今回の1本は『映画/ポゼッション』、同名の映画が大量にあるのでお間違えのないように。あのサム・ライミが製作に絡んでいる2012年作品のほうです。そしてネタバレも含みますので未鑑賞の方は読みすぎませんように。
ポゼッション
2012年 アメリカ
主なキャスト:
ジェフリー・ディーン・モーガン
ナターシャ・カリス
マディソン・ダヴェンポート
キーラ・セジウィック
マティスヤフ
監督:オーレ・ボールネダル
脚本:ジュリエット・スノードン、スタイルズ・ホワイト
ネタバレ無しのあらすじ
バスケットボールのコーチとして働くクライド(ジェフリー・ディーン・モーガン)は、すれ違いから妻ステファニー(キーラ・セジウィック)と離婚することとなり、週末だけ二人の娘と過ごす生活を送っていた。
とある日、娘たちを伴って訪れたガレージセールで妹エミリー(ナターシャ・カリス)がアンティークな木箱を発見。なにこれ素敵、パパ買って!…で、お買い上げ。
しかし、その箱との出会いが全ての恐怖の始まりだった…。
・・・といった内容の作品。
キャストで戯言
最も出番の多い父親はジェフリー・ディーン・モーガン。『ドラマ/ウォーキング・デッド』シリーズで有名な方らしいです…が、私は見ていないのでわかりません。『映画/ブレイン・ゲーム』に出ていた人か…という程度。
そして可愛い可愛い娘二人。
ダンスでGOGO、最後まで無事なお姉ちゃんハンナ役にマディソン・ダヴェンポート、残念ながら無事では済まない妹エミリー役がナターシャ・カリス。どちらも他に目立った出演作品のない子役ですが、なんとも素朴で可愛らしいですなぁ。
奥さん役キーラ・セジウィックはそれなりに映画出演の多い女優ではあるものの、こちらも特に思い入れは無し。ケヴィン・ベーコン主演の『映画/コップ・カー』にも出演していたようですが、調べてみたら無線の向こうで声だけの出演でした(笑)
ちなみに…あまりにも演技が棒すぎて心配になってくるエクソシスト(の息子)ザデックを演じるマティスヤフは、俳優ではなくレゲエミュージシャンらしいです。どうりで…(汗)
実話を基に…
出ましたよ、この表現。いつも言っている事ですが「実話を基に」ってのは非常にクセモノでして。
その映画の「設定」から「登場人物」「事件の内容」「結末」など、どの程度が『実際の出来事と合致しているか』ってのは作品によってまちまち。実際に起きた事件から着想を得たというだけで、何から何まで創作のクセに『実話を基に…』などと謳っている作品も多いので信用なりません。
このポゼッションも冒頭に『これは実話に基づいた映画である』、さらには『ある家族に起きた29日真の恐怖体験の記録』とまで言っちゃってるじゃないですか。こりゃ内容まで忠実に再現されたものなのか…と期待しつつ始まってみれば、
…これホントに実話!?なんかいきなりお婆ちゃんが大変な事になってるんですけど!?
いやいやいや、私は超常現象や悪魔などを頭ごなしに否定する気はありませんが、いくらなんでもコレが全て実話だとは…。
ちょっとスパイスの効いた王道ホラー
実話かどうかはとりあえず置いといて、純粋に映画として見ればとてもオーソドックスな内容でして。
- ひょんな事から悪魔が封印された箱を手に入れてしまう
- 悪魔に憑依されててんやわんや
- 家族の愛で悪魔を撃退。めでたしめでたし。
- …と思ったら、最後の最後でありがちな余韻残し。
…という、エクソシスト系ホラーの王道とも言えるパターン。
しかし端々にちょっぴり「お!?」と思えるようなスパイシーな味付けがされており、飽きることなく鑑賞を続けられる流れではあります。
特にエミリーの鬼気迫る演技は素晴らしい。あんなに素朴で可愛らしい女の子なのに、終盤はパンツ丸出しでヤベェ変貌っぷりを披露してくれますから。
この顔、「ああ、やっぱりサム・ライミが絡んでるんだなぁ…」と。
個人的な感想戯言
…というわけで、怖すぎずヌルすぎず、さらっとご飯のお供に最適な安心ホラーという印象の『映画/ポゼッション』
残念ながらお色気シーンは皆無ですので、『ホラーとおっぱいは表裏一体!』という男性陣(女性でも可)にはちょっと物足りないかもしれませんが、こっち系が好きな方ならば軽く押さえておいて良い1本なのではないかと。
しかし最後、横からトレーラーに側面衝突されただけなのに、ありえないくらい壊れすぎじゃないですか?ボンネットやら部品やら周囲に撒き散らして、エンジンまで転がってるんですけど…(汗)