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インパクト大すぎるタイトルの『映画/呪い襲い殺す』に続き、その正統続編『映画/ウィジャ ビギニング~呪い襲い殺す~』でネタバレ含む戯言感想。

時系列的には前日譚となる内容ですが、いまいち微妙だった前作とは打って変わってホラーマニアも満足の仕上がりになっておりますぞ。

ウィジャ ビギニング
~呪い襲い殺す~


2016年 アメリカ

キャスト:
エリザベス・リーサー
アナリース・バッソ
ルル・ウィルソン
パーカー・マック
ヘンリー・トーマス
リン・シェイ

監督:マイク・フラナガン
脚本:マイク・フラナガン、ジェフ・ハワード

ネタバレ無しのあらすじ

夫に先立たれたアリス(エリザベス・リーサー)は、娘二人の協力を得ながら降霊術によって生計を立てていた。

しかしなかなか収入には繋がらず、生活は苦しいものに。

やがて降霊の小道具としてウィジャ・ボードを取り入れることにしたアリスだったが、それをきっかけに次女のドリス(ルル・ウィルソン)の身に異変が起き始め・・・。

・・・といった流れで白目が怖すぎるホラー作品。

キャストで戯言

前作『映画/呪い襲い殺す』の正統続編ではありますが、時代的に30年以上前を描く前日譚ということでキャストは総入れ替え。

主演のエリザベス・リーサーは『映画/トワイライト』シリーズなどにも出演している女優ですが、それほど有名というわけでもないので知らない人も多いかと。私もよく知りませんし、お顔もあまり好みではありません。

それよりも次女ドリス役、ルル・ウィルソンのほうが主演級に目立っていますし、愛くるしいルックスに魅了された方も多いことでしょう。このペド野郎どもが。

しかし彼女も日本国内ではメジャーとは言えず。本作以外の映画では『アナベル 死霊人形の誕生』が最も出番が多いかと。

なお彼女は『呪い襲い殺す』主演のオリヴィア・クックが出演する『映画/レディ・プレイヤー1』にも出ていたらしいのですが…どこに??

さきほどキャストは総入れ替え…と言いましたが、実はエンドクレジット後のボーナスフィルムに継続出演の方がいたり。

長女ポーリーナ(リーナと表現されている場合が多い)の未来の姿、前作『呪い襲い殺す』で主人公らを罠にハメたヤバい婆さん、リン・シェイがほんのちょろっとだけ出演しておりますよ。

しかしこの作品、1967年という設定なんですよね…。

前作は時代を明確にしていませんが、明らかに現代だと思われるので仮に公開年(2014年)の設定だとして、その差は47年間。

ボーイフレンドのマイキーが2歳年上の17歳と言っていたので、ポーリーナはこの作品では15歳。すると老婆になっているポーリーナは62歳設定ということに。

うーむ、ちょっと老けすぎな気が・・・。

リン・シェイは1943年生まれなので実年齢で考えると10歳ほどサバを読んでいることになりますが、10歳違うと相当変わりますからねぇ。

まぁ竹内力なんて40超えても高校生役をやってましたけど。

前作の倍は面白い

内容としては比較的スロースターターで、本格的に盛り上がるのは中盤を超えてから。

しかしそこまでが単なる導入かと言えば決してそんなことはなく。

魅力的なカメラワークに観客を飽きさせないエキセントリックな表現、多用されるジャンプスケアも低レベルで安直なものではなく、演出のスパイスとして上手に機能。

さらに前作では不自然さがあった地下室の奥に隠された空間なども、それを補うかのようにしっかり設定を練っているのは素晴らしいじゃないですか。

強いて言うならば1点、前作(未来)では『ドリスが行方不明。母親の関与が疑われている』という新聞記事があり、それとは別に『ポーリーンが母を殺した』という記事が出ているので・・・ドリスの失踪が明るみに出る前に母親を殺してしまうのは少々違和感がありますな。

しかし気になるのはそれくらい。・・・いや、もう1個ありました。

あの明石家さんまのブラックデビルのような悪霊の造形はどうにかならなかったんですかねぇ…。

超個人的な戯言感想

前作『呪い襲い殺す』は面白くもなけりゃつまらなくもない、なんとも凡庸なホラーという印象でしたが、この『ウィジャ ビギニング~呪い襲い殺す~』は大違い。良い意味で期待を裏切る良ホラーでございました。

迷走邦題とも言える『呪い襲い殺す』をサブタイトルとして引き継いでいるところも律儀ですなぁ。捨てちゃっても良かったのに。

前作を見ずとも単体で十分楽しめる内容ですし、もはや前作と本作どちらが先か知らなければ『こっちが元ネタ。あっちは名作に便乗して後日談を作っただけ』と思われかねないような作品ですので、前作でイマイチ満足できなかった方にこそぜひ見ていただきたい1本ですな。

まったく、せっかくの名映画をクソで汚すような続編達にも見習って欲しいものです。

『ドニー・ダーコ2』、『バタフライ・エフェクト2』、あんたらの事よ。