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久しぶりに時間をドブに捨ててやったぜ。それもこれも映画『スレイブ 復讐のガンマン』のおかげですよ。感想やネタバレ、あらすじを含む…と言いたいところですが、そもそも映画としてマトモに機能していないので気にする必要はないかと。

スレイブ 復讐のガンマン


2019年 アメリカ

キャスト:
トニー・トッド
マイケル・エクランド
ジェニファー・ラポート
ランス・ヘンリクセン

監督:マイケル・スティーヴス

ネタバレ無しのあらすじ

アトランタ行きの列車に乗り合わせた6人の男女。

その中の1人、指名手配犯のジェリコ(トニー・トッド)は、同じく乗客の1人であるアニー(フェニファー・ラポート)を狙っていた。

しかしアニーのボディーガードとして同伴するローランド(マイケル・エクランド)に阻まれ・・・

・・・といった流れで、終始こりゃダメだ感に包まれた残念な作品。

注)予告編動画は英語版

キャストで戯言

こんなB級(以下)の映画を選ぶ理由なんて「〇〇〇が出演しているから」といったふうに、お気に入りの俳優目当てくらいなもの。

本作もトニー・トッド、そしてランス・ヘンリクセン目当ての鑑賞者が多いようで。

たしかにトニー・トッドは映画・ドラマ共に出演作の多い俳優ですし、ランス・ヘンリクセンも大御所…というかエイリアンシリーズの隠れ主人公とも言えるビショップですな。

しかし、わたしゃそんな二人はどうでも良い。出演していた事すら知りませんでしたよ。

私のお目当てはマイケル・エクランド

彼を見るためなら火の中、水の中、クソ映画の中。どこにだって顔を突っ込みますさ。そりゃ誰だって?アニーのボディガード役ですよ。私はてっきり彼が主人公だと勘違いしていました。

基本B級映画にばかり出演している彼ですが、たまーにチョイ役や犯人役で大物映画に顔を出したり。彼を知らん人にはぜひ『映画/ディバイド』を見ていただきたい。

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ホームラン級の駄作

まず初めに。

本作の原題は『WEST OF HELL』、キリスト教の教義に関連した宗教色の強い作品です。

…が、邦題は『スレイブ 復讐のガンマン』。スレイブは奴隷ですので、元黒人奴隷で復讐に燃える男(ジェリコ)というわけですな。果たして意図的に宗教色を排除したのか、はたまた邦題を考えた人間の頭がスッカスカすぎて「これは奴隷だった男が復讐する話だよ~」としか理解できなかったのかはわかりませんが、邦題がバカなのは今に始まったことではありませんな。

これで出来の良い映画であれば、作中に散りばめられた宗教要素やメタファーなどを考察・解説したいところですが、いかんせん・・・

映画としてクソ過ぎる

とりあえず列車に乗り合わせた6人全員が隠された罪を背負っており、全員がすでに死人。地獄へと続く旅路だった・・・というアイデアは良しとしましょう。ありきたりにもほどがあるので「全員死人」はわりと早めに予想できますけど。

しかしカメラワークは素人以下、演出も自主製作以下、脚本は中学生レベル、シーンの繋ぎが不自然すぎるし、無駄に尺が長いシーンが多すぎる。要するに全てがダメでドコを褒めりゃ良いのやら。

とにかく初っ端の撃ち合いシーンから屁が出そうな作りで、その後も「…はい?」の連発。突っ込むところが多いというよりも「突っ込まないで済むところが見つからない」というほどの勢い。ある意味ここまで来ると神業ですな。

30分で終わるような内容を、ダラダラ意味不明なやりとりと無駄に長尺なシーンで約80分まで引き延ばしたようなもので、鑑賞中カミさんに「今日帰りに唐揚げ買ってきて。あとファンタグレープも」などとLINEしてしまうほど映画に集中できず。

ただただ『マイケル・エクランドが見たい』との思いで鑑賞を続けましたが、肝心の彼自身オーラも狂気もなくシレーッと流すような演技なんだもの。おいおい明らかに手を抜いてるだろこれ。

まぁこんな脚本と演出じゃ気持ちが入らんのもわかりますがね…。

個人的な感想戯言

…というわけで。

監督は何をどう思ってこんな映画を作ったのか理解できませんが、彼の頭の中にはいろいろとアイデアは浮かんでいたのでしょう。

両手に椅子を縛り付けて、ヒモで結んで、その先に銃の引き金をつけて…という、手が込んでいるを通り越して「バカかおまえは」的なギミックを不意にぶっこんでくるところからも監督のヤバさが伺えます。

しかし超個人的な感想としては

こんなもん、チラシの裏に4コマ漫画で描きゃいいだろうに

と言ってしまうほどの超駄作でございました。