重ねて言いますがあくまでも私の感覚ですよ。「ニコラス・ケイジの演技は感動するんだぞ!」という方はそれで良いと思います。むしろそんなふうに思える事が羨ましい。

羨ましい、と言えば・・・プール付きの家って憧れますなぁ。

実際に自宅にプールがある人曰く「綺麗に維持するのがかなり大変」とのことですが、私のような一般庶民としては夏場に自宅で泳げるなんて羨ましい限り。