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奥深いテーマが含まれつつも、例の”アレ”が気持ち悪い呼ばわりされる『映画/スプライス』でネタバレ含む戯言感想を。実は過去に2度見ているのですが、そういやコレ書いてなかったな…ということで3度目の鑑賞。相変わらずアレもコレもキモい映画ですなぁ(笑)

スプライス


2009年 カナダ・フランス

キャスト:
エイドリアン・ブロディ
サラ・ポーリー
デルフィーヌ・シャネアック

監督:ヴィンチェンゾ・ナタリ
脚本:ヴィンチェンゾ・ナタリ

ネタバレ無しのあらすじ

製薬会社に勤務する生物科学者のクライブ(エイドリアン・ブロディ)とエルサ(サラ・ポーリー)は、DNAをアレとかコレとかして新種の生物を作り出すことに成功。

さらに研究を進めたい二人は、今度は人間のDNAを使用して生物を生み出そうとするが、利益を最優先したい会社側はそれを却下。

「だったら隠れてやったるぜ!」とこっそり研究を進め、未知の生物『ドレン』(デルフィーヌ・シャネアック)を誕生させるのだった…。

…といった流れでいろいろと気持ち悪かったり胸焼けしたりする作品。

キャストで戯言

主演は魔女っ鼻が気になるエイドリアン・ブロディ

アカデミー主演男優賞の受賞経験がある演技派で、彼の出る作品は面白いものが多いものの・・・それと同じくらい「なんじゃこりゃ」のキテレツ映画も多数。本作は後者ですな。

そのパートナー、エルサ役のサラ・ポーリーは女優としてはそれほど有名ではありませんが、2000年あたりから監督業や脚本もやっているとのこと。まぁそっちもさほど有名な作品はございません。

そして誰もが抱くであろう「あのキモい生き物(ドレン)は誰!?」という疑問。

演じているのはフランスのモデル兼女優のデルフィーヌ・シャネアックというお方。さすがに「あのまんま」のルックスではなく特殊メイクやらVFXやらで加工されつつも、かなり面影はありますぞ。

大人の事情でここにお顔の写真を掲載することはできませんが、インスタ垢を貼っておくので気になる方はチェックをどうぞ。

Instagram:デルフィーヌ・シャネアック
Delphine (@chaneac)

作中、ドレンの顔のアップで少々気になる『右目よりも左目のほうが中心から離れている』という特徴は彼女自身の特徴だったのですな。

「気持ち悪い」の一言で…(汗)

扱っている題材は悪くなく、そこに秘められたテーマも奥深い。2009年という制作年にしてはVFXも違和感を感じず、俳優の演技もなかなか。

それなのに本作をGoogle等で検索しようとすると『映画 スプライス』に続いて出てくるのは『気持ち悪い』というワード(笑)

何が気持ち悪いって、その”人間のようで人間でない”ドレンのルックスが一番なわけですが、それ以外にもネガティブな感想は数多く…

『ドレンが気持ち悪い』
『しっぽがマジ無理』
『男(クライブ)の行為が信じられない』
『女(エルサ)がクソむかつく』
『つーかマトモなヤツが1人もいない』

…と散々な言われよう。がははは、ひどいもんですな。

たしかにドレンの見た目はリアルすぎて気持ち悪いという意見も理解できますし、クライブの行為はタブーを通り越してエグい。エルサの自分勝手なクソ女っぷりも鼻に付く。まったくもって正常な感想なのではないかと。

一応作品としては『科学の倫理』『親の倫理』に大胆に切り込んでおり、しっかりテーマを持った映画に仕上がっているのですが…いかんせんアプローチの仕方が、ねぇ。

変態祭り

決してキモいだけの映画ではなく、その内に強いメッセージ性を孕んだ作品ですので、ちょっと検索すりゃそれはもうご立派な考察を垂れているブログは多く存在。真面目な話が読みたい方はそれなりの場所でお読みください。うちはそういう商売はやっておりませんので…。

ということで・・・

いやいや、これまた凄い作品ですなぁ。

普通にSF系映画として鑑賞できる内容ではあるものの、冷静に考えてみりゃ超キテレツな話ですよ。

エルサが自らの遺伝子を用いて生み出した『生物』は、彼女の子供と言っても良い存在。

その『生物』とパートナーであるクレイブが性行為をし、『生物』は性転換してオスへ変化。今度は自らの親とも言える存在のエルサをレ〇プし、妊娠させるという…。

もはや『ハイレベルな獣姦』と『ややこしい近親相姦』という、変態プレイの2連発。

まさに「変態祭り会場はこちらだよ!」な状態ですな。

『映画/変態村』『映画/変態島』などの”変態シリーズ”に本作も入れ、『スプライス』なんてシャレたタイトルから『映画/変態生物』てな邦題に変えたりしても良いのではないかと。ダメ?

超個人的な戯言感想

…というわけで、アレもコレもどうかしている内容ではあるものの、意外にすんなりと見れる仕上がりの『映画/スプライス』

そのへんは俳優陣の力量と上手な脚本によるものでしょうな。まぁ人によっては胸クソな要素が多々あるとは思いますが。

個人的にもSF作品としてそれなりに楽しく見る事ができました。さすがに3回目はキツかったですけど。

しかし世の中には「ドレン?いやいやめちゃくちゃ美人でしょ。俺も普通にイケるよ」という猛者もいるらしいのですよ。

いやはや、私も悪趣味なド変態を自負していますが、上には上がいるものですなぁ…。