映画「アウトブレイク」感染経路とアレな医学研究所でネタバレ

今回はちょっと古い映画をひっぱり出してきて…「映画/アウトブレイク」。ダスティン・ホフマン主演のウイルス感染系パニック映画でネタバレ戯言になります。

さすがに20年以上前の映画になりますので随所に「あれれ?」といった展開やツッコミどころは多数ありますが、今観てもそれなりに楽しい映画でした。

なお『アウトブレイク-感染拡大-』『アウトブレイク・ライジング』『アウトブレイク・エクスプレス』と、似たタイトルの映画が多数あるのでお間違えのないように。

アウトブレイク
(原題:Outbreak)


1995年 アメリカ

主なキャスト:

ダスティン・ホフマン
レネ・ルッソ
モーガン・フリーマン
ケヴィン・スペイシー

監督:ウォルフガング・ペーターゼン
脚本:ローレンス・ドゥウォレット、ロバート・ロイ・プール

ネタバレ無しのあらすじ

1967年。ザイールのモターバ川流域で活動していた兵士たちに原因不明の出血熱が流行し、多数の死者が出る事に。

その爆発的な感染力に恐怖を感じたアメリカ陸軍は、患者から血液サンプルを採取したのち、燃料気化爆弾によってキャンプごと一掃することで事態を隠蔽する。

そして時は流れ・・・

モターバ川流域の村で、未知のウイルスによる出血熱が発生。アメリカ陸軍の感染医学研究所に在籍するサム・ダニエルズ大佐(ダスティン・ホフマン)が派遣される。

その致死率と進行スピードに危機感を覚えたサムは、アメリカ疾病予防センターに勤務する元妻ロビー(レネ・ルッソ)と軍上層部に警戒通達の発令を要請するが、双方から却下されてしまう。

それと時同じくして、アフリカから1匹の猿がアメリカに密輸されていた。

そのたった1匹の猿をきっかけに、恐怖の「モターバウイルス」がアメリカ国内へと広がっていく事となる・・・。

・・・といった内容の作品。

キャストで戯言

主演はダスティン・ホフマン。もう説明するまでもないくらいの名俳優です…が、私としては苦手俳優の1人。

この年代のクサい演技をする俳優の大半が苦手な私は、今回「映画/アウトブレイク」を選ぶ際もそこだけひっかかりました・・・。

さらに加えてレネ・ルッソも苦手。この頃はまだ若くて美人女優の雰囲気が漂っていますが、「映画/ナイトクローラー」では熟女を通り越して・・いや、皆まで言うまい。どうにも可愛げのない強気顔が好きになれません。

そんな中、今作で唯一の癒しはケヴィン・スペイシー。少し若い頃の彼を見たいがために選んだ1本です。

モーガン・フリーマンに関しては、まぁ可もなく不可もなく。ホント顔変わらないね、彼。昔っからフケてるんですね(笑)


ここからネタバレを含むよ!!

これでもかの感染経路

タイトルがアウトブレイク(爆発的な感染)だけあって、これでもかというくらいに感染が広がる要素を連発してきます。

~突然の豆知識~
アウトブレイクとパンデミック


アウトブレイクと同じように使われるパンデミックという言葉があります。
どちらも病原菌やウイルスが爆発的に広がる際に使われる言葉ですが、アウトブレイクは「限られた範囲・集団の中で爆発的に感染が進む事」という意味を持つのに対し、パンデミックは「感染が世界規模で広がる」といった意味になります。
基本的には「ある集団もしくは地域でアウトブレイクが起き、その後パンデミックへ繋がっていく・・・」といった流れになります。

なお、逆にして「ブレイクアウト」だと「脱出」や「記録を破る」といった意味になりますので注意。

まず密輸されたサルが宿主なのですが、ここから・・・

・サルが口にふくんだ水をぶっかけられて感染

・その彼氏にキスされて感染

・サルが齧ったバナナを隣のサルが食べて感染

・サルに手をひっかかれて感染

・感染患者の血液サンプルを破損し、血をかぶって感染

・感染したまま映画館へ行き、ゴホゴホ咳をして周囲が飛沫感染

・そしてサルは野に放す・・

・・・という、「もういいよ!わかったよ!」と言いたくなるほどのまき散らしっぷり(笑)

サルを密輸した男は仕方ないとしても、まだ稼働している機械に手を入れて血液サンプルを壊すって・・・あまりにもひどい。

大丈夫か?感染症医学研究所

そしてサムが属する「アメリカ軍感染症医学研究所」もツッコみどころ抜群のザルっぷり。

極めて危険な厳重な管理を要するはずの【LEVEL4】の防護服が「あれ?ここ破れてますよ?」とか・・・管理どうなってるのよ!(笑)

そして作業中に防護服が破れてしまったケイシーも、慌てて外にでて「いやー、なんでもないっス」と誤魔化し、その後は普通にみんなの中で行動するという。おいおい、めっちゃ危険なウイルスを扱っているという自覚ある??プロでしょあんた!?

というかココの「研究室」と「防護服着用室」の間のエアシャワー室、二重扉になってないんですが・・・。これじゃ全然意味がないでしょうよ…。

一般人の目線で見てもトホホな研究所っぷりにもう言葉もでませぬ。大丈夫かな、アメリカ陸軍。

アメリカ映画お約束

これはアメリカだけに限らない話なのですが、ハリウッド映画は特に「物語終盤になってくると不自然なくらい都合よく展開する」というのがお約束。

今ままで執拗に主人公を追っていた人間が急に味方になったり・・・ものすごく違和感のある流れで重要な手掛かりを入手したり・・・

そういうのが嫌いだから私は「大物エンターテイメント作品」は観ないんです。一気に萎えるので。

覚悟はしていましたが、この「映画/アウトブレイク」にもやっぱりそんな展開はありました。。。。

ビリー准将が味方をしてくれるのは別にいいんです。彼は最初から葛藤の末に上層部側についていたわけですから。あの状況でサムの味方に回るのも許せます。

燃料帰化爆弾を積んだ爆撃機のパイロットが命令に背いて爆弾を海に投下するのも・・・まぁ良しとしましょう。軍隊という組織は善悪の価値観が一般社会とは別モノですので、ああいう大事な決断で「上官の命令に背く」ってのはあり得ないと思うのですが、エンターテイメントという事で。

一番「うげー・・」と感じたのは「サルを運んでいた貨物船で、感染した乗組員がサルの写真をベッドに貼っていた」ですよ・・・。

これ、あまりにも不自然に都合が良すぎて…ものすごい萎えました。ケイト・ベッキンセイルの尻だと思って興奮しながら触っていたら、実はスーザン・ボイルの尻だったようなもんです。

そしてアメリカ映画もう1つのお約束とも言える「必ずといっていいほどカーアクションを入れる」というのは今作ではちょこっとだけ(逃げる住民を追う部分)。その代わりにヘリで逃走劇を繰り広げてくれます。これはまぁ面白かったです。かなり漫画チックでしたけど。

中途半端に古い作品ですので・・

正直今となっては特に観る理由もない映画ですので、これから「よーし!アウトブレイク、観てみるかっ!!」という方も少ない事でしょう。

(追記:2020年のコロナウイルスの蔓延でこの手の感染系映画が再ブレイクしているようです)

1匹のサルから感染が広がっていく様は観ていて面白くもあり、実際に起こり得そうだな…という恐怖もあり、なかなかではあるものの…あちこちツッコミどころもあるので特別オススメできる映画ではありません。

メシでも食いながら鑑賞して、「ケヴィン・スペイシーって、この頃からオデコ上がってたんだなー」とかつぶやくのが良いかと。

なおこの映画が公開中(1995年)に、ザイール(現在のコンゴ民主共和国)でエボラ出血熱が流行するという、まさに予言したかのような出来事もあったそうですよ。

明日は我が身。みなさん外から帰ったら手洗いうがいをしましょうね。たぶんそれじゃモターバウイルスは防げませんけど。