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「その時、何がおきたのか?」というキャッチでお馴染み『映画/クローバーフィールド/HAKAISHA』を引っ張り出してみました。少々ネタバレを含みますので未鑑賞の方は注意。

前年製作(日本公開は本作より後)の『映画/REC』と並んでPOV映画を世に広く浸透させる要因となった作品でもありますが、このあたりからやたらとホラー・スリラー映画にPOVが投入されてきましたよねぇ。

初めて見た時は「おおおー、生々しいっ」と興奮したものの、あっちもこっちもPOVPOVPOV…となってくると、中には非常に出来の悪い作品も混ざってきてしまい…もうお腹いっぱいです。

クローバーフィールド/HAKAISHA

2008年 アメリカ

主なキャスト:

マイケル・スタール=デヴィッド
オデット・ユーストマン(現在はオデット・アナブル)
マイク・ヴォーゲル
リジー・キャプラン
ジェシカ・ルーカス
T・J・ミラー

監督:マット・リーヴス
脚本:ドリュー・ゴダード

ネタバレ無しのあらすじ

日本への転勤が決まったロブ(マイケル・スタール=デヴィッド)の送別パーティーが行われている最中、正体不明の巨大な「何か」が出現し、ニューヨークの街を破壊。

逃げ惑う人々の中、ロブは恋人(のような感じ)であるベス(オデット・ユーストマン)を救うため、数人の仲間と共に彼女のアパートへと向かう。

パーティーで参加者のメッセージを撮影していたハッド(T・J・ミラー)も撮影を続けながら同行。

果たしてその時、何がおきたのか?

・・・といった内容を、ひたすら喋りまくるハッドの撮影映像で見せられる作品。

キャストで戯言

いつもキャスト重視で映画を楽しむ私ですが、今回は戯言はほぼございません。

だって知らない人ばかりなんですもの(笑)

再鑑賞して唯一「あ、知ってる人だ」と思ったのはマリーナのみ。『映画/グランド・イリュージョン 見破られたトリック』(いわゆるグランド・イリュージョン2)にて、アイラ・フィッシャーと挿げ替え配置されたフォー・ホースメンの紅一点、リジー・キャプランでした。

ハッド役のT・J・ミラーは『映画/デッドプール』シリーズに出演しているらしいのですが、私はそういう映画は観ないのでよくわかりません。

最後に映っている「何か」

『ネタバレを含む』などと偉そうに書いたものの、あの巨大生物は何?という最大の謎に関しては「わかりません」としか申し上げられません。だってそういう作品ですからっ(笑)

唯一わかる事と言えば『どうやら宇宙から飛来した生物らしい』という事ぐらい。

物語の最後、再び一ヵ月前の「ロブとベスが観覧車に乗っている様子」が流れるのですが、その映像に事の発端となる決定的瞬間が映っています。

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© 2008 Paramount Pictures.

ちっちゃ!

私は3回観ておきながら全く気付かず、後から知って確認しました。たしかに「何か」が空から落ちてきて着水しています。

こういう「誰にも気づかれなくてかまわない」といったノリの仕込みや伏線は大好きです。

POV…好きですか?

本来はリアル感を出すことが目的のPOV映像。まるでドキュメンタリーのような雰囲気になると言えばなるのですが…

POVとは?
「Point of View Shot(ポイント・オブ・ビュー・ショット)」の略で「主観視点」のこと。映画では登場人物がカムコーダやスマートフォンなどで撮影している映像をそのまま見せられる形式が主。

これがむしろ「嘘くさい」と感じ、萎える原因にもなったりします。

「撮影するぞっ!」と意気込んで記録しているシーンは問題ないのですが、ホラーやパニック映画で必死に逃げている最中など、しっかりカメラを前向けている余裕なんてないだろっ!!と思うような場面でも視点はしっかり真正面(笑)

ヒドい作品になるとまるで一人称視点のゲームのようだったり、「ここ、誰も撮ってないだろ!?」という部分までPOVで表現されたりすることも。

私は『映画/REC』で初めてPOVというものを意識し、その当時はとても感動したのですが…今では映画が始まってPOV形式だと、それだけでちょっと見る気が失せます。普通に撮影されていれば面白かったかもしれないのに…という惜しい作品もありますし。

幸いどんなにぐるんぐるんされても酔うという事はないので、それだけが救いです。

続編・前日譚・最新作

…というわけで、本編の内容にほぼ触れないまま書くことが無くなってしまいました。

いや、書こうと思えばアレコレと思いつく事はたくさんあるのですが、そのどれもが揚げ足取りのようなツッコミばかりで…。本作を好きな方が読んだらゴリゴリに批判されそうなのでやめておきます。

要するに、さほど面白くなかったんです…この映画。3回観ましたが感想は変わらず。

とにかくハッドの『延々と喋りまくるペラペラっぷり』がうんざりで、物語に入り込む事ができませんでした。こういう「些細な沈黙も耐えられず、すぐに口を開こうとする人」って実際いますよね…。ダメなんです、こういうタイプ。

本作品は続編として『映画/10クローバーフィールド・レーン』(2016年公開)、前日譚として『映画/クローバーフィールド・パラドックス』(劇場公開無し)が製作されましたが、2018年にJ・J・エイブラムスが本作の直接的な続編を企画している…とコメントしています。

果たしてどんな作品になるのか…本シリーズのファンの方は今から楽しみなのではないでしょうか。

私は…うーん…とりあえず見る…かも?といった感じですかねぇ。キャスト次第といった感じです。