愛され女優メグ・ライアンが惜しげもなく裸体を晒す!…という、昭和生まれ男性ヨダレものの『映画/イン・ザ・カット』でネタバレを含む戯言を。
ところがどっこい、たしかにメグ・ライアンはこれでもかと生おっぱいを晒してくれるものの、映画としてはなんとも微妙な仕上がりで…(汗)
イン・ザ・カット
2003年 アメリカ
キャスト:
メグ・ライアン
マーク・ラファロ
ジェニファー・ジェイソン・リー
ニック・ダミチ
シャリエフ・ピュー
ケヴィン・ベーコン
監督:ジェーン・カンピオン
脚本:スザンナ・ムーア、ジェーン・カンピオン
原作はスザンナ・ムーアの同名小説。製作にニコール・キッドマン。
ネタバレ無しのあらすじ
大学で講師を勤めるフラニー(メグ・ライアン)の自宅周辺で猟奇殺人事件が発生。
聞き込みにきたマロイ刑事(マーク・ラファロ)に不信感を感じつつも、その独特な雰囲気に惹かれてくフラニー。
…という設定から、ひたすらポエムな表現と芸術すぎて理解に苦しむ演出、なにかにつけて下品でエロスなセリフを繰り返しつつ、隙間に何度もメグ・ライアンのおっぱいを挟む作品。
注)予告編は英語版
キャストで戯言
いやいや、公開当時は主演のメグ・ライアンくらいしか気にしていなかったのですが、今あらためて鑑賞してみるとキャストがスゴい。
マロイ刑事役は名優マーク・ラファロ。ほぼほぼ初対面の女性に露骨すぎる下ネタをぶつけてみたり、運転しながらテレフォンセッ○スしてみたり、手錠プレイでテンション上がってみたり…完全にド変態ですなコイツは。
そして腹違いの妹役、ジェニファー・ジェイソン・リーは相変わらず体型がだらしない。かなり出演本数の多い女優ですが、個人的には『映画/ルームメイト』で演じたヤベぇルームメイトがお気に入りです。
さらにさらに、どうしてココにあんたがいるの!?とツッコミたくなるような位置にケヴィン・ベーコン!!
しかも真摯な善人でもなく、大胆不敵な悪役でもなく、なんとも言えないキャラでの噛ませ犬。犬を抱っこしてオドオドするベーコンなんて見たくないですなぁ…(汗)
しかも彼、ノンクレジットなんですよ。オープニングにもエンドロールにも彼の名前は見当たらないのです…。
製作:ニコール・キッドマン
ジャンルとしてはややスリラー寄りの「サスペンス」、さらに言えば「エロティックサスペンス」に属するこの『映画/イン・ザ・カット』
なんでもニコール・キッドマンが5年以上温めてきた企画であり、当初は自らが主演する予定だったとこのと。
感想や好みは人それぞれですが、あくまで私個人の意見としては
そんなに温めて、これ!?
ですよ、ほんとにもう。
サスペンスとしては盛り上がりに欠ける展開、詩的すぎていまいち入ってこない人間ドラマ、官能的を通り越して下品なセリフ、露骨すぎてちょっと引いてしまうベッドシーン…などなど、どこに魅力を感じて良いのかわからない仕上がり。
文学的表現を意識しているのはわかりますが、なんとも観念的すぎて物語の世界に入り込みづらく、光や影を意識して芸術的な表現を追い求めているであろう映像表現もところどころやりすぎで見づらい。
うーむ…。
女性監督の作品は雰囲気ばかり重視して独りよがりになりがちですが、本作もそっち系の気が…。
ここからネタバレを含むよ!!
謎は?犯人は?
一応ドンデン返し系の流れとミスリード的な要素はあるものの、事の顛末はしっかり回収するので謎が残る部分はほぼ無し。
『手首のタトゥーでマロイ刑事が怪しいと思ったら、実はその相棒が犯人でした。…え?ケヴィン・ベーコン?そんな人出てきてませんよ』が全てです。
最初から最後までツッコミどころだらけで、ガチサスペンスとして観るには厳しすぎる内容ですが、あくまでこの映画は『エロティック・ポエム・サスペンス』ですから。エロスなシーンと文学的なセリフ、そこにちょっとの謎があれば良いのですよ。
さらに言ってしまえば『メグ・ライアンおっぱい・エロ言葉責め・サスペンス』でもあり、メグ・ライアンが無駄に生おっぱいを晒しまくり、マーク・ラファロが無駄にエロセリフを喋りまくり、そこにちょっとの謎があれば良いのですよ。
なにせ「メグ・ライアンはイン・ザ・カットの失敗をきっかけに映画界から消えていった」と言われているほどの作品ですし。
(諸説あり。不倫疑惑や整形手術も原因と言われている)
超個人的な戯言感想
…というわけで本作を評価している方には申し訳ありませんが、個人的には100点満点中、40点です。そのうち30点は「ケヴィン・ベーコンが出ている」という理由だけなので、実質10点。
『エロも楽しめずサスペンスも楽しめない駄作。取り柄といえば有名俳優が多数出演しているというだけ』
そんな評価です。あくまでも個人の感想ですよ。
これがメグ・ライアンではなく、当初の予定通りニコール・キッドマン主演だったならばどうなったのでしょうなぁ…。