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今回の1本は『映画/ロンドン・フィールズ』、グチャグチャの法廷闘争で公開先延ばしになったうえ、いざ公開されてみれば作品自体もいろんな意味で微妙。さらには主演アンバー・ハードとカメオ出演のジョニー・デップまで裁判沙汰になってみたり…とにかくいろんな意味で混沌極まる作品です。

かなり観る人を選ぶと思いますし、批評家からもミソクソに言われている作品なので覚悟していたのですが…私は意外に楽しめました。あれれ?

ロンドン・フィールズ


2018年 アメリカ

主なキャスト:

アンバー・ハード
ビリー・ボブ・ソーントン
ジム・スタージェス
テオ・ジェームズ
ジェイソン・アイザックス
カーラ・デルヴィーニュ
ジェイミー・アレクサンダー
リリー・コール
ジョニー・デップ(クレジット無し)

監督:マシュー・カレン
脚本:マーティン・エイミス、ロベルタ・ハンレイ

ネタバレ無しのあらすじ

売れない作家のサムソン(ビリー・ボブ・ソーントン)は有名作家マーク・アスプレイ(ジェイソン・アイザックス)と部屋の交換をすることになり、ロンドンへ。

新たな町で胡散臭いキース(ジム・スタージェス)、金持ちボンボンのガイ(テオ・ジェームズ)らと知り合ったサムソンだが、彼らの前に一人の美しい女性二コラ(アンバー・ハード)が現れる。

「人の死の瞬間が見える」という能力を持つ二コラは自分自身の死も予見しており、この町で30歳の誕生日を迎えた時にある男に殺される運命にあるという。その話を聞いたサムソンは彼女を題材に小説を書き始めるのだが…。

・・・といった内容をカオスな演出と表現で楽しむ、謎の怪作品。

キャストで全力戯言

基本的にいつもキャスト目当てで作品を選び、出演している俳優の好き嫌いによって作品の評価まで変わってしまうというブレブレっぷりが信用ならない私なのですが……今回はもうその極み。もう声を大にして宣言しておきます。

好きな俳優が多数出演しているので、普通に面白かったです!
これが嫌いな俳優だったら、たぶんクソ映画呼ばわりしていました!

…と。

なにせ海外批評家からはダメ出しの嵐、日本国内でも低評価が目立つ本作。おそらくそれが一般的な感想なのでしょう。しかし私はけっこう面白いと感じましたし、好きな雰囲気だったんですよ。こりゃ俳優の力もあったのだろうな…と。

というわけで、今回の戯言はキャスト話に全力を注ぎこみます。なにせこの映画、内容をガチで語るのが難しいんですもの(笑)

主演はアンバー・ハード。なにかとお騒がせな人ですが、とりあえずまぁ美人かな、と。そんな彼女が惜しげもなくセクシーなお姿を披露してくれる…と言いたいところですが、残念ながらお胸は谷間のみ。尻は全開で見せてくれるんですけどね…。

とりあえずおっぱいは付いてりゃ良し、何は無くとも尻狙いの私としては問題なしとしておきましょう。

そしてクレジット無しでジョニー・デップがカメオ出演しているわけですよ。この二人を共演させちゃって大丈夫?と言いたくなりますが、本作の撮影開始時にはまだアンバーとジョニーは交際中。その関係でカメオ出演が決まったそうです。

そして裁判沙汰で映画公開が先延ばしにされている間に二人は結婚。そして離婚。…で、映画公開(笑)

しかもですよ、主要キャラとしてビリー・ボブ・ソーントンが出演しているわけですから。もうヤバいったらありゃしない。

注)ジョニー・デップは結婚中、アンバー・ハードとビリー・ボブ・ソーントンが不倫関係にあると疑って騒動を起こしています。

そんな未来のドロドロを知ってから鑑賞すると…アンバーとジョニーのイチャつきっぷりや、アンバーとビリーが絡むシーンなど、見てはいけないものを見ている気にさせられますな。。。

©Paramount Pictures

そんなドキドキの横で、これでもかと突き抜けた演技を披露してくれるのがジム・スタージェス。なんであんた、いちいち竹内力みたいな顔するのよっ。

あまりにも芝居がかった演技なのでひどく萎えるかと思いきや、良い意味でバカっぽくて好印象。もともと彼の事は大好きでしたが、さらに好きになってしまいました。まぁやりすぎですけど(笑)

そしてチョイ役ではありますが、馬鹿っぷり全開のキース(ジム・スタージェス)の奥さん役にカーラ・デルヴィーニュ!!『映画/スーサイド・スクワッド』でその独特な空気にド惚れした女優じゃないですかっ。

なにやら彼女は由緒正しき貴族の血筋を引いているそうですが、私生活ではバイセクシャル。2019年にアシュレイ・ベンソンとの交際を正式に公表しています。

うーむ、キャスト戯言で随分長くなってしまいましたが…もう一人だけ。

エンドクレジットで名前を見つけて「え?いったいドコにいた!?」と再度観返すハメになったリリー・コール。しっかり出ていました。

©Paramount Pictures

まさかジョニー・デップの隣にいた黄色い姉ちゃんだったとは…。

『映画/パフューム』や『映画/Dr.パルナサスの鏡』に出演していた、これまた独特な女優です。個人的にあまり美人だとは思いませんが、変な空気を出すので好き。


今回はネタバレは無いよ!
というかどうネタバレて良いのかわからないよ!

肝心の本編は…

…と、キャスト話で長い事引っ張っておいて映画本編の話になるわけですが…これ、いったい何をどう話せば良いのでしょう。

話の本筋自体は特に難解なわけでもなく『謎の美女に三人の男が翻弄される話』ではあるものの、描き方やセリフ、表現が独特と言いますか…一周回って意味不明(笑)

監督マシュー・カレンはCMやMV(PV)製作が本業の方ですので、良くも悪くも絵ヅラのインパクトと雰囲気に特化した映像作りになっており、その空気感が肌に合えばツボるものの…合わなきゃ全体的にただの茶番。

大手映画批評サイトRotten tomatoesでも『映画ロンドン・フィールズは素晴らしい原作と個性的なキャストを台無しにしている。魅力的なネオ・ノワール作品を目指しているが、病的であまりにも奇妙である』などとダメ出ししています。病的で奇妙なのはジム・スタージェスだけじゃないか、とも思ったりしますけど(笑)

中盤くらいまでは普通にサスペンスっぽい雰囲気を楽しむ事ができますが、徐々に理解不能な演出と表現がマシマシになり…終盤~ラストに至っては解釈の幅が広すぎて考察も困難。

私のポンコツヘッドではキャストの話でお茶を濁すのが精一杯の作品でした。

個人的な戯言感想

ホント、個人的には好きな映画なんです。その独特すぎる空気感と雰囲気で楽しむような作りが面白いですし、枯れた雰囲気のビリー・ボブ・ソーントン、怪演がすぎるジム・スタージェス、素直に翻弄されるテオ・ジェームズ、その彼らをとりまく魅力的な俳優陣もたまりません。

しかし人にオススメできるかといえば…

全くオススメできません!(笑)

私は『もはや罰ゲームのようなミュージカルもどきを頑張るジム・スタージェス』『形の良いアンバー・ハードの尻』だけで観る価値はありましたが、出演俳優に魅力を感じそれだけで楽しめるような方でないと人生の残り時間を120分も消費するまでの価値はないかと…。