今回は『映画/マッド・ハウス』でネタバレを含む戯言、キャスト話と小ネタを添えて・・・です。子牛肉の赤ワイン煮込み、有機米リゾットを添えて・・・みたいに言ってみました。
どうせB級だろとナメてかかっていたものの、これがまた意外に面白かったり。
うーむ、カルト最高。
マッド・ハウス(原題:1BR)
2019年 アメリカ
キャスト:
ニコール・ブライドン・ブルーム
ジャイルズ・マッシー
テイラー・ニコルズ
スーザン・デイビス
ナオミ・グロスマン
クレイトン・ホフ
セレステ・サリー
監督:デビッド・マーモー
脚本:デビッド・マーモー
あらすじ
過干渉な父親から離れ、ロサンゼルスでの暮らしを始めたサラ(ニコール・ブライドン・ブルーム)。
新居に決めた集合住宅はみな優しく、歓迎パーティーまで開いてくれたうえにイケメンまでいるなんて最高!
・・・と思いきや。
初日から壁の向こうはうるせぇし、寝不足で仕事はうまくいかんし、ペット禁止なのに猫飼ってるのがバレて警告されるし・・・とか言ってる間に監禁されとるじゃーん!!
てな感じの流れで、キッチーがいっぱい出てくるお話。
キャストで戯言
面白い面白くないは別として、やはり映画としては『B級作品』の位置づけになるためキャストは知らん人だらけ。
上の動画サムネイルでいっぱいいっぱいな顔をしているのが主演のニコール・ブライドン・ブルーム。
ルックスの好みは人それぞれでしょうが、個人的にはアリな女優で一安心。これが受け付けないツラだったりしたら約90分拷問ですからな。
他に目立った出演作はないため、ドストライクだった方は残念ながら今後に期待しましょう。となるとアレでしょ?「インスタは!?」でしょう?
はいはい、こちらへどうぞ。
ニコール・ブライドン・ブルーム
Nicole Brydon Bloom (@n.brydonbloom)
2021年2月現在で7000人弱しかフォロワーがいないので、好きなだけ推し推しするが良かろう。
彼女以外は全体的に横並びの位置づけですが、目立っているのはやはりイケメンのブライアンですか。
演じているのはジャイルズ・マッシー。
これまた出演作が少なく、他で観ることが困難な俳優ですな(ドラマなら観れるけど)。え、女だけじゃなく男もインスタ教えろ、って?本気?
ではイケ好きな女性と、ごく一部の男性のためにこちらをどうぞ。
ジャイルズ・マッシー
Giles Matthey (@gilesmatthey)
彼のほうはフォロワー約6万人の公式アカウントなので、たぶん必死に推し推ししても見向きもされませんぞ。
人類みなキチ〇イ
本作は『1BR』というお洒落で意味わからんタイトルが、『マッド・ハウス』というダサくて直球な邦題に変えられております。
ちなみに『1BR』は1ベッドルームの意味で、アチラの不動産用語としてはポピュラーな表現だそうな。こっちでの『1ⅮK』みたいなもんですな。
この頭の悪い邦題のおかげで、サラが新しい集合住宅に移り住むところからすでに
マッドなんやろ??
ニコニコしてるが、どいつもこいつもマッドなんやろ!?
…と予想できてしまうのが残念。
ただし序盤の展開は異様に早く、サラが引っ越したと思ったら即『壁の向こうで異音』が始まり、あっちゅー間にイケメンブライアンが本性を表して『キャット・イン・ザ・オーブン!!』
いやーすごい。まだ開始20分ちょいだぞ、おい。
この『キャットをオーブンにインしてファイヤー!』の描写がけっこう批判されておるようですが、なんで動物だと過剰に騒ぐんかねぇ。
いやいや、たしかに動物がこんなんされるのは可哀想ですよ。私も病的なまでの猫好きですから。しかし『人間のエグい描写はOK!』で『動物はNO!』ってのも歪んでいる気が…。
あ、人間も動物も命は平等なのだから、どっちも可愛そう…などと言う気はありません。人間も動物も、平等に拷問したり殺したりしていいじゃない!…と言いたいだけです。マッドですので。
話が逸れましたな。
しかし展開が早いのはここまで。このアパートメントはマッドでキチ〇イだらけだった!!がオープンになってからがダルいのなんの。
『壁に両手をついた変な姿勢を続ける罰ゲーム』が延々と続き、まるでこっちが洗脳されそうな気分。
これがせめて壁に両手をついて尻を突き出した姿勢を後ろから(やや見上げるアングルで)撮るカメラワークだったなら、それはもう尻フェチにとっては極上の「ごっつあんです!!」な絵ヅラだったのですが、ずーっと上半身だけなんですもの。…しょぼん。
てっきり尻を突き出させてエロティカルな行為でもするのかと期待したのに。
そして変なポーズから解放されたならば、今度は『ウソ発見器を付けてのセクハラ質問攻め』と来たもんだ。おいおい、最高かよ!?その役、俺にやらせてくれ!
その後も徐々に洗脳を続け、ついにコミュニティの一員として迎えられたら『強制カップリング』からの『部屋に行こう』で『こちらにおいで(ベッドルーム)』の三連コンボですぞ!(最後のは後に誤解と判明)
ヤバい!ヤバい!こんなに興奮する展開は久しぶりじゃねぇか!このネチネチした気持ち悪い感じ、たまらんですなぁ。
隣人がキ〇ガイというだけでも楽しいのに、本作はアパートの住人全てが芸術的なキチ〇イですぞ。
基本、お弁当にフライ系は1種類しか乗っていなくても美味しいのに、カツも白身フライもカキフライも乗っているミックスフライ弁当みたいなもんですぞ。豪華すぎて震える。
実在したカルト教団シナノン
ここでちょっと小ネタ。
本作の監督であるデビッド・マーモーが参考にしたと言われているのが、アメリカに実在したカルト教団『シナノン』(後に宗教化しシナノン教会と呼ばれるように)。
1958年、薬物依存やアルコール依存を抜け出すためのグループセラピーから始まり、徐々に回復者と患者の集団生活へと変化し、洗脳に近い思想教育により巨大コミュニティへと変貌を遂げたカルト教団だそうな。
実際にシナノンによって救われた人間もいるため、一概に『カルト教団』と括るのもどうかと思いますが・・・とりあえず一般的な社会から見れば『ヤベぇ集団』と見られるのも仕方ないところですな。どんなに正しかろうと素晴らしかろうと、特定の思想に特化した団体というのはハタから見りゃヤベぇもんですし。
わたしゃ熱狂的なスポーツファンもカルトに見えますよ。
ネタバレ結末
注!)ここからラストのネタバレ
ウソ発見器付きの面接で『仲間になりたい』とか言っておきながら、どう見てもお顔がバレバレで「おまえ絶対嘘だろ」とツッコミたくなるサラ。
彼女の元同僚がターゲットとなった事をきっかけに「やっぱ嫌やー!」の感情が吹き出し、ザクザク刺したりバンバン撃ったりしながらの脱走劇。
いかにも怪しい雰囲気だった片目おじさんが実は良い人だった・・・という王道パターンを経て、無事にサラは外へと逃げ出す事ができました。めでたしめでたし。
・・・かーらーの、
実は付近一帯、全て共同体だった!!
という、スリラー系ならば絶望バッドエンドのオチ。
わーお。アパート全員〇チガイでミックスフライ弁当とか言ってたのに、その周囲の戸建て住宅までみなキチガ〇だったら、いったいどんな弁当に例えれば良いのよ。三段お花見重?
しかしこれで簡単に終わらないのがまた素晴らしい。
なんとサラは途方に暮れることなく、猛然とダッシュ!どこまでこのコミュニティの影響下にあるかは知らんけど、とりあえずひたすら走ればいつかは抜け出せる!だってこれは私の人生なのだから!!…の終幕。
・・・ほんと強い子だね、あんたは。うちの隣に引っ越しておいで。なんならウチに住む?
超個人的な戯言感想
…というわけで。
とりあえず息抜き・・・と思いきや、予想外にのめり込んで観る事ができた『映画/マッド・ハウス』
うーむ、カルト最高。〇チガイ最高。
しかし彼らの4つの基本、
『無私』・・・は、自分大好きド変人の私にゃとうてい無理。
『心の解放』・・・も、人と一定以上距離を縮めたくないので無理。他人の過去なんて興味ない。
『受容』・・・なんて100%ありえん。ほっぺたなんか叩かれたらグーで鼻折ってやりたくなりますわ。
『監視』・・・は別に見たけりゃ勝手に見てもらってかまわんけど、一人で部屋で踊ったりしてますぞ、普通に。
結論、カルト集団は無理。というか価値観を押し付けられる集団は無理ですな。
強制カップリングにはちょっと興味ありますけど。