映画『キャビン』はホラー映画?いえいえ、とんでもない!!

注)当記事は『映画/キャビン』のネタバレ・結末・困惑ポイントを含みます。本作は何も知らずに観るのがオススメですので、未鑑賞の方はご注意下さい。

そのパッケージや雰囲気から「正統派・B級ホラー映画」の雰囲気を醸し出す『映画/キャビン』なのですが、そのつもりで見始めるともう困惑の渦。

決してホラー特有の『怖さ』や『グロさ』だけを楽しむ映画ではない、素晴らしき1本です。

キャビン
(原題:The Cabin in the Woods)


2013年 アメリカ

主なキャスト:

クリステン・コノリー
クリス・ヘムズワース
アンナ・ハッチソン
フラン・クランツ
シガニー・ウィーバー

監督:ドリュー・ゴダード
脚本:ドリュー・ゴダード、ジョス・ウィードン

ネタバレ含まないあらすじ

人里離れた森のコテージで週末を過ごそうと集まる、大学生五人組。

…というB級ホラーにありがちな滑り出しから、B級ホラーにありがちな展開を繰り広げている最中、なぜか挟み込まれる「ん?ん?」なシーンと演出。

よくわからないまま鑑賞していると再びベタなB級ホラーの流れに戻り、ふぅ一安心…と思いきや、またもや「んんん???」なシーン。

「なるほど!そういう事か!!」と理解してから本番で、後はもう好き放題なカオス展開に身を任せるのが吉。

・・・といった内容の作品。

キャストで戯言

とにかく随所に散りばめられた、過去のホラー映画作品へのオマージュやパロディネタ。

B級ホラーが大好きな人ならば思わずニヤリとしてしまうシーンや「あるある!」と笑ってしまうようなシーンで溢れています。

そしてこの過去に類を見ない設定とストーリーでありながら、俳優陣がまた良い。

主演のクリステン・コノリーは洋画女優としては希少ジャンルの「可愛い系」の女優。アチラって「セクシー系」と「クール系」は吐いて捨てるほど溢れているのに、「可愛い系」って少ないんですよね。。。

しかもこの当時、彼女は30歳前後ときていますから。そんな年齢の女優に女子大生役をやらせるなんて、なんとも恐ろしい。しかしそれを自然にやってしまうクリステン・コノリーはさらに恐ろしい。

日本の俳優で言ったら、戸田恵梨香に女子大生役をやらせるようなものです。・・・うーむ、そう考えると有りといえば有りかもしれません。いや、厳しいか。。。

さらにはこの後大ブレイクしていくクリス・ヘムズワースも出演していますし、ちょっとマニアックですがフラン・クランツも出演しています。

あえてB級映画のノリを狙っているクセに、ガッチリと俳優を固めてきているところも憎らしい作品であります。


ここからネタバレを含むよ!

中盤以降は怒涛のブッ飛び展開

序盤は普通にありがちなB級ホラー。

若者たちがコテージに集まりバカな事をやっているところを襲われる…という、王道中の王道とも言える展開で攻めてきます。

しかしそこにチョイチョイ挟まれる謎のコントロールセンターらしきシーンが…。すごいなぁ、この展開を考えた人の頭を割って脳ミソを食ってみたいですな。

観客が「ああ、これはそういう事なのか!」と理解できたら、後はもう遠慮無し。これでもかとブッ込んでくる斬新すぎる展開は眩暈がしてくるほど。

神に生贄を捧げる・・という、よくわからん目的で世界各国に同様の機関が存在していたり、ワイルドで頼りになる役柄が多いクリス・ヘムズワースはあっさりムダ死にしてみたり、ジャンキーで電波系のマーティ(フラン・クランツ)は意外にタフでカッコよく見えたり・・・

そしてラストには、主要キャストに名前があがっていなかったシガニー・ウィーバーが、所長役で登場。え?え?ココでシガニー・ウィーバー!?

もうドコをツッコんで良いのか、ツッコんではいけないのか、いったいこの映画のジャンルは何になるのか…素晴らしいカオス感がたまりません。

洋画の底力を感じる名作

こういう系の作品って邦画でやると「単なるくだらない悪ふざけ」になっちゃうんですよね。

そういうノリをスマートに、かつ見ごたえのある物にしてくる所はさすがだなぁ・・と思います。

別にアメリカかぶれでも欧米コンプレックスでもありませんよ。数多くの作品を見比べたうえで「やはり洋画が面白い」と思っているのですが、映画だけに限らず日本産を批判してアメリカ産を褒めるとアレコレ言われますよね・・・。

あ、ちなみにアダルトの洋モノはダメです。やはりソッチ系は日本人じゃないとイロイロとダメです。あの「イエス!オウイエス!」のノリは萎えます…。

なにはともあれ、キャビンはホラー好きな方も、苦手な方も、ぜひ一度観ていただきたい作品です。B級ホラーにはお約束の「みんなから離れてコッソリとあんな事やこんな事をしているカップルは襲われる」のお約束もしっかりと押さえてありますよ。残念ながらクリステン・コノリーではありませんけど…。