2014年に同名映画があり、そっちのほうが有名なうえに…さらにこの映画と同年2016年に『ネイバーズ2』なんて出されたせいで、ちょっと埋もれた存在になってしまった『映画/ネイバーズ』の話です。
あっちのようなコメディ作品ではなく、こっちは比較的ガチのスリラー作品。
有名な『映画/SAW』シリーズの関係者が手掛けたという事で、そっち系が好きな人はすでに観ているかもしれません。
ネイバーズ
(原題:The Neighbor)
2016年 アメリカ
主なキャスト:
ジョシュ・スチュワート
アレックス・エッソー
ビル・イングヴァル
メリッサ・ボローナ
ロニー・ジーン・ブレヴィンス
監督:マーカス・ダンスタン
脚本:マーカス・ダンスタン
ネタバレ無しのあらすじ
とある田舎町で暮らすジョン(ジョシュ・スチュワート)は叔父の違法な仕事を手伝いつつ、一緒に暮らすロージー(アレックス・エッソー)と共に海外で暮らす事を夢見ていた。
とある日・・・ロージーはジョンの留守中に、隣人トロイ(ビル・イングヴァル)が血まみれの男を追っている姿を覗いてしまう。
そしてジョンが帰宅した時、ロージーは家から姿を消していた…。
・・・といった内容の作品。
注)動画は予告編ではなく、本編冒頭の一部カット版となります
ここからネタバレを含むよ!!
犯罪者vs犯罪者
本作品の主人公となるジョンは、叔父の仕事を手伝って生活しているのですが・・・その仕事とはドラッグ絡み。つまり犯罪者になります。
そして彼が対峙することになる隣人トロイは営利誘拐犯。
どっちも正義ではありません。
・・・が、ロージーがトロイに誘拐されてからの展開は、まるでジョンが正義のヒーローのようで…。
つい彼も犯罪者だったという事を忘れてしまいました。
ジョン役のジョシュ・スチュワート、良い雰囲気の顔してますもんね。ベタな正義ヅラではなく、目が座っているというか…死んでいるというか…(笑)
叔父の言いなりになりつつ、心の底から服従はしていない…という、中途半端な悪党感がとてもよく似合います。
婦警=いかりや長介
物語中盤まではわりとモヤッとした感じの展開が続き、ジョンがトロイ宅の地下に侵入したあたりはちょっと間延びしたダルさすらあります。
しかしその後、物語は急展開。
どうにかロージーとその他を救出し、ちょうどいい所に叔父さんがやってきたと思ったら…もうドキューンバキューンで登場人物の1/3くらいが死亡。結局その後ジョン達も捕まって…
はい!不条理系バッドエンド!!
の流れです。いやー、このまま終わってしまうのかと思いました。なんかエンディングっぽい曲まで流すんだもの(笑)
ところがまさかのロージー大活躍で大逆転とは(笑)
『忍法・死にかけの術』からのチェーン絞め、そして『忍法・瞬間手錠付け替え』を披露し、『奥義・ビデオカメラハンマー』でフルボッコ。その勢いでいかりや長介(婦警)もフルボッコ。
いやースゴい。この人が一番ヤバいです。
その後、再び追われる側になったりしますが…最終的にはやっぱりジョンの勝利でした。
しかしロージーのあまりの覚醒っぷりに、トロイが最後に言った「黒幕は他にいる…」のセリフが…
実はロージーが真の黒幕か!?
とすら思えてしまい、エンドクレジットまで気が抜けませんでした(笑)
意外にあっさりエンド
しかしその後は特に驚きの展開もなく、なにかを暗示するような含みもなく…無事にジョン達は逃げおおせたようです。
うまい具合に叔父さんも死んでくれましたし、10万ドルも総取りできたし、結果的に解放されたという事ですな。トロイが言った「黒幕に追われる」という事もないようです。たぶん。
鑑賞後の感想としては…
「つまらなくはない。でも特別面白かったわけでもない」
といった感じでした。なんというか…普通の犯罪スリラーといった感じです。
ものすごくグロい演出もありませんし、派手な殺し方もありません。地下室に『boom boom room』と書いてあるので期待しましたが、残念ながらお色気もありませんでした。(boom boomはスラングで「セックス」の意)。
ジョシュ・スチュワートが好きだ!とか…アレックス・エッソーが好みだ!とか…そんな感じであれば、それなりに楽しめるのではないかと。
SAWシリーズの脚本家が…というところで過剰に期待してしまうと、大ゴケしてしまうので要注意ですよ(笑)