2016年公開・ケビン・ベーコン主演の『映画/ダークネス』でネタバレ戯言。2002年に同名映画がありますがそちらではなく、『名俳優のおかげでそれなりに見れるが、中身は駄作のC級ホラー』のほうです。
ダークネス
2016年 アメリカ
キャスト:
ケヴィン・ベーコン
ラダ・ミッチェル
ダヴィード・マズーズ
ルーシー・フライ
監督:グレッグ・マクリーン
脚本:グレッグ・マクリーン
ネタバレ無しのあらすじ
ピーター(ケヴィン・ベーコン)とその妻ブロニー(ラダ・ミッチェル)、長女ステファニー(ルーシー・フライ)と自閉症の長男マイケル(ダヴィード・マズーズ)は、友人家族と共にキャニオン・デ・シェイでキャンプを楽しんでいた。
一人でいる最中に地下洞窟へと落ちてしまったマイケルは、そこで不思議な模様のついた石を発見。それを誰にも告げることなく持ち帰ってしまう。
しかしその直後からピーター宅では謎の怪現象が頻発するようになり・・・・
キャストで戯言
なぜこんな映画に起用されているのか謎のケヴィン・ベーコンが主演。
しかし彼の良いところなんて一個も発揮されないような脚本ですので、まさにベーコンの無駄遣いとしか言いようがありませんな。
その横には同じく無駄遣い、奥さん役のラダ・ミッチェル。
この二人が出演していなかったら、それはもう誰も知らないようなZ級ホラーだったのではないかと。いや、むしろそのほうが人の目にもつかず、約90分を無駄にする人も減って良かったのかも…。
ちなみに自閉症の少年マイケル役を演じているダヴィード・マズーズは、本作の半年後に公開されるアーロン・エッカート主演『映画/ドクター・エクソシスト』でも悪魔に憑りつかれています。同時期に似たような役柄を2連発ですな(笑)
なお内容的には格段にそっちのほうが面白いですぞ。
典型的C級駄ホラー
『霊的スポットから石を持ち帰ってしまい、怪現象に見舞われる』というベタにもほどがある展開から、特に衝撃的な演出もないままそれなりーにハッピー(的な)エンド。
エクソシスト系悪魔祓いではなくネイティブ系悪霊祓いという点がやや目新しいか?と思う程度で、あとはほぼ全てが予想の範囲内の展開。
名俳優2人もそれほど持ち味を発揮することができず、物語の構成も脚本も上手とは言えず、強いて言えば意外にカメラワークが良いというくらい。もう完全に…
C級レベルの駄作ホラー
ですな。
自室にシャワールームが付いていながら、なぜかベッドの下に嘔吐物をため込む娘も謎ですし、あれこれキャラ付けしていた友人夫婦がキャンプ以降一切出てこないのも謎。ここ、あえて別にしなくとも職場の上司夫婦で良かったのでは…。
それ以外にも『とりあえず入れただけ』的な要素が多すぎて話にまとまりがなく、キャラ設定も怪現象の内容もブレぎみ。要所要所に挟まれるジャンプスケアもヘタクソで、恐怖感よりも不快感が先に立つ。
最終的に石を洞窟に返しに行かねばならないはずなのに、尺の関係からか、
部屋から即洞窟に行けるという、どこでもドア展開
という流れにはどうリアクションをすれば良いのやら・・・。
これならば悪霊祓いの婆&孫は不要だったのでは?…というか婆(テレサ)の言葉を孫がいちいち通訳していたのは最初だけで、あとはほぼ『普通に孫が受け答え』していたのには笑わせてもらいました。
悪霊ではなく宇宙人!?
物語中盤、マイケルが母親に『スカイピープルがいる』(勘違いしている人がいますが『スターピープル』ではありません)と告げることや、ネイティブアメリカンに伝わる伝承などから、
悪霊の正体は宇宙人
という解釈もアリだと思いますが、果たして製作者がそこまで考えていたのかどうか・・・。
作中に出てくる『アナサジ人』、彼らの『アナサジ文化』を引き継ぐアメリカ先住民族は『ブエブロ人』であり、そこに伝わる伝承は・・・と深堀りしてみようかとも思ったのですが、ぶっちゃけこの映画にそこまでガチの考察とかいります?
『マイケルが連れていかれるのは精霊の世界ではなく、別の惑星だったかもしれない…』とか考えたところで、あまり面白くない事には変わりありませんし。
超個人的な戯言感想
…というわけで、ケヴィン・ベーコンが出ていたので15点(100点満点中)、彼が出ていなかったら2点。個人的にはそんな感じになってしまった『映画/ダークネス』
ちなみに米国大手映画批評サイトのRotten Tomatoesでの本作の支持率は3%。いやいやこれまた低いですなぁ。
もうどうせなら、
ケヴィン・ベーコンに悪霊が憑依し、
そりゃもう周囲に迷惑をかけた挙句に娘にも手を出し、
最後はいつものように「フ〇ック!ファ〇ク!」とイライラしながら悪あがきして…死ぬ
とかのほうがまだマシだった気すらしますな(笑)