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こりゃもしかして美人の死体が見れる映画か!?と変態野郎が食いつきそうな『死体語り』でネタバレ戯言。ところがどっこい、そんな期待は容赦なく打ち砕かれるわけです。少々の考察や感想もありますが、まぁいつもの如く下らない戯言です。

死体語り


2018年 ブラジル

キャスト:
ダニエル・デ・オリヴェリア
ファビウラ・ナシメント
ビアンカ・コンパラート

監督:デニソン・ラマーリョ
脚本:デニソン・ラマーリョ

ネタバレ無しのあらすじ

遺体安置所に勤務するステシオ(ダニエル・デ・オリヴェリア)は、なぜか知らんが死体と会話する能力を持っていた。

しかし、死体から聞いた話を誰かに伝えたりするのはご法度。

常に他愛もない会話をするにとどめていたステシオだったが、とある死体から妻の浮気に関する話を聞いてしまい、ついに禁断の行動に出てしまう・・・。

・・・といった内容で、前半スリラー後半ホラーの血まみれ作品。

死体で戯言

『幼女で興奮』『老女で興奮』ならばまだ変態レベルは10程度。同意はできなくとも理解はできる方も多い事でしょう。

しかし『死体で興奮』となると一気にレベルは急上昇、もはや変態レベル50超えの犯罪予備軍。誰からも理解してもらえない荒野を、ただ一人突き進む覚悟がなければ進めない修羅の道。

ところがなぜかウチ(映画で戯言三昧)はそういった修羅の変態が多く集まるようで。

『映画/レイプ・オブ・アナ・フリッツ』の記事は長い事うちのトップアクセスを誇っておりましたし、それに次いで『映画/ジェーン・ドゥの解剖』も常に上位。「ここは犯罪予備軍のたまり場かっ!」…と、その最前線を突っ走るド変態としては大喜びなわけです。おーい、みんなあつまれー。

そして今回の『映画/死体語り』も、タイトルとパッケージの印象からまた変態上位ランカーが集うような映画になるかと思いきや・・・これがまたまるで予想外。

なにせ

美人の死体、一個も出てきませんから。

死体安置所に運び込まれてくるのは汚い野郎ばかり。ぺろっとめくっても汚い野郎の裸体。

いやー同志たちよ、まんまとパッケージに騙されましたな(笑)

しかもこのシーン、カットされたのかなんなのか本編に登場しないという…。

前半スリラー・後半ホラー

序盤は『死体と会話ができる』という能力を軸に、グロテスクかつ独特なスリラーが繰り広げられて実にイイ雰囲気。ブラジル映画という事もあり、ハリウッド映画とはまた違った空気がイイですな。

死体から妻の浮気ネタを仕入れ、禁じられた行為に手を染めてしまう流れなどはもう「美人の死体目当てで鑑賞を始めた」ということを忘れてしまうほどにドキドキ。

しかし…

妻オデッテを殺害してからは、なんとまぁ途端に安っぽいホラー映画に早変わり。あれれ?

もっとリアル路線(死体と話してる時点でリアルじゃない)で怖い流れになるのかと思いきや、完全に『悪霊系・オカルトホラー』なんですもの。

美人な姉ちゃんの死体が見られるかもという淡い期待を裏切り、さらにここで裏切りを重ねられるとは思いもよらず。

これはこれで悪くはないのですが、前半が良かっただけにこの方向転換は少々残念でしたなぁ…。

考察

一応物語としては二転三転を交えつつ、『妻の怨念から子供たちを守るため、そして家族殺しを犯した罪を受け入れるため、死の世界へと旅立つ(ダッシュで)』という結末になるわけですが・・・ここに考察の余地を残しているところがこれまた奥深かったりも。

作中では現実なのか妄想なのか曖昧な表現が多用されており、やや強引な解釈を用いれば『全てステシオの妄想だった』という考察も可能な気がしてくるじゃないですか。

『死体の声が聞こえる』
→誰も確認できないので妄想かもしれない
『死体から妻の浮気を告げられる』
→それをきっかけとしているが、実際に自分の目で確認している。
『怪我をしている』
→ララが自傷をほのめかしている。
『プレゼントに脊椎』
→ステシオならば可能(かも)
『ララが襲ってくる』
→臨死体験による記憶障害と混乱
『最後は死人と一緒にダッシュ!』
→ホントは一人で走っているだけ

…と、もしかしてステシオは最初からおかしかったのでは?全ては彼の精神異常によるものだったのでは?…と考えることができるのも面白い。

とは言え、どう考えてもそれでは結論付けることができない事柄(兄弟だけが知っている秘密・ララ宅での怪現象・死体の口から妻の皮膚・他)も多々ありますので、やっぱり呪いというかオカルト的なアレだったんでしょうなぁ。

超個人的な戯言感想

…というわけで、残念ながら一番若くて美人なララは最後まで死体になることもなく、せっかくのベッドシーンも全裸どころか肩紐を外すことすら頑なに拒否し、結局見れたのはエゲつない妻のおっぱいだけ(しかもちょっぴり)という体たらく。

これじゃ当ブログの大事なお得意様である『ガチ変態野郎』はまるで満足できなかったことでしょう、お可哀そうに。

しかしそういった事を期待しなければ「まぁ…可もなく不可もなく」といった程度の作品だったような気もします。たぶん。

というか、非常に気になったのはラスト。

「二人をよろしく…」とか言われたって、ララはいったいどうすりゃ良いのよ。まだ若くて未婚なのにいきなり子持ち!?しかも他人の子をダブルで!?(笑)