映画『パーフェクト・プラン/完全なる犯罪計画』2度観たくなる名作

残念ながら日本での劇場公開は無かったため、DVDもしくは動画配信サービスを利用して観るしかありませんが・・・久しぶりに唸りたくなる秀逸作品です。個人的にはアラン・アーキンよりもビリー・クラダップの演技に引き込まれました。

パーフェクト・プラン/完全なる犯罪計画

2011年 アメリカ

主なキャスト:

アラン・アーキン
グレッグ・キニア
ビリー・クラダップ
リー・トンプソン
デヴィッド・ハーパー
ボブ・バラバン

監督・ジル・シュプレッヒャー
脚本:ジル・シュプレッヒャー、カレン・シュプレッヒャー

ネタバレ含まないあらすじ

保険セールスマンのミッキー(グレッグ・キニア)は、イロイロあって金に困っているが見栄っ張り。

ひょんな事からゴルヴィー(アラン・アーキン)という老人と知り合った彼は、その老人が高価なヴァイオリンを所有している事を知る。しかもその老人は半ボケなので、ヴァイオリンの価値をよくわかっていないご様子。

どうしても金が必要なミッキーは、上手い事やってこの老人からヴァイオリンを手に入れようとするが、あれやこれやでさらなるドツボへ。もう何が何やら・・・。

・・・・といった内容の作品。

ここからネタバレを含むよ!

ミッキーも騙す。鑑賞者も騙す。

「狙ったターゲットに、余計な事を考えるヒマを与えない」というのは詐欺だけならず、商談などでも使われるテクニックです。

人間の心理として「追い込まれて余裕がなくなると、よりシンプルな手段で解決しようとする」という傾向性があるそうです。

ミッキーが右往左往させられているのは、まさにそれ。一見自分で考えて行動しているようだけれども、次々と降りかかってくる問題によって「こうするしかない」と思うように上手く誘導されています。

観ているこちらも同様、息つく間もないジェットコースター展開が繰り広げられることで余計な部分を疑っている余裕がなくなり、目の前のミッキーの行動だけ追ってハラハラしてしまう・・・。

そんな「騙され感」を味わえる作品です。

落ち着いて2度目の鑑賞をすると、いろいろと見えてくる部分はあるのですが・・・のめりこんで観ている1回目では気付けない事が多々あります。

まさに2度観必至の映画です。

ビリー・クラダップに釘付け

刑務所上りでキレッキレの警報機業者ランディ(ビリー・クラダップ)ですが、もうどこからどう見ても「理屈の通らない、低学歴の労働者」です。

注!)決して学歴や職種に対して偏見があるわけではありません。私も学歴はありませんし、同様の職種を経験しています。

チキンか何かわからんけど、普通それを車のダッシュボードにバンバン叩きつける!?汚いったらありゃしない!(笑)

普段はにこやかだったり社交的だったりするものの、ちょっと思い通りにいかなくなると過剰にキレる。しかも自分の主張しかぜず、相手の話は聞かない。実際そんな人いますよね…。

ところがラストシーン間際、詐欺師グループが去っていくシーンでの彼は・・それはもう別人。一瞬のカットですが、知的でスタイリッシュな雰囲気も感じます。

おそらく彼らは騙す相手や計画によって様々な役柄を演じ、今回のプランでは「キレたらヤバい、話の通じないキャラ」が担当だったのでしょう。

この「スマート」と「ワイルド」の演じ分け、ジョナサン・リース=マイヤーズにちょっと似ています。

しかしごく普通の役柄を演じると、それはもう特徴のない人なんですよね…彼。もちろん演技は素晴らしいですけど。

ユアン・マクレガーにばかり目が行くけれども、ビリー・クラダップの暖かい演技が観れる名作はコレだっ!

ミッキーはこれから先・・

冒頭のリゾートはラストシーンから繋がっています。このやり方、ありがちですよね。

ミッキーはどうやら、保険セールスマン時代に培った会話テクニックで、別荘か何かのセールスマンをやっているようです。

非常に痛い目を見たミッキーですが、彼は少しは生き方を変えたのでしょうか・・・。相変わらず口先で上手い事やっていこうとしているようにも見えるのですが・・・。

最後に一言

ウチの屋根裏にも「数百万の絨毯」とか眠ってないですかねぇ・・・・屋根裏部屋ないけど。