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今回の1本は『映画/ゴースト・イン・ザ・シェル』。有名かつ熱狂的なファンも多い『攻殻機動隊』を原作とした作品になります。

私も攻殻機動隊は大好きなのですが、かなり古いと言いますか…原作漫画1巻は好きなものの、その後のアニメ化やら別作家に書かせたりやらはうんざり。「タチコマってなんだ!?フチコマだろうっ!?」とか思ったりした年寄り層です。

さらに言えば士郎正宗は攻殻機動隊よりもアップルシードのほうが好きだったり…。

ゴースト・イン・ザ・シェル


2017年 アメリカ

主なキャスト:

スカーレット・ヨハンソン
北野武
ピルー・アスベック
ジュリエット・ビノシュ
マイケル・ピット

監督:ルパート・サンダース
脚本:ジェイミー・モス、ウィリアム・ウィーラー、アーレン・クルーガー

原作は士郎正宗の漫画『攻殻機動隊』

ネタバレ無しのあらすじ

ネットに直接アクセスする事ができる『電脳化』に加え、自らの身体の一部を機械化する『義体化』が進んだ未来。

脳以外を全て義体化したミラ、通称少佐(スカーレット・ヨハンソン)は、サイバー犯罪やテロ行為に対応する組織、公安9課にて荒巻(北野武)のもとで活動を続けていた。

そんな中、ハンカ社に対するサイバーテロ事件に対応した少佐は『クゼ』と名乗るテロリスト(マイケル・ピット)と遭遇したことで、自らの記憶が偽られているのではないかという疑念を抱く。

・・・といった内容の作品。

キャストで戯言

もう最初に申し上げておきます。この作品を称賛している方、すまんっ!!

常々言っている事ですが、人の感性はそれぞれですので、感じ方も評価も人それぞれ。私と違う意見の方を否定する気はありませんし、だからと言って私の感じ方をムキになって否定されても困ります。

そのうえで言わせていただければ…

このキャスティングは無いわー…

アジア人である少佐を白人であるスカーレット・ヨハンソンが演じるという事でホワイトウォッシング論争を巻き起こした本作ですが、正直そんな事はどうでも良いんです。

日本国内の漫画を原作として日本人が製作した『映画/L change the WorLd』で、ニアがコテコテのアジア人(日本人)で吐き気をもよおした事に比べれば屁でもありません。

あっちで作るのだから、白人でやろうが黒人でやろうが細かい事をいちいち言う気はないんですよ。ただし、その役柄を演じるにあたって魅力的であれば…の話です。

スカーレット・ヨハンソンは女優としては魅力的だと思うのですが、こと『少佐役』となると…どうにもなんか違う感が拭えません。特に体型が…。

どうせ原作をブチ壊している作品なのですから、もう少佐のイメージ無視でめっちゃくちゃ美人かつナイスプロポーションの金髪美女でも良かったくらいです。むしろそのほうが別モノとして楽しめた気すらします(あくまでも個人の感想です)

さらに荒巻課長は…北野武ですか…。

国内に熱狂的なファンもいますし、海外でも高く評価されている(監督として)彼ですので、今更あれこれと言いたくはないのですが…

私は彼の『カンペ丸読みの棒演技』をどうしても良いとは思えません。本作中でも、彼が何か喋るたびに急激に萎えます・冷めます・呆れ笑いがでます。彼は彼の作品の中でだけ俳優を続けていって欲しい…というのが正直な感想であります。。。。

そしてそれ以外の俳優に関しては、私はほぼ知りません。バトーもトグサもイシカワもサイトーも、なんとも言えない空気感を出してくれています。もちろん悪い意味です。

さらに「どうしておまえがココにいるんだ!?」とツッコミたくなる桃井かおり

キャスティングに関しては良いところを見つける事すらできませんでした…。

肝心の内容は…

さてさて、この映画に関しては『キャスティングに関しての戯言が全て』と言っても過言ではないのですが、全く内容に触れないというのもアレですので…ちょっとだけ。

と言っても原作が非常に難解かつ奥の深い世界観を持っているため、たった2時間足らずの映像でそれを伝えるのはやはり難しいようです。アニメであればそれなりに知識のある原作ファン向けに作る事もできるのでしょうが、こと映画。しかもアチラのお国で製作となれば、全く予備知識のない層へも受け入れられる形にしなければなりませんし。

その結果、悲しい事にえらく中途半端なSFアクションになってしまっている気がします。原作をよく知っている人間からすれば『なにこれ…』と思う部分が多々あり、全く原作を知らない人には『よくわからない…』という。。。

正直、個人的にはあまり面白いと思える映画ではありませんでした。

キャストのガッカリ感、北野武の棒読み感、メカニックデザインのチープ感、電脳世界の表現の違和感、何から何まで微妙な気分です。

日本国内ではまぁまぁの評価を得たようですが、私のような懐古厨の年寄りには不向きな作品でした。予告編を見たときから嫌な予感はしていたんですけどね…。

士郎正宗

今、手元にある『攻殻機動隊』の単行本を見てみたのですが…1991年に発刊されたんですねぇ、コレ。

約30年前の作品ですよ。そりゃ年寄りになるはずです。

私はアップルシードの2巻が発売されたあたりから士郎正宗を好きになり、その後の彼の『漫画』と呼べる作品(デジタルメディア方向へ流れる以前)は全て持っているのですが…なんか変な方向にいっちゃいましたもんね、彼。

まぁ彼のエロティックな画は嫌いじゃないですけど(笑)

・・・というわけで。

今回はほぼ『映画/ゴースト・イン・ザ・シェル』とは関係ない話ばかりで終わってしまいました。

シメになにか作品内容に絡んだ話は…ああ、ありました、ありました。

物語終盤、荒巻がカッターを追い詰めたシーンで『最後に言いたいことはあるか?』と少佐に通信で尋ね、それに対し『これが正義だ、と伝えて』と言っているのに…

おいおい!あんた何も伝えないで撃ってんじゃん!!!(笑)

なにが『それじゃ同意を』だよ。自分から聞いといてそりゃないだろうっ。

…て事くらいですかね。本作品で印象に残ったのは…。