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えー、何をどう説明して良いのか困るような迷作『映画/キラー・メイズ』なんて持ってきてみました。ネタバレを含みます…と言いたいところですが、どこがネタで何がバレたらマズいのかもわかりません。

ツボる方にとってはいろいろと得るもののある映画だと思うのですが、ホント申し訳ない、私は全くダメでした。

キラー・メイズ


2017年 アメリカ

主なキャスト:
ニック・サン
ミーラ・ロフィット・カンブハニー
ジェームズ・アーバニアク

監督:
ビル・ワッターソン
脚本:スティーヴン・シアーズ

ネタバレ無しのあらすじ

30歳を迎えてもなお大人になりきれない自称・芸術家のデイブ。

恋人アニーがしばらく家を空けている間に部屋にダンボールで迷路を作ったのは良いが、なんと自分自身が迷って出られなくなってしまう。

帰宅したアニーや友人ゴードン、その他多数の人々が迷路へと入ってみると、そこはデイブの想像力を糧に成長する巨大迷宮となっていた。

・・・といった内容の作品。

CG&VFXではない手作り感

まず最も目を奪われるのが「デイブの製作したダンボール迷路」のクオリティ。いや、本来のクオリティという意味合いで言えばショボショボなのですが、その「チープな手作り感」こそが素晴らしい。

なんでもかんでもCGで作り、VFXを駆使して完成!…という映画が多い昨今、しっかりリアルに製作された手作りダンボール迷路を見ているだけでワクワク感がありますなぁ。

CG・VFXなどの用語を詳しく知りたい方はコチラを

映画豆知識【CG】と【VFX】の違いは?【SFX】とは?

映画では耳にすることが多い『CG』『VFX』『SFX』という単語。なんとなく意味はわかっていても、その違いを説明するとなると難しかったりも。 今回はCG、VFX、SFX…

もちろん現代映画ですので全くVFXを用いていないわけではないのですが…迷路の中はほぼ全て手作り。小学生が夏休みの工作で作るようなものを、大人が本気(を出しつつも適当なノリ)で作った世界が広がっております。

途中でこれまたお手製ダンボール人形劇のような流れも挟みますので、この大人向け教育テレビ的なノリについてこれるかどうかが本作を楽しめるかどうかのポイントではないかと。

ここからネタバレを含むよ!!

ネタバレありの戯言あらすじ

うーむ、ネタバレ…と言われても。

困った時はコレでしょう。意外に人気の高い『ざっくり戯言フロー』にしてみましょう。

デイブ、渾身のダンボール迷路を製作!
アニーの不在中、室内に『小学生が本気出しました』的なダンボール迷路を製作。
パッと見はショボいものの、蒸気が出ていたりENTERの表示が光っていたりと芸が細かい。
アニー困惑。登場人物多し。
どうやらデイブは内部で迷ってしまって出れないご様子。
「いやいや、このサイズで迷うとかありえないでしょ!?」などと言う事もなく、友人のゴードンを呼ぶ優しいアニー。
「ひげはどこ?」「僕の顔!」のバカみたいなじゃれあいが変にツボる。

あれよあれよという間に部屋には人が溢れ、登場人物の名前を覚えるのも一苦労。
『ドキュメンタリーを撮っているハリー(とカメラマン&音声さん』『偉そうな男レナード』『カップルはグレッグ&ブリン』『テンション高いふっくら女性ジェーン』『観光客カップル』『ホームレス』…となるも、大事なのは数人のみ。

ほぼ全員でダンボール迷宮へ突入!!
そこはまさに迷宮
外からは想像できないほどに広いダンボール迷宮内部。
アニーが『何時間もかかったのね…』などと言っているが、そういう問題ではないかと。
しかし製作スタッフはそれこそ何時間もかけて作ったのでしょうなぁ。

襲いかかる巨大折り鶴、トイレットペーパーの芯のような棘の罠、罠にかかって死ぬ際の血も作り物、とエグくないホラー感。

そんな事やっているうちに、やけにイイ身体をした『ミノタウルス』が侵入者を追う存在として登場。
もはや迷宮はデイブの想像力を糧に進化拡大していたのであった!!
罠だ
デイブの想像力が基となっているため、後半はなぜかエロティカルな要素も。

女性のアレを模したダンボール細工の穴に惹かれていく男性に
「これは…」→「やめろ、罠だ」
を無駄に繰り返してみたり、面白いのか面白くないのかわからない演出多数。

最終的に、デイブの手によって迷宮は崩壊。
ミノタウルス解放!
無事にもとの部屋に戻ってこれた一同(数人は死亡)。
ダンボールを片付け、日常が戻ってきたのでした…。

…と思ったら、ミノタウルスは健在。
迷宮から解き放たれ、広い世界へと旅立っていくのでした。。。

個人的な戯言感想

世間での評価はぼちぼち…といったところの『映画/キラー・メイズ』

どうでした?鑑賞した方、面白かったですか?

私はどうも合わなかったようで…中盤以降はものすごくダルかったです。面白かったのはその設定と序盤のみ。

トリックアート的な演出には興奮しましたが、とにかく全体的に散漫な印象。特に人物のセリフがめちゃくちゃで行動も支離滅裂。出ると言ってみたり完成させると言ってみたり…。このへんは翻訳がイマイチなせいもあるかもしれません。

なんとなくやりたい事はわかりますし、伝えたいであろう事もわかるのですが…うーむ、もう少しシンプルにまとめても良かったのではないかと。

なにはともあれ、手作り感溢れるダンボール迷宮は非常に魅力的ですので、メシでも喰いながらゆるーく鑑賞するには良い作品かと思います。

もしくはあなたもダンボールを使って自宅に迷宮を作ってみるのはいかがですか?子供とか大喜びしそうですよー。