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考えた人間の頭をスリッパでひっぱたきたくなるような『映画/ゾンビの中心で、愛を叫ぶ』でネタバレ戯言。…というかタイトルが全てのネタバレですから、私なんぞの口から申し上げる事はほぼほぼないような映画です。

それにしてもゾンビの中心で、ねぇ…。

ゾンビの中心で、愛をさけぶ


2019年 スウェーデン・デンマーク

キャスト:
エドワード・スペリーアス
ゾーイ・タッパー
ヤン・バイヴート
アントニア・キャンベル=ヒューズ

監督:アントニオ・トゥーブレン
脚本:アントニオ・トゥーブレン

ネタバレ無しのあらすじ

死産をきっかけに冷え切った関係が続いていた夫婦、ジョン(エドワード・スペリーアス)とカレン(ゾーイ・タッパー)。

しかし不意にゾンビ化する感染症が世界中で蔓延。

難を逃れるためにマンションの部屋に閉じこもって暮らすうち、二人の間には再び愛の炎が燃え上がり・・・

…という、わけのわからん設定で誰得な作品。

キャストで戯言

スウェーデン映画ということもあり、日本のお茶の間で顔の売れたような俳優は一人も無し。

しかしコアな映画好きならば話は別。

主演夫婦の旦那役、エドワード・スペリーアスは『映画/アリス・イン・ワンダーランド』にも出演しているので見かけたことがある方もいるかと。

妻役ゾーイ・タッパー『映画/ランズエンド-闇の孤島-』に出ていたらしいのですが…見覚えないですなぁ。

さらにさらに。

物語中盤に訪れてくる歳の差カップル、レオとエミリー。

ヒゲもじゃのレオ役、ヤン・バイヴート(ベイブートと表記される場合も)はあの怪作中の怪作、『映画/ボーグマン』のうさんくさいオッサンじゃないですか。

そしてエミリー役、アントニア・キャンベル=ヒューズは独特のルックスから出演作品も多く、スカーレット・ヨハンソンの生乳やら生尻やらが見放題の『映画/アンダー・ザ・スキン/種の捕食』にも出ていたそうですが・・・見たことあります?これもまた怪作ですぞ。

叫ぶなら他所で叫べ

昔から「恋は盲目」と言いますし。愛してしまったならばドコで愛を叫ぼうとその人の勝手ではあるのですが、さすがに『ゾンビの中心』でってのはいかがなものかと。

ところが『冷え切った夫婦関係が、ゾンビ化の蔓延という非日常により再び燃え上がる』というわけのわからんテーマの恋愛ドラマかと言えばそうでもなく、

不意に訪問してくる隣人との、陰湿な駆け引き

という、いったい何を描きたかったのか謎の展開をぶち込むという。

果たしてスウェーデンというお国柄なのか、それとも監督・脚本の性癖なのか知りませんが、とにかく彼らとのやりとりは違和感だらけ。

「出ていくように嫌がらせよ!」と、夜中にセッ〇スの声で攻めれば、隣人も負けじと疑似セ〇クスで対抗。あんたらアホか(笑)

つーか同じ建物に居を構えているに、なぜ他人の部屋に住み込もうとするかね?この人たちは(食料?)

結局、物語の半分を過ぎるまでは『愛をさけぶ』ようなこともなく、ただただ日本とスウェーデンの

文化の違い

を見せつけられるという…。

後半は叫びまくる

違和感だらけの隣人を、違和感だらけの展開で排除してからは、まさに邦題のとおり。

『ゾンビ(が蔓延る世界)の中心で、愛をさけぶ(というか語り合う)』に路線変更。そりゃもうあくびが出るほどダラダラと恋愛語りを繰り広げる二人に、別の意味で困惑ですな。

…というか、他人のラブトークって聞いてて楽しい?わたしゃ激しく萎えてくるんですけど…。

そんなこちらのテンションダウンもお構いなしに、不意に訪問してきた三人組の悪党をブシャーッ!と撃退した二人は、ラブをマックスに燃え上がらせて共にゾンビの世界へと突撃していくのでした。

二人の愛は永遠に…

・・・と思ったら、あっちゅー間に戻ってきやがったよ、こいつら。もう何がなにやら、頭がついていかないよママン。

最終的には「まぁそう来るだろうね」の展開で愛を貫いた二人ですが、たった90分チョイの映画なのに長いのなんのって。

途中で3回くらい鑑賞をやめようかと思いましたよ…。

超個人的な戯言感想

いやいや、こりゃ無理。なにをどう感想を言えば良いのやら。

いわゆる『ゾンビ映画』を観たいならば決して選んではいけない1本ですし、かといって『熱い恋愛映画』を目当てにコレを見るというのもどうかと。

いったい何を目的として見りゃ良いのかわからん映画

というのが正直な感想ですな。

いったい誰の胸に刺さるというのでしょう、この作品。

ちなみに『ゾンビの中心で、愛をさけぶ』というのは、言うまでもなく邦題で勝手につけられたもので、原題は『Zoo』

なぜ『Zoo』が『ゾンビの中心で~』になるのかよりも、そもそもなぜ『Zoo』なのかが私にはさっぱりわかりませんでした。教えてエロい人。