今回の1本は『映画/ダーク・プレイス』、名女優シャーリーズ・セロン主演のミステリー作品なのですが…うーむ。 結末やネタバレを含みますのでご注意を。
ストーリーは決して悪くないのにどうもに演出や脚本が微妙な感じ。そして『日本語翻訳』がこれまた微妙でして…。AmazonPrimeでの鑑賞だったのですが、とにかく字幕が下手クソで残念でした…。
ダーク・プレイス
2015年 イギリス・フランス・アメリカ
主なキャスト:
シャーリーズ・セロン
スターリング・ジェリンズ
ニコラス・ホルト
コリー・ストール
タイ・シェリダン
クリスティーナ・ヘンドリックス
アンドレア・ロス
クロエ・グレース・モレッツ
ドレア・ド・マッテオ
監督:ジル・パケ=ブランネール
脚本:ジル・パケ=ブランネール
原作はギリアン・フリンの小説『冥闇』
ネタバレ無しのあらすじ
1985年 母親と娘二人が惨殺されるという事件が発生。生き残った娘リビー(スターリング・ジェリンズ)の証言により、兄ベン(タイ・シェリダン)が一家殺害犯として逮捕される。
そして28年後…。
殺人事件の遺児という立場で他人の善意を利用して生活してきたリビー(シャーリーズ・セロン)だが、もはや事件は風化し寄付金や支援も望めない状態となっていた。
そんな彼女に届いた『殺人クラブ』を名乗る団体からの手紙。
その団体は事件を独自に調査し真相を究明しようとする者たちの集まりであり、過去のリビーの証言に疑問を呈し、28年間服役している兄ベン(コリー・ストール)は冤罪であるとの見解を示していた。
団体には不快感を示しつつも金のために協力を承諾したリビーだったが、やがて自分でも忘れていた真実と向き合う事になっていく…。
・・・といった内容の作品。
キャストで戯言
現在と28年前を行ったり来たりの表現で進む本作。現在と過去でキャストが異なる登場人物も何人かいますので、せっかくですから両方並べて戯言にしてしまいましょう。
過去と現在で俳優が異なる組
リビー・デイ
現在:シャーリーズ・セロン
過去:スターリング・ジェリンズ
まずは主演、シャーリーズ・セロン。美人女優として大好きな方も多いと思うのですが…申し訳ない、私は嫌い。あくまで役柄ではあるのですが『言う事を聞かない、偉そうな女』を演じさせるたら天下一品なため、その生意気なツラを見ているだけでブン殴りたくなってくるんですよね…。たまには可愛い役柄の時もあるんですけど。
彼女自身の生い立ちがハード(家庭内暴力・父親からの虐待・母親が父親を射殺・etc)ですので、本作の内容とカブってアレコレと考えさせられますが…それはまた別の話。
そんな彼女の28年前は…スターリング・ジェリンズ。これはイイッ!実に可愛い!彼女は個人的にストライクです。うーむ、シャーリーズ・セロンなんぞに成長させず、このままの姿で愛でていたいですな。
ちょっとミステリアスな雰囲気のベン、いったい28年後は誰が演じるのだろう…とドキドキしながら待ってみれば、面会室に現れたのは…コリー・ストール!いやいや、ないっ!これは無いよっ!!
ずいぶんハゲ…いや、苦労なさったようで。これではベンはベンでもベン・キングズレーですな(笑)
彼の若い頃を演じているのはタイ・シェリダン。『映画/レディ・プレイヤー1』が有名ですが、個人的にはなんの思い入れもありません。
ディオンドラ・ワーツナー
現在:アンドレア・ロス
過去:クロエ・グレース・モレッツ
疑惑の小悪魔ディオンドラ(現在)を演じるのはアンドレア・ロス。マイナー作品にちょちょっと顔を出したりする方ですが、私は良く知りません。けっこう好きな雰囲気ですけど。
それよりもこっち、過去を演じるクロエ・グレース・モレッツのほうが注目される事でしょう。子役時代はそりゃもう可愛い可愛いクロエちゃんも、年を経るにつれてどんどん劣化してしまったのは言わないお約束。
その他
そして母親役は迫力あるダイナマイトボディー好きにはたまらないクリスティーナ・ヘンドリックスがご登場。お顔は美形で整っているのに、どうしてこんなにボーン!ボーン!な体型なんでしょう。そのアンバランスさがたまらなくセクシーでもあり、複雑な気分でもあります。
ついでにオマケ、殺人クラブの会計係兼リジーとの接点役ライルにニコラス・ホルト。出演作品も多い俳優ですが、私は「ジェニファー・ローレンスとくっついたり破局したり、またくっついたけど再び破局した人」という事くらいしか知りません。
ここからネタバレを含むよ!!
事の顛末をネタバレ
キャスト戯言だけでかなり長くなってしまいました。ざっくり話の内容をまとめてしまいますと…
- ベンはやっぱり無実。ディオンドラと、彼女との間の子(クリスティン)のため、罪を被っていた。
- 事件の真相は生活に行き詰った母親による、保険金目当ての『委託殺人』
しかしタイミング悪くベンとディオンドラが宅内に忍び込んでおり、長女ミシェルはディオンドラが殺害。娘たちの死は母親も想定外。
という事になります。しかし…いかんせん描き方が惜しいために少々盛り上がりに欠けるうえに、脚本もちょっとイマイチ。せっかく素材は良いのにそれを活かしきれなかった感があります。脚本に関しては冒頭でも書いたように日本語翻訳・字幕の担当者の責任もあるような気がしますが…それでもやはり「もうちょっとどうにかならなかったのだろうか」という気持ちが拭えません。
過去のトラウマがあるとは言え、働かずにポンポン金が集まる事でクズに成長していったリジーと、本当にベンの子か疑わしいとすら思えるディオンドラ、そしてそんな母親に育てられて性格ひん曲がっている娘、ついでに自意識過剰をこじらせて狂言でベンを陥れたクリシー。
それらダメ女達に囲まれることで、母パティの不器用な誠実さが際立っている部分は悲しくも味わい深いものがありましたが、残念ながらそれ以外の部分は…。
個人的な感想戯言
…という事で、残念ながら個人的には『イマイチ』というのが正直な感想です。やはり原作がどんなに良くとも、監督・脚本は大事ですねぇ。
『映画/ゴーン・ガール』の原作・脚本を手掛けたギリアン・フリン原作という事で、かなり期待した方も多いとは思いますが…。ゴーン・ガール同様、そのまま脚本まで彼女に任せちゃったほうが良かったのではないか…と。
まぁ好きな方は好きなようですし、私の戯言なんぞアテになりませんな。これがシャーリーズ・セロン主演でなければ「面白かった!ハァハァした!」とか言ってたかもしれませんし(笑)