こちらの予想を大きく覆される…というのは映画の醍醐味でもありますが、場合によっては一気に冷めてしまう危険な要素でもあります。
今回は「おお!そう来たかっ!?」とテンションが上がる映画も「う・・そっち系に持っていきますか・・・」とテンション下がる映画もひっくるめて【予想外の展開に驚く映画】を集めてみました。
なおサスペンス系の映画は基本的に「驚きの結末」が用意されているのが普通ですので・・・今回はそういう「普通の予想外」ではなく「おいおいおいっ!とツッコみたくなるような展開の映画」に絞ってご紹介します。
注!)「予想外」は個人の主観が大きく影響しますので、人によっては「予想通り」の場合もあります・・・ご了承下さい。
1・ドリームキャッチャー
2003年 アメリカ
主なキャスト:
トーマス・ジェーン
ダミアン・ルイス
ティモシー・オリファント
ジェイソン・リー
ドニー・ウォールバーグ
モーガン・フリーマン
トム・サイズモア
監督:ローレンス・カスダン
脚本:ウィリアム・ゴールドマン、ローレンス・カスダン
原作はスティーヴン・キングの同名小説
まずは絶対に外せない予想外映画の金字塔、ドリームキャッチャーです。
友情あり、ミステリーあり、サスペンスあり、VFXを駆使したアクションあり、宇宙人あり・・・・と、とにかく様々な要素をぶっ込んだゴチャ混ぜ映画でありながら、プロットがしっかりとしているのでグダグダ感はありません。
何も予備知識を入れずに鑑賞すると、2~3回は「ふむふむ、そういう映画か・・・って、なぬっ!?そっち系!?」となります(笑)
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映画「ドリームキャッチャー」命がけだからこそ、つまようじが必要なんだっ!アイ・ダディッツ!!
2・パーフェクト・ゲッタウェイ
2009年 アメリカ
主なキャスト:
ミラ・ジョヴォヴィッチ
スティーヴ・ザーン
ティモシー・オリファント
キエレ・サンチェス
クリス・ヘムズワース
マーリー・シェルトン
監督:デヴィット・トゥーヒー
脚本:デヴィット・トゥーヒー
基本的にサスペンス系は「予想外の展開」があってなんぼです。
この『映画/パーフェクト・ゲッタウェイ』もしっかりと驚きの展開を繰り広げてくれるのですが・・・どうにも変な「え?」が残る映画です。
まずそのひっくり返し方がとても卑怯。
かなり無理やりなミスリードに「なんかズルくない?」と思ってしまいます。一応理屈で説明はつくのですが、それでもちょっと・・・。
そして最後の最後で「主人公が交代」という、それで良いのか的な流れに困惑している間に流れていくエンドロール。
個人的にはかなり面白いと思った映画ですが、サスペンスとしては反則だとも思います(笑)
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『パーフェクト・ゲッタウェイ』反則だよ…(ネタバレ有り)
3・シェルター
2010年 アメリカ
主なキャスト:
ジュリアン・ムーア
ジョナサン・リース=マイヤーズ
ジェフリー・デマン
ブルックリン・プルー
監督:モンス・モーリンド、ビョルン・スタイン
脚本:マイケル・クーニー
スリラー系にありがちな「え?そっち!?」に・・・
リアルサスペンス系だと思って観ていたら心霊ネタだった。
というのがあります(笑)
これはかなり危険などんでん返しで・・・どうオチがつくのか楽しみにしていたのに、全部「心霊でした」「呪いでした」で片づけられると、夢オチに近い反則さを感じてしまいます。
この「映画/シェルター」も、リアル多重人格系スリラーの展開から急激に「呪いやら信仰やらの話」へと持っていかれます。
そして最後はジョナサン・リース=マイヤーズが幼児プレイを披露してくれるという・・・いろいろな意味で衝撃の映画です。
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映画『シェルター』観る者を置き去りにする、衝撃のラスト(ネタバレ&幼児プレイあり)
4・ブラック・バタフライ
2017年 アメリカ
主なキャスト:
アントニオ・バンデラス
ジョナサン・リース=マイヤーズ
パイパー・ペラーボ
監督:ブライアン・グッドマン
脚本:ジャスティン・スタンリー、マーク・フライドマン
あちこちの感想ブログやレビューサイトなどで「最低の夢オチ」などと言われている悲しい映画、ブラック・バタフライ。
たしかに普通に観ただけでは「せっかく面白い展開なのに、全部夢オチにしちゃうのかよ!」とガッカリ感が残りますが・・・しっかり頭を使って考えてみると、決して夢オチの映画ではないんです。
しかしあまりにも紛らわしいというか・・・見せ方が下手というか・・・言いたいことはわかるのですが、これではただの夢オチに見えてしまうのも仕方がない…と思えるもったいない作品です。
記事はこちら
『ブラック・バタフライ』夢オチではない!(ネタバレ&考察)
5・キャビン
2013年 アメリカ
主なキャスト:
クリステン・コノリー
クリス・ヘムズワース
アンナ・ハッチソン
フラン・クランツ
シガニー・ウィーバー
監督:ドリュー・ゴダード
脚本:ドリュー・ゴダード、ジョス・ウィードン
これを忘れていました。なんじゃこりゃホラー映画の決定版、キャビンです。
ジャンルとしてはホラーコメディとなるのですが、「真面目なB級ホラー」と「不真面目なコメディ」を分離させた展開に、序盤は「ん?どういう話?」と混乱してしまいます。
なるほど、そういう話か!とこっちが気づく頃には、さらに斜め上方向へと飛び立つような展開のオンパレードで、鑑賞者の追随を許しません。
最後の最後にシガニー・ウィーバーを無駄使いするあたりも素晴らしいです(笑)
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映画『キャビン』はホラー映画?いえいえ、とんでもない!!
6・フレイルティー/妄執
2001年 アメリカ
主なキャスト:
マシュー・マコノヒー
ビル・パクストン
パワーズ・ブース
マット・オリアリー
ジェレミー・サンプター
監督:ビル・パクストン
脚本:ブレント・ヘンリー
一見「ちょっと古い感じのシリアルキラーものかな?」といったイメージの『映画/フレイルティー 妄執』ですが、殺人鬼となった原因は少年時代の体験にあり・・・といった流れで回想シーンを主軸として進む作品です。
父親と兄弟二人でつつましくも幸せに暮らしていたのですが、急に父親が「天使が来た!神に選ばれた!人間のフリをして暮らす悪魔を滅ぼすのだ!」と、完全あっちイッちゃったモードに変わってしまい・・・親子で連続殺人をするというヤバい展開になります。
「頭がイッちゃった父親の連続殺人。そして息子も連続殺人鬼に…」
という映画にしか見えないのですが、なんと最終的には
「神に選ばれた者が悪魔を滅ぼす話だった」
という、アクロバティックな着地を見せてくれる作品です(笑)
記事はこちら
映画『フレイルティー/妄執』予想できるのに予想できない!
『驚きの展開&予想外の映画』おわりに・・・
これ以外にも「ブン投げたくなるような無理やり展開の映画」は多々あるのですが、今回はこのくらいで・・・。
個人的には正統派の映画より、こういった「ツッコミどころのある映画」のほうが好きです。
しかしどうも最近の映画は、パワーのある作品が少ない気がします。
新たに出てくる若手俳優の使い方にしても、なんとも丁寧さに欠けるというか・・・まずは話題性だけで押してしまえ!ダメなら次のを探せ!的な空気を感じます。
「映画」という娯楽が無くなる事はないと思いますが、やはり時代の流れとともに形が変わっていくのは仕方のない事なのでしょうね・・・。