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いい加減無関係な作品に『ドント・○○○』という邦題をつけるのはやめません?…というわけで『映画/ドント・スクリーム』でネタバレ含む戯言を。

原題は『Recovery』なので叫んだらどうこうなるというわけではありません。まぁ登場人物は全体的にあまり叫びませんけど。

ドント・スクリーム
(原題:Recovery)


2016年 アメリカ

主なキャスト:
カービー・ブリス・ブラントン
レイチェル・ディピロ
アレックス・シェイファー
サミュエル・ラーセン
ジェームズ・ランドリー・エベール

監督:ダレル・ウィート
脚本:ダレル・ウィート、カイル・アリントン

ネタバレ無しのあらすじ

高校卒業パーティーで彼氏が尻軽女と浮気しているのを目撃してしまったジェシー(カービー・ブリス・ブラントン)。

同じくその女に彼氏を寝取られたというキム(レイチェル・ディピロ)と親しくなったジェシーは、二人でクラブへ行くことに。ついでに弟と次期彼氏候補もご同伴。

しかしジェシーのスマホを持ったまま、突然キムが失踪。

どこだ?どこに行った?大事なスマホがっ!!(キムよりもスマホのほうが心配なご様子)…そうだ、追跡アプリで探そう!!

…というわけでたどり着いた一軒家。

果たしてそこには何が待っているのか…。

・・・といった内容の作品。しつこいようですが別に叫んじゃダメとかありません。

スマホでアプリがSNS

怪しげな部屋、怪しげな箱。虚ろな雰囲気の女性と怪しげなオッサン。

イケメンがおめかしし、「おまえはイケてるから大丈夫じゃ。自信持っていけい!」とパパに励まされ、意中の女性とのデートに出かけるのかと思いきや…向かうは地下の怪しげな部屋。

おおう、変態ファミリー系ですか。

しかも開始早々にエゲつない造形のバットで顎をすっ飛ばされるイケメン。いったいここからどうなるのか……か~ら~の~

不意に始まるSNS系オープニング(笑)

ヤメテー。こういうのヤメテー。

ワタシもスマホやSNSは使っていますし、決してそっち系に疎いわけではないのですが…映画の演出にそういう系を使われるのはホント苦手。最近あるじゃないですか、LINEのタイムラインのように字幕を入れたりする演出が。アレも勘弁していただきたい。

その後もひたすら『SNS!』『スマホ!』『アプリ!』を物語に絡め続け、まさかの変態パパまでアプリを使ってハウスロック!(笑)

…なんでしょう、この空寒い感じは。むしろそういうのを当たり前に使っている人なら「最新のアプリを入れたのさ!」とか言わないよね…。


ここからネタバレを含むよ!!

ドラクエかっ!

自称・ITに詳しいマイルズの追跡アプリに導かれてたどり着いたのはとある一軒家。

しかし玄関は鍵かかっていて入れず。うん、普通はそうだよね。他所様の家だよ?

なのにあんたらと来たら…

「別の入口を探そう!!」

…ってなんですか。

挙句の果てにあちこち探検するわ、勝手に冷蔵庫の水は飲むわ、ビデオは再生するわ…まるで他人の家だと思っていないような振る舞い。おまえらドラクエかっ!現代っ子ってみんなこうなの?

しかも不意に女性(母親)と出会ったら「大丈夫?」「あなたは誰?」って…あのー、普通にこの家の住人だと思わないのかな?キミたちは。

自分たちが『不法侵入している』ということをまったくわかっていない振る舞いに、おじさんちょっとドン引きですわ。

ラストの解説

1回見りゃ理解できる内容ですので別に「解説」とかいらんと思いますが、あえてネタバラシをしてしまえば…

どうやら変態パパと息子は「こいつが良い!」と思った女性を拉致監禁し、家族として迎えて暮らしていたようです。キムはこの家の妹でした。

いいですね、このシステム。私も行きつけの飲み屋で働いている女の子を拉致したいものです。

途中で出会った「ママ」も拉致監禁の被害に遭った女性のようですが、監禁されてから変態パパとの間に二人の子を生んだのか、それとも「ママ役」として後から拉致されたのかは不明。冷蔵庫に写真が貼ってありますがそこまでは読み解けませんでした。

そして衝撃のラスト。

最終的にジェシーはやっぱり捕らえられてしまい、ジェシーの母親は「ママ役」として配置されてしまったようです。

ジェシーが目覚めるのは一見彼女の部屋のようですが、廊下の雰囲気がちょっとおかしいですし、別のどこかではないかと。同じ壁紙、同じベッド、同じポスターが貼ってあるものの、配置が違うんですよね。そして壁紙もつぎはぎだらけ。

これ、わざわざ彼女の家からベッドやらチェストやらを運び込み、壁紙も剥がしてきて貼った…って事ですか?細かすぎるっ。

これはこれで『マイルズはどうなった?』『ポップコーンもりもり喰ってたパパもどうなった?』と疑問が残りますが、とにかく開始から終了までツッコミどころ満載の作品ですので、細かいことは気にしないほうが良いかと。変なトコ無駄に細かく作っているんですけどね…。

個人的な戯言感想

…と、いうわけで。

てっきり『冒頭のシーンにつながる系』かと思ったら、あれが最初でその後のお話だったんですね。

しかしアゴ割れイケメンのエドワードには申し訳ないですが、残念ながらジェシーは私の好みから大きく外れている(外見も中身も)ため、鑑賞していてどうも楽しくない。どこかで見たことある顔だな…と思ったら、『映画/グリーン・インフェルノ』に出ていた人でした。

幸いにもキムがストライクだったので彼女の再登場をひたすら心待ちにしていたのに、やっぱりアレな人でしたし。もう最初から「こいつは怪しいヤツ」とバレバレでしたな、彼女は。

あ、ローガンはカッコ良かったですよ。単なるオラオラかと思ったら、予想外にナイト的キャラだったのも萌え要素でした。

そのへんをぜーんぶひっくるめて、総合的に映画としてどうだったかと聞かれれば…

素材は悪くないのに、調理が下手で変な味の料理

…といった印象でした。うーむ残念。

とりあえず「あまりSNSにアレコレ載せない」「スマホに個人情報を入れすぎない」ということですな。