意外に少ない、金髪ショート。中途半端な長さの女優さんはけっこういますが、この作品のブリジット・フォンダのようなショートは少ないです。しかも似合う。
個人的に、スレンダー体系&ショートの組み合わせは反則級の技です。
ルームメイト
(原題:Single White Female)
1992年 アメリカ
主なキャスト:
ブリジット・フォンダ
ジェニファー・ジェイソン・リー
スティーヴン・ウェバー
監督:バーベット・シュローダー
脚本:ドン・ルース
原作はドン・ルースの「同居人求む」(S.W.F..Seeks Same)
ネタバレ含まないあらすじ
アリソン(ブリジット・フォンダ)は恋人サム(スティーヴン・エバー)と仲良く同棲していたが、ひょんな事からケンカになり彼を追い出す事に。
寂しさからルームメイトを募集したアリソンは、何人かの候補者の中で一番地味でモサい感じの娘、ヘドラ(ジェニファー・ジェイソン・リー)を選ぶ。
当初は順調のように見えた二人だが、少しづつヘドラの「ちょっとアレ」な部分が見え始める。そしてアリソンがサムとヨリを戻した事をきっかけに、そのヤバさっぷりは加速していく・・・
・・・といった内容の作品。
ここからネタバレを含むよ!
原題の意味
原題の「Single White Female」はそのまま「「独身・白人・女性」
新聞のルームメイト募集記事などで、見出しとして載せるニュアンスです。
「経験不問・制服貸与・まかない有り」みたいな感じです。
原題のままだとたしかに意味が通じにくきので、邦題はそのまま直球で「ルームメイト」になっていますが・・・とりあえずヘンにこねくり回されるよりはマシだった気がします。
ヘドラが怖い・・・というよりも・・
いちおう作品の流れとしては
「地味で可愛いと思っていたヘドラは、実はサイコでヤバい人でした」
って事なのですが・・・
それよりも「アリソンの自分勝手さ」が気になって仕方ありませんでした。
最初にルームメイトとして応募してきた際、ヘドラは「仲直りする可能性はないの?」「彼とヨリが戻ったら追い出されるハメになる。それは悲惨」としっかり告げています。
それに対し「ヨリは戻らない」と言っておきながら、かなりアッサリと仲直り。
それを咎められても「仕方ないでしょ、分かってよ」で、謝る事はありません。すまない、という態度もありません。
アメリカは訴訟社会ですから、簡単に謝罪してしまっては後々面倒な事になる・・・といった考え方もわからなくはないのですが・・・。
どうにも「その場その場の感情だけで行動している」ようにしか見えませんでした。もっと自分の言葉には責任を持とうよ。ちゃんと先の事、周りの事も考えて生きようよ。。。
ムホホなシーンが多い
アリソンもそれなりに裸のシーンがありますが、それ以上にヘドラが無防備にガンガンさらしてきます。
ちょっと前時代的なヤボったい体系ではありますが、スタイル抜群!モデル体型!の女優が自慢げに裸をさらしてくるよりも、こんな感じの体型の女性のほうがリアル感が増すと言いますか・・・。庶民的な興奮があります(笑)
そしてやはり彼女は最初の髪型のほうが似合ってますね。
観終わった後の微妙な感じ
どうもこの作品は観終わった後に「いやー、楽しかった!」という感覚がありませんでした。
だからといって「うーむ、考えさせられる・・」といった感銘もない。
なんというか、全てにおいて「薄っぺらい」感じがするんですよね・・・。
アリソンは前述の「その場その場の感情だけで行動」に加えて、いったいヘドラをどうしたいのかも、一貫した意思が感じられません。「彼女をほっておけない」などと言ってみるわりには、愛のある行動がありません。
ヘドラにも、その精神背景というか・・もっと深みが欲しかったです。
フランス映画のように「人物像の深さ」を楽しんだり、アメリカ映画のように「エンターテイメント性」を楽しんだり、スペイン映画のように「その作品に漂う空気」を楽しんだり・・・・映画にはそれぞれ違った魅力がありますが、このルームメイトはどれもが中半端な気がしました。
と、いう事で・・・
女性はナイスバディーよりも、ちょっとだらしない体型のほうがむしろ興奮しますっ!(笑)