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長くて重くてヤバい映画『ゴーン・ガール』でネタバレ含む戯言感想を。 男と女、どちらの目線で見るかによって評価も感想も変わってきそうな作品ですが、どちらにせよ『ヤバい』のは確かですぞ。

ゴーン・ガール


2014年 アメリカ

キャスト:
ベン・アフレック
ロザムンド・パイク
キャリー・クーン
キム・ディケンズ
タイラー・ペリー
ニール・パトリック・ハリス
エミリー・ラタコウスキー
ミッシー・パイル
セーラ・ウォード

監督:デヴィッド・フィンチャー
脚本:ギリアン・フリン

原作はギリアン・フリンの同名小説

ネタバレ無しのあらすじ

5回目の結婚記念日。

あんなに愛し合っていたはずのニック(ベン・アフレック)とエイミー(ロザムンド・パイク)も、今じゃすでに冷え切った関係。その日もニックは午前中から双子の妹ゴー(キャリー・クーン)がいるバーへと足を運んでいた。

ほどなくして帰宅したニックの目に飛び込んできたのは、砕けたガラステーブルとひっくり返ったオットマン。そして妻の姿はどこにも無かった…。

果たしてエイミーはどこへ行ったのか。やがて妻殺しの疑いをかけられるようになったニックは・・・。

…といった流れから『謎解きミステリー映画』だと思いきや、とんでもない方向にぶっ飛んでいくキテレツ作品。

キャストで戯言

主演はあのケツアゴ野郎、ベン・アフレック

そういえば彼はバットマンシリーズで賛否両論分かれるブルース・ウェインを演じましたが…あれどう思います?個人的にはあのゴリラバットマンは”無し”でしたなぁ。

そしてむしろこっちが主演と言っても過言ではない、妻エイミー役はロザムンド・パイク

本作でかなり顔も名前も売れ、多数の賞を受賞したりノミネートされたりしたので、てっきりここからバカスカ出演しまくるのかと思いきや・・・意外にこの後は売れなかったようで。

その他、彼ら以外にもそれなりの俳優が名を連ねているのですが、誰でも知っているような超有名俳優は無し。

個人的にはエミリー・ラタコウスキーが出演(さらに生おっぱい披露)していたのは思いがけないボーナスステージでした。わっしょい、わっしょい。

彼女をもっとたっぷり愛でたい方は『映画/インモラル・ルーム』をどうぞ。ただしそちらは生おっぱいも生尻もNGだったようで、中途半端な露出しか見れませんけど…。

二転三転(ネタバレ注意)

注!)本作は鑑賞前にネタバレてしまうと魅力半減ですので未鑑賞の方はご注意下さい。

もう何をどう書けば良いのか悩まされる映画で、今回は特に気が重い。

アレとかコレとかを考察しつつ、ソレとかドレとかの感想を書き並べていったら、そりゃもうバカみたいに長くなるような内容。なにせ映画自体が約150分という最近にしては珍しい長尺ですから。

ざらっとネタバレの流れを書いてしまうと…

妻エイミーが失踪。警察に連絡する夫ニック。
 ↓
実はエイミーがニックに『妻殺害』の疑いがかかるよう仕組んだ罠だった
 ↓
周到な計画により、目論み通りにニックに疑いがかかる。
マスコミの影響で完全に悪者扱い。
 ↓
世間の目を欺き逃亡していたが、ひょんなことから窮地に追い込まれるエイミー。
 ↓
かつてストーカー行為を働いていたヤバい男デジーを利用して上手いことやろうとするも、予想以上にヤバい男でこれまたピンチ。
 ↓
ニックはマスコミを利用し『反省している愚かな夫』を演じ、エイミーに訴えかける(という作戦)。
 ↓
エイミーは計画を練ったうえでデジーを殺害。
『デジーに誘拐されていた可哀そうな人妻』
という筋書きでニックの元に戻ってくる。
 ↓
完璧にニックを支配下においたエイミー。
互いにカメラの前で幸せな夫婦を演じるのでした。
ハッピーエンド♪

という流れで終幕ですが・・・

…なにがハッピーエンド♪じゃー!!

もうやだよママ、結婚なんてしたくないよ、こえーよ。こりゃ独身者が見ちゃだめなヤツじゃないですか。

『愛し合い、憎み合い、互いに支配しあおうとする。…それが結婚よ!』

って、夢も希望もありゃしない。

たしかに私も1回目の結婚は失敗しましたが、2回目はとても素晴らしい妻のおかげで幸せに生きておりますよ! 世の男性諸君、女性は決して怖くないよ!

男と女

マスメディアの在り方、それに踊らされる聴衆の無責任な愚かさ。そういったものも描かれている本作ですが、やはり大きなテーマは『男と女』

まずは『嘘だらけで堕落した男』を見せ、世の『男の理想に付き合わされる女』の不満を代弁するかのようにヘイトをぶちまけたかと思いきや、今度はひっくり返して『女も嘘吐きで信用ならない』と落とす。

結局は噓つき同士の騙し合い。それが男女というものなのか…と。

ニックとエイミーだけに着目しても、鑑賞者が男女どちらの立場でどう考えているかによって印象も感想も大きく変わってくるような作品ですなぁ。

しかしわたしゃ常々思うのですよ。

女がギャーギャーと男をコケにするのは”あり”なクセに、男がちょっと女をバカにすりゃすぐに「女性蔑視」
女が男に偉そうな態度をとるのは”あり”なクセに、男が偉そうにするとすぐに「男女差別」

それの何が男女平等なんですかねぇ、と。

作中でもさんざんな言葉でニックをこき下ろしていた女性キャスターがいたじゃないですか。あれが男女逆だった場合を想像してくださいよ、そりゃもう面倒臭いくらいに叩きまくられるじゃないですか。

アメリカ映画は『男はバカばっかり。女は賢く強いんだからね!』的な作品が多々あるので、いつもその歪んだ男女平等観に違和感を感じるんですよねぇ…。

結局のところ男はバカですが女もバカですよ。異なる性質のバカとバカが補い合っていくからこそ、男女は平等でパートナーたりえるのではないのでしょうか。自分は賢いが相手はバカ、そういう考えこそが不平等でしょう。

・・・などと、なにかにつけて「生おっぱいが見れる」とか「尻の形が絶品」とか言っている口で言ってみたり。

超個人的な戯言感想

…というわけで、映画の内容に深くつっこむことは逃げました。

個人的には『映画としては面白かったが、なんともイヤな気分になった』が正直な感想ですな。ただし二回見たいとは思いません、すごく疲れるんだもの。

『お似合いの夫婦』『幸せな夫婦』とは限らない、逆もまた然り。

今は男女だけが夫婦の形ではありませんが、やはり男と女のバランスというのは永遠のテーマなのでしょうなぁ。おっぱいおっぱい。