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「死んだ彼女がゾンビになって戻ってきた」という設定だけで、バカ&下品&グロの三拍子で進む事は予想できるであろう『映画/ゾンビ・ガール』でネタバレ含む戯言感想を。

監督はジョー・ダンテ。「映画/グレムリン」シリーズも手掛けた監督です。よくある無名若手監督の作品ではありませんので…気持ち悪いグロは控えめ、笑いも「正統派のバカ&下品ネタ」といった感じです。

それにしてもどうしてアメリカ人ってこんなにゾンビが好きなんでしょう・・・。

ゾンビ・ガール
(原題:Burying the Ex)


2014年 アメリカ

主なキャスト:

アントン・イェルチン
アシュリー・グリーン
アレクサンドラ・ダダリオ

監督:ジョー・ダンテ
脚本:アラン・トレッツァ

原作はアラン・トレッツァ監督の同名短編映画

ネタバレ無しのあらすじ

ホラー大好き青年のマックス(アントン・イェルチン)と過剰な環境保護論者のエヴリン(アシュリー・グリーン)は恋人同士。

しかしエヴリンは少々面倒臭い性格で、デートの最中に立ち寄ったアイスクリーム店でもマックスと話が合ったホラー大好き店員オリヴィア(アレクサンドラ・ダダリオ)にブチキレて暴言。まさに一緒にいて疲れるタイプ。

やがて同棲を始めることとなった二人だが、そんなわけでマックスの不満は膨らんでいくばかり。悩んだ末、エヴリンに別れを告げることを決めたマックスだが、思いを告げる前に彼女は事故死してしまう。

傷心から魂の抜けたような生活を送っていたマックス。しかしホラー大好き店員オリヴィアと偶然再会し、二人はイイ仲に・・・・てなところで、なんとエヴリンはゾンビになって大復活っ!!!

・・・といった内容の作品。

いきなりの「3P」発言(笑)

いやー、本編始まって早々に現れるセクシーな尻!そして「3Pがどうのこうの」という発言。

もうこの冒頭だけで「絶対下品な映画だっ!」と確信してしまいます(笑)

これR指定は・・・え?R15指定?大丈夫??

しかしそんな心配をよそに、セクシーな描写はこの最初の尻だけ。あとは露骨にエロティックな描写は無く、ちょろっとしたラブシーン(車内)があるだけ。おっぱいもでません。うん、R15で大丈夫かも。

ただしセリフは下品なのが多いですよ(笑)

エヴリン・・・キツいわー

エヴリンは過剰なまでのエコ信者。そして完全ベジタリアン。卵もミルクも否定派ですし、食品に含まれる有害物質にもうるさい。

実際、こういう系の人っていますよね・・・。やれ「無農薬野菜しか喰わない」だの、「マックで喰うなんて馬鹿のやる事」だの・・・。いや、本人がそれで良いと思うなら別にいいんです。否定も批判もする気はないんです。たしかにマックは身体に悪いしね。ただ、それを周囲にまで押し付けようとするからタチが悪い。

私も無理ですわー、エヴリンみたいなタイプ。何かにつけて自分が主導権を握りたがるってトコもダメです。私だったら3日と続きません。

明るく朗らかなオリヴィアに惹かれてしまうのもわかります。

さて肝心の「ゾンビになったエヴリン」ですが・・・序盤はまったく気持ち悪さも何もない、ちょっと顔色をメイクしただけ?といった様子の「とて健康的なゾンビ」です(笑)

やっぱりアレですかね。健康的な食生活を送っていたので、ゾンビになっても健康的という事でしょうか。

しかし後半にいくにつれて、どんどんヤバい様相になっていきますよ・・・。


ここからネタバレを含むよ!!

魅力的なキャスト

そして個人の好き嫌いもあると思いますが、キャスティングも非常に良かったです。

非常に魅力的だったのが腹違いの兄、トラヴィス役のオリヴァー・クーパー。大好きです、こういう人。

最終的には彼もゾンビになってしまうのですが、おそらくそれなりに幸せに生きていける事でしょう、彼ならば。

そしてなによりオリヴィア。私が三度の飯より大好きなアレクサンドラ・ダダリオになります。こういう「ちょっと素朴な雰囲気漂う、朗らか可愛らしい女性」は昔から好きなタイプでして。

個人的にはさっさとエヴリンをどうにかしてもらって、彼女とのラブがもっと見たかったです(笑)

主人公マックス役のアントン・イェルチンですが・・・「映画/スタートレック」や「映画/ターミネーター4」などにも出演している彼は、このゾンビ・ガール公開の翌年(2016年)に自宅で亡くなっています(享年27歳)。

原因は不注意による事故との事ですが、惜しい人を亡くしました。

バカ映画だけど安心感のある悪ノリ

やはり往年の名監督という事で、随所に古き良きコメディ映画の雰囲気を感じさせます。

若手監督の「斬新で吹っ切れた演出」もそれはそれで面白いのですが、こういった「お約束っぽいドタバタ感」も安定感があって良いですね。

中盤はどうにもハッキリしないマックスの態度にモヤモヤする展開が続き、ちょっと中だるみ感があるものの・・・エヴリンがオリヴィアを襲って自宅に監禁、そこにマックスが現れてからの展開はメチャクチャで笑えました。

女性2人を目の前にした状態でも、まだイライラするような優柔不断な態度を取るのではないかと心配だったマックスですが、しっかりとエヴリンに決別の意志を表し、容赦なく殴るっ!刺すっ!(笑)

ここは少しだけエヴリンが可哀そうに思えてしまいました。。。

最後もしっかりハッピーエンドで締められますし、私としてはスッキリした終わり方だったのですが・・・エヴリンに感情移入してしまう女性からすれば、彼女が悪役のような扱われ方で終わるエンドは納得がいかないかもしれませんね。

なにはともあれ、思ったよりも普通に楽しめる良い映画でした。

そして今回もまたこれを聞かねばなりません。

皆さん、エンドロールが始まると鑑賞を終えてしまうタイプですか?

この映画も・・・エンドロール後にちょっとしたメイキング映像のオマケがついてますよ!