今回の1本は『映画/コール』、似た名前の作品が何本かありますが、シャーリーズ・セロンの下着姿とケヴィン・ベーコンの悪党っぷり、そして幼いダコタ・ファニングが楽しめるヤツです。
2002年公開という事もあって全体的に古い雰囲気はあるものの、今改めて見返してみてると・・・いや、やっぱり古いですな。
コール
(原題:Trapped)
2002年 アメリカ
主なキャスト:
ケヴィン・ベーコン
シャーリーズ・セロン
ダコタ・ファニング
スチュアート・タウンゼント
コートニー・ラブ
プルイット・テイラー・ヴィンス
コリーン・キャンプ
監督:ルイス・マンドーキ
脚本:グレッグ・アイルズ
ネタバレ含まないあらすじ
将来有望な医師であるウィル(スチュアート・タウンゼント)と妻カレン(シャーリーズ・セロン)、そして6歳の娘アビー(ダコタ・ファニング)。
仲睦まじく幸せな暮らしを送っていた彼らだが、ウィルがシアトルへと出張している最中、ジョーと名乗る見知らぬ男(ケヴィン・ベーコン)が自宅に侵入し、カレンに対し「娘は誘拐した」と告げる。
30分おきにジョーからの電話連絡が入らなければ、仲間の手により娘は即座に殺される…という脅しに何もできないカレン。
…と思いきや「だから娘が死ぬっつってんだろ!」と、ジョーでなくとも怒りたくなるような抵抗っぷり。そして旦那のウィルも大人しく従うという事を知らないタイプ。
アビーは喘息を患っており、薬がなければ命に係わる…という予想外のアクシデントに加え、ぜんぜん言う事を聞かない夫婦。いったいこの誘拐劇はどうなるのやら…
・・・といった内容の作品。
注)予告は英語版になります
キャストで戯言
さぁみんなお待ちかね、悪党ベーコンですよっ。
ネチネチした悪党をやらせたら右に出る者はいない…わけでもないですが、いつの間にやらそういうキャラで映画好きのハートをがっちり掴んでいるケヴィン・ベーコンが登場。
その彼にネチネチやられる奥さん役にシャーリーズ・セロン。
さらに娘は名子役ダコタ・ファニングという、豪華な顔ぶれになります。
しかし彼ら以外は無名かというとそういう事もなく、旦那さんはスチュアート・タウンゼント、犯人グループにコートニー・ラブとプルイット・テイラー・ヴィンス、ついでにチョイ役のお隣さんはコリーン・キャンプという…
知っている俳優だらけのゴージャスな106分になります。
ここからネタバレを含むよ!
人質、の意味わかってる?
犯人3人がそれぞれに家族を拘束し、一人でも従わなければ子供が殺されるという…ジョー曰く『完璧な誘拐計画』
これが完璧かどうかは置いといて、同様の手口で4度成功させているとの事。しかし今度の家族はそうはいかない。なんと娘は喘息持ちだった!
…という『想定外のアクシデント』に犯人グループが右往左往する展開が繰り広げられるわけですが、娘の喘息よりもカレン夫婦の暴れっぷりに困惑ですよ。
常に強気で反抗的なツラを見せ、全然言う事を聞かないカレン…あんた娘が人質に取られているって事を理解できてる?
さらに旦那は旦那で、良く言えば「毅然とした態度」悪く言えば「上から目線」、下手に出るやり方を全く知らない。
将来を有望された若き名医…という立場がそうさせるのかもしれませんが、実際いるよね、こういう人。好きじゃないなぁ。
決して『諦めない!愛する娘のために悪党達に立ち向かう!』という姿には見えず、ただ単に『愚かな夫婦』のような気が…。これじゃ娘がいつ死んでもおかしくないって(汗)
新たなジャンル
そんな夫婦が相手でも、ジョーはやっぱりいつものケヴィン・ベーコン。もう彼の王道とも言えるパターンで迎え撃ってくれます。
- 余裕のある悪党っぷりを披露
- 予定通りにいかなくなって慌てはじめる
- イライラして「ファ〇ク!」を連発
- くっそー!と往生際の悪さをフルに発揮
- 死ぬ
これですよ!これじゃなきゃベーコンとは言えない。「フ〇ック」を連発し始めたら死にフラグ成立の証です。
何があっても絶対に屈しない。大人しく逮捕なんてされる事はなく、悪あがきに悪あがきを重ねた末に・・・死ぬ。
ホント、こういう悪党役で死ななかった事あるんですかね、彼。
もはや『サスペンス映画』などというジャンルではなく、『ケヴィン・ベーコン映画』という新たなジャンルと言っても良いのではないかと(笑)
個人的に最高の『ケヴィン・ベーコン映画』はコレだ!!
好きな人は好き…という事で
もはや『ケヴィン・ベーコンを愛でる映画』とも言える本作ですが、ツッコミどころと同じくらい見どころもあり、さらーっと流し観るには最適な一本なのではないかと。あんまり細かいトコまで頭を使って見ちゃダメです。
シャーリーズ・セロンが『お尻の割れ目にメスを忍ばせる』というシーンには変な興奮を覚えてしまいますし、チン〇にそのメスをあてられてアワワするケヴィン・ベーコンの姿も違った意味で興奮できます。
『前半/主演・ケヴィン・ベーコン』⇒『後半/主演・スチュアート・タウンゼント』になっているような気もしますが…水上機でハイウェイに迫り、羽を揺らす行動で娘を安心させるシーンはちょっぴりグッときました。
オススメの名作!とは言い難いものの、私個人としては見ても損はない映画だと思いますよ。いや、ボロクソに評価している方もいるので、人によってはちょっとだけ損するかもしれませんけど…。
・・・ついでに余談ですが、本作の撮影監督はピョートル・ソボチンスキーからフレデリック・エルムズに途中変更されています。なんでもクランクイン直後に43歳という若さで亡くなってしまったそうな…。
この映画を観た時、序盤ものすごく見づらくありませんでしたか?私はあまりにも手ブレがひどいカメラワークに見ていて具合が悪くなりました。
しかしその後は問題なく、すっきり見れる手法に変化。
詳しい事情はわかりませんが、このブレブレかつ気持ち悪くなるカメラワークがソボチンスキーで、その後は人が変わって見やすくなった…という事なのかもしれません。
亡くなった方にアレコレ言うのは不謹慎ですので控えますが、まぁ…うん。良かったかな…と。