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イラク開戦にまつわる実話を基とした『映画/記者たち 衝撃と畏怖の真実』でネタバレ戯言を。当時放映された実際の映像も用いつつ、実在の人物を豪華キャストで描いた作品なのですが・・・ぶっちゃけ戯言を垂れ流せるような内容ではなく、なんとも苦手なジャンルであります…。

記者たち 衝撃と畏怖の真実


2017年 アメリカ

キャスト:
ジェームズ・マースデン
ウディ・ハレルソン
ロブ・ライナー
トミー・リー・ジョーンズ
ジェシカ・ビール
ミラ・ジョヴォヴィッチ
ルーク・テニー
リチャード・シフ

監督:ロブ・ライナー
脚本:ジョーイ・ハートストーン

ネタバレ無しのあらすじ

2001年9月11日、大規模な同時多発テロが発生。

これを受けてアメリカ国内では愛国論が沸き上がり、政府は戦争へと舵をとり始める。

NYタイムズを始めとする大手新聞社が政府に都合の良い記事を掲載する中、31誌の地方新聞を傘下とするナイト・リッダーだけは「イラク侵攻は政府の策略である」との姿勢を貫き、真実を求めて戦うのであった。

・・・といった流れで意外に短い90分映画。

キャストで戯言

今回は内容がクソ真面目なだけに、お得意のバカな戯言を垂れ流す隙はほぼ無し。あったとしても垂れ流せるような空気ではございせん。

なのでせめてキャストくらいは自由にのびのびと。

主演・・・というほど1人が際立っている作品ではありませんが、一応彼が一番先。

かつては目からビームをぶっ放していたジェームズ・マースデンが記者ストロベル役。

最近では話題作『映画/ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』(2019年)にも出演したらしいのですが、彼が出るシーンは全カットとなってしまったそうで…残念。

そんな彼の相棒、記者ランデーを演じるのは『父親は殺し屋』という映画のような生い立ちを持つハゲ野郎、ウディ・ハレルソン

身長が178cmしかないという事実は最近知りました。もっとデカいと思っていたので意外。

映画らしく二人にそれぞれヒロイン役が配置されており、サイクロップス ジェームズ・マースデンには美人なお隣さんとしてジェシカ・ビールハゲ ウディ・ハレルソンには妻としてミラ・ジョヴォヴィッチが。

ジェシカ・ビールは『映画/幻影師アイゼンハイム』あたりまではかなり好きだったのですが、その後は雰囲気が変わってしまったのでいまいち。

ミラ・ジョヴォヴィッチはバイオがハザードしたりトゥームがレイダーしたり、最近ではモンスターをハンターしたりとゲーム映画に出すぎじゃありません?

実話を淡々と…

本作は実話ベース、それも”ある国とある事件”といったレベルではなく、扱っているのは世界規模での戦争。まだ記憶に新しいアメリカのイラク侵攻における真実(とされている)を描いた作品となります。

まず始めに申し上げておきます。この手の話題を『陰謀論愛好家』に語らせるとそりゃもうアレコレと衝撃の真実(と本人は信じている)が飛び出てきますが、私は世に溢れる陰謀論が全て真実だとは思っていませんし、全てが噓だとも思っていません。

あくまでしれーっと、平等な目線での映画戯言になりますのでご了承下を。

果たして本作を製作した人間もそういった意図があったのかは知りませんが、『映画』としてはかなり淡泊に描かれているというのも本作の特徴。

『記者たちの苦悩』が大げさに描かれることもなければ、『家族愛や友情』を過剰に描かれることもない。孤軍奮闘する記者たちが最終的に政府に一矢報いることもない。しかもこの重さでたったの90分足らずというB級ホラー並みの尺の短さ。

エンターテイメントとして演出された映画に慣れきった人からすれば、あっさりしすぎていてリアリティを感じられないとすら思えるかもしれませんが、いやいやむしろこれが良いじゃないですか。

フィクションならば『真実を知りすぎた記者に魔の手が迫る!』とドキドキしたり、『あなたは真実を追い求めて!でもお願い、死なないで!』と奥さんが涙ながらに訴えたり、『最終的に嘘は暴かれ、民衆が勝利する』となって映画的には盛り上がるのでしょうが、果たしてそれのどこがリアリティなのか…と。

ただし、後に政府から『イラクに大量破壊兵器は無かった(発見できなかった)』という発表があったことを踏まえて制作されているため、政府を悪、ナイト・リッダーを正義として描きすぎな節はあるとは思いますけど。

超個人的な戯言感想

ほら見なさいな、全然いつものノリでバカな戯言なんて垂れ流せない映画じゃないですか。

おっぱいも出てこなけりゃジェシカ・ビールの尻も拝めない。変態的な犯罪者に美女が監禁されたりゾンビに脳ミソ食われたりもしないのに、どこで私の本領を発揮しろと。

映画以上にあっさりとした毒にも薬にもならぬ記事で早々に終わりですよ、まったくもう。

とりあえず、決して娯楽映画として見れる内容ではありませんが、普段ドカーンとかバキューンとかアッハンウッフンな映画ばかり見ている人にこそ、ぜひ鑑賞して欲しい1本でございました。

というわけで、今からグギャー!でブシャー!な映画でも見る事にします。脳を癒すために。