ネタバレ『ピエロがお前を嘲笑う(Who am I)』ハリウッドリメイクも決定の驚愕映画

観る者全てを騙す、脅威のマインドファック・ムービー!!というなんじゃそりゃキャッチが躍る『ピエロがお前を嘲(あざ)笑う』でネタバレ戯言。なにやらハリウッドリメイクも決定したそうですが、果たしてそちらはいつになるのやら…。

個人的には「驚愕のどんでん返しがありますよ」と事前に宣言すること自体ちょっとどうかと思いますが、本作はひっくり返されると知ってなお楽しめる、なかなかの良作でした。

ピエロがお前を嘲笑う
(原題:Who am I)


2014年 ドイツ

主なキャスト:

トム・シリング
エリアス・ムバレク
ハンナー・ヘルツシュプルンク

監督:バラン・ボー・オダー
脚本:バラン・ボー・オダー、ヤンチェ・フリーセ

ネタバレ無しのあらすじ

突如警察に出頭してきたハッカー、ベンヤミン(トム・シリング)。彼はその天才的なスキルで国内各所にハッキングを仕掛け、さらに殺人容疑で指名手配までされていた人物だった。

しかし彼曰く殺人容疑は濡れ衣であり、逆に命を狙われている立場だと言う。

どうしてそうなったのか・・・ユーロポールの捜査官ハンネ(トリーヌ・ディルホム)にいきさつを語り始めるベンヤミンだが、何かが怪しい。

いったい何が矛盾しているのか?

果たしてベンヤミンは真実を語っているのか?

捜査官ハンネ(♀)は、小倉智昭そっくりじゃないのか?

といった疑問を観ている者に抱かせながら、じわじわと脳を侵食していった先に待つ種明かしとは・・

ここからネタバレを含むよ!

Who am I

インパクト抜群の日本版タイトル「ピエロがオマエを嘲笑う」は、ベンヤミン達のグループ名「CLAY」の由来となった「Clowns Laughing At You」を和訳した物。

日本語にしてしまうとちょっとイモ臭い気もしますが、これはこれでアリな気も。しかし個人的には原題の「Who am I」で良かったのでは・・・と思ったり。

おそらく「僕は誰?」では終盤の「1回目のどんでん返し」を連想させてしまうので避けたのでしょう。盛大にネタバレするような邦題を付けたりする作品も多い中、珍しく良心的な配慮ですな。

散りばめられた「騙し」と「遊び」

この作品は、普通に見ていりゃ誰でも気づくレベルから、注意していても気付かないようなレベルまで・・・非常に多くの「騙しの伏線」「伏線のような遊び」が混ぜ込まれています。

しかしドヤ顔でポイント解説&考察ってのは私は好きではありませんので・・・

「ここ楽しかったよね!気になったよね!ところで、あれってなんだったんだろう!?」と、友達同士で鑑賞後に喫茶店で話すようなノリでいきましょう。さぁ、お茶の用意はいいですか?

角砂糖の手品

冒頭、ベンヤミンは4個の角砂糖を手に持ち、それが1個になる・・・という手品を披露しました。

これは1回目のどんでん返し(実はベンヤミンが多重人格だった)の部分、4人だと思っていたが実は1人だった・・という事を示唆しているもの。

そして終盤、再びベンヤミンは同じ手品をします。今度は1個の角砂糖が4つになる、という手品を。

これを後ほど思い出してハンネは「!!」と気付くのですな。そう、4人ではなく1人と思わせておいて、実際は4人いたのだ・・・と。

なかなか面白い演出ですが、そんなことよりも

ずーっとポケットに角砂糖入れてたらベタベタにならん?

…が気になりましたな。

ちなみにこの車内で手品を見せるシーン、外に一瞬だけピエロの仮面を被った人間が映ります。すごく気になったのですが、特に何というわけでもないんですよね・・・「監督の遊び心」かもしれません。

部屋のポスター

終盤、ハンネがベンヤミンの部屋を訪れた際、壁に貼られているのは「映画/ファイトクラブ」のポスター。

ファイトクラブと言えば、多重人格オチの名作とも言える作品。これもまた「実は複数ではなく、ベンヤミン1人がやっていたの!?」ということを示唆した遊び心のある演出。

洋画は「部屋に貼ってあるポスター」に意味を持たせる事が多いため、こういうシーンになると周囲の掲示物にばかり目がいくのはミステリー映画マニアの習性ですな。

ヒロイン、マリ

これはどうやらあっちこっちで言われているようなのですが・・・。

この映画のヒロイン役、マリってブサ・・おっとっと、えーと、なんというか美人ではないじゃないですか。

ドイツ人の感覚だとアリなんですかね、このルックス。私の感覚ではどう見てもオバチャンにしか見えないのですが…。

ここにシアーシャ・ローナンのような女優を起用してくれていればスタイリッシュ感やクールさがもっと際立ったのでは…などと思ってしまいますが、おそらくそのへんはハリウッドリメイクでどうにかしてくれるでしょう。たぶん。

オマケ・エンディング曲

本作はエンディング曲までカッコいいのなんのって。

Royal Bloodの「Out Of The Black」という曲で、MVもイカス!

ハリウッドリメイクは?

日本での公開前からすでに『ハリウッドリメイク決定!』という触れ込みだったこの『映画/ピエロがおまえを嘲笑う』ですが、リメイクに関してそれ以降の情報は一切無し。すでに5年以上経過してしまっていますが、キャストはおろか監督の名前も出てきていません。

…というかホントにリメイクするのでしょうかね?

過去にも「ハリウッドでのリメイクが決定」と言っておきながら、もう何十年も経過してしまった映画は数多くあるので…。

超個人的な戯言感想

個人的には非常に面白かった『映画/ピエロがおまえを嘲笑う』

強いて不満点を挙げろと言われれば「キャストをもう少しどうにかして欲しかった」なので、否が応でもハリウッドリメイクに期待が高まりますな。

しかしハリウッドは『キャストは美男美女に変わったが中身がスッカスカになった』というパターンも多いので油断はできず。

まずはリメイクが実現する事を祈りつつ、気長に待つとしますかー。