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さぁさぁ持ってきました『映画/クラウン』、ピエロの衣装が脱げなくなってアレコレするホラー映画になります。あらすじとネタバレを含みますが大事なのは最後の部分くらいで…あとは終始ピエロと子供でギャー怖いっ!な内容ですので。未鑑賞で読んでしまっても問題ないかと。

あ、先に言っておきます。私個人の感想としては全然面白くありませんでした(笑)

クラウン


2014年 アメリカ

主なキャスト:

アンディ・パワーズ
ローラ・アレン
ピーター・ストーメア
クリスチャン・ディステファーノ

監督:ジョン・ワッツ
脚本:クリストファー・フォード、ジョン・ワッツ

ネタバレ無しのあらすじ

今日は息子ジャック(クリスチャン・ディステファーノ)の誕生日パーティ。楽しませるために出張ピエロを頼んだのに急遽来れないだと!?よーし、それならパパがピエロになっちゃうぞー!!

…という流れで、古いピエロコスチュームを着て息子を喜ばせたケント(アンディ・パワーズ)。

しかしその後何をどうやっても衣装が脱げず、付け鼻も外れず、カツラも取れず。

徐々に心まで浸食されていったケントは、子供を襲い喰う悪魔と化していくのだった…。

・・・といった内容の作品。

予告編で戯言

なんとこの映画、監督ジョン・ワッツが学生時代に製作した『フェイクのホラー映画予告』が発端となっているとのこと。

なんでも2010年に映画学校の仲間とジョークで偽予告編を製作、勝手に実在の配給会社名やイーライ・ロスクエンティン・タランティーノなどの名前をクレジットしてYouTubeにアップしたところ…まさかのイーライ・ロス本人から「いいよコレ、ホントに作ってみない?」とオファーが来たとか。

なんと幸運といいますか、羨ましいといいますか。

私も勝手に『アレクサンドラ・ダダリオと結婚式を挙げるフェイク動画』を製作してYouTubeにアップしたら、アレクサンドラ・ダダリオ本人から「いいよコレ、ホントに結婚してみない?」とかお誘いがきたりしないでしょうか…。

ちなみに彼らが製作してアップした『フェイク予告』はコチラ。


ココからネタバレを含むよ!!

ネタバレ含む戯言

冒頭でも書きましたが、残念ながら私はこの映画を面白いとは思えず。

B級ホラー作品である事は重々承知のうえで鑑賞を始めたものの、B級とかC級とか以前に単純につまらない。

アレコレやりたい事や狙っている事があるのは伝わるものの、チープな表現・無理矢理な展開・おかしなセリフ・安い演技の目白押し。良質なB級映画が持つ「バカバカしい面白さ」ではなく「低レベルで薄っぺらいだけ」に感じてしまって…とにかく時間が経つのが遅いのなんの。

子供が四人喰われるまでの展開は苦行以外になにものでもありませんでした(汗)

しかし、ほぼ悪魔に変わってしまったケントが『五人目の子供を捧げれば、旦那を返してやる。ジャック(息子)をよこせ』あたりからは少しだけテンションアップ。

あれ?5ヵ月間、毎月1人づつ食わせて戻したんじゃなかったっけ?一気に5人でもいいの?…とか思ったものの、それは置いといて。

さぁ果たして奥さんは愛する旦那と息子のために、罪もない無関係な子供を差し出すのか!?

…という、エゲつない選択肢にはドキドキです。そしてまたうまい具合に可愛い(…くもない)女の子を車に乗せる事になり、大チャンスじゃないですか。

心の中で「…やれっ!…やれっ!!」と願いつつ、ハラハラしつつ見守っていると…

うわー!ホントにやりやがった、この女っ!!(笑)

もうブラボー!と叫びたいくらいですよ。最終的にはイモを引きやがったんですけどね、とりあえずココが一番盛り上がりましたなぁ。ええ、この映画を鑑賞していて最初で最後の盛り上がりです…。

最後は…

私はてっきり『お腹の子』がポイントになると思ったんですけどねぇ…。

たしかに腹にいる胎児を引っ張り出しても食える部分なんてないですし、奥さんがアレな事になっちゃいますが…まさか『ほぼ意味なし伏線』だとは思いませんでした。奥さんの腹部をはだけさせて指を刺した時には確定だと思ったのに…。

結果的にケントを元に戻す方法はなく、「怪しいなー」と思っていた首の傷に食い込む鎖で首チョンパ。ここのくだり、息子が躊躇する母に向かって「あれはパパじゃないよ!殺っちゃって!」的な発言をしたのはインパクト大(笑)普通は「ママやめて!パパを殺さないで!」といった逆パターンが多いんですけどねぇ。おまえなかなか将来有望だなー。

…で、ホラー作品ではお約束の余韻を残してエンド。

うーむ、実に何も残らない映画でした。いや…あらためて思い出してみれば残っているものが2つほどあります。

1つは…

やはりピエロってのはピエロだから怖いんだな

…ですな。あの無表情かつ不気味な雰囲気が怖いのですよ。『映画/IT』(私はリメイクは観ていないので、1990年版です)でも序盤は非常に不気味で怖かったのに、終盤にグギャー!な化け物の姿になったらもはや茶番でしたし。

本作も話が進むにつれてどんどん悪魔化していくビジュアルは悪くはなかったものの、最終的にピエロでもなんでもない形態になってからは単なる化け物ホラー。じわじわ迫るような恐怖感がピエロの持ち味なのだな…と強く感じました。

そしてもう1つは…

コスチューム屋の店員が好みだったな

…と。ええ、ホントどうでも良い事ですがこっちのほうが強く印象に残ってました。

(C) 2014 Vertebra Clown Film Inc.