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さぁ、来ましたよ。クソ映画ファンの皆様にはぜひ1度見ていただきたい『映画/エイリアン・ドミサイル』です。ネタバレや結末を含みますが、考察や感想すら無意味にしてしまうほどの破壊力を秘めた作品ですので…細かい事は気にせず読んでもよろしいかと。

エイリアン・ドミサイル


2018年 アメリカ

主なキャスト:
キャスリン・ホイットニー
シェーン・フランクリン
トレネル・ブランクス

監督:カーティス・ジョンソン
脚本:カーティス・ジョンソン

ネタバレ無しのあらすじ

週末を過ごすため、叔父の所有するキャンプ場へとやってきたレイチェルと友人達。

自然主義者で特に木を愛し、さらに宇宙人との交信も試みていたという叔父。しかし彼は2年前に行方不明となっていた。

不気味な雰囲気漂う森に胸騒ぎを覚えるも、楽しく過ごそうとするレイチェル達だったが…。

・・・という設定で、ひどい大根演技と困惑の展開を見せつけられる尻切れ作品。

注)予告編は見つかりませんでした…

タイトルの意味・そして続編!?

本作の邦題『エイリアン・ドミサイル』、ドミサイルは家、住処、住所といった意味。「異星人の住処」といったニュアンスとなりますか。決して「どストライク!」のように「どミサイル!」と強烈なミサイルではありませんのでご注意を。まぁそんな勘違いする人はいないでしょうけど(笑)

そして原題は『ALIEN DOMICILE 2 :LOT24』になります。え?「2」!?そう、実は『ALIEN DOMICILE』という作品が存在しているんです。

しかしそちらは邦題が『エイリアンZ/超感染』という、これまたB級臭プンプンのヤバいタイトルになっており、中身も本作に負けないクソっぷり。

ネタバレ『映画/エイリアンZ 超感染』C級クソSFの結末で戯言

さぁ全国1000万のクソ映画ファンの皆様、なかなかのポテンシャルを秘めた『映画/エイリアンZ・超感染』のお通りですよ。結末とネタバレを含みますが、もはや謎を謎のまま…

ところが登場人物・ストーリーに繋がりはなく、監督・脚本も別人。なぜ続編的なタイトルになっているのか疑問に感じますが、どちらもエイリアンっぽいのが出てきているが、果たしてエイリアンなのかどうか謎。そしてぶん投げっぱなしの物語という点が共通しているという(笑)

しかし人気映画ならばまだしも、こんな無名かつどうでも良い映画のタイトルを引き継ぐ意味ってあるのでしょうか…。

気になる方はアマゾンプライムビデオ、もしくは金をドブに捨てたいならばDVDでどうぞ。

急加速するクソ感

若者数人、見たこともない俳優がイマイチな演技を繰り広げつつ、人里離れた森のキャンプ場へ到着…という、いたって普通のB級作品的な滑り出しで始まる本作。

森を散策していたかと思ったら、「ここらへんでいいか」と不自然に大量のベンチがある場所に到着してみたり、特に何をするというわけでもなく「戻りましょう」と帰ってみたり(笑)

え?え?何しに来たの??というか明らかに「公園かどこかの野外ステージの客席」って感じなんですが…。普通に森の岩とか倒木とかに座るシーンにすれば良かったのでは?…ていうか真っ暗な中、ライトも無しで戻るんかいっっ!!

…と、困惑の展開があるものの、そんなのは序の口。

昼間にも一度登場した保安官ポーが再度キャンピングカーを訪れてくるあたりから、物語(のクソ感)は急加速。

とにかくこの保安官ポー、やたらと小出しにネタを出してくるクセに、そのインパクトある顔でちょいちょい顔芸も挟んでくるので気になって仕方がない。どこに夜に顔を下から照らしながらドアを叩くヤツがいるんですか、肝試しじゃあるまいし。あんたは昭和の子供かっつ!!

そして徐々にヤバい雰囲気が増し、外で怪しげな音や奇声が聞こえてきているにも関わらず、なぜか全員キャンピングカーのドアは決して閉めない。そういえば保安官が自分の車に音声を取りにいった時もドアを開けっ放し、戻ってきた際も閉めない。なんなのあんたら!?ドアを閉めるって事を知らないの!?

…ていうかジョーダン(黒人女)はどうしてずーーっとニット帽かぶったままなのよ!!(睡眠時も着用)

後半は破壊力抜群

はぁはぁ…なかなかの破壊力だ…

…と疲労困憊しているこちらの隙を見逃さず、この映画最大の必殺技『尻切れぶん投げエンド』が大炸裂。

レイチェル以外の友人は全て森の異空間へ囚われてしまい、下手クソなパントマイムで見えない壁を叩く演技。そこを保安官とレイチェルが通り過ぎていく。…かとおもったら急に保安官の家で娘が寝ていたり、また意味ありげな顔芸を披露してみたり、例のアレが窓際に立っていたり…

で終幕!!

・・・え?終わり?なにをどう結論づけてエンドクレジットを見りゃ良いの!?

せめて『宇宙人っぽいアレ』はなんだったのかくらいハッキリさせようよ!

やはり宇宙人なの?いや、叔父さんは「木を使って宇宙人と交信する」という研究を突き詰めた末に自分自身が木になった…とか言っていたので、アレは宇宙人ではなく叔父さん??

あまりにも困惑すぎる後半のせいで誰もが忘れかけているであろう『どうして冷蔵庫に水が入っているの!?叔父さんは2年前から行方不明なのに!』という謎は、最後に保安官がレイチェルに同じボトルの水を手渡すところから「どうやら保安官だった」と解釈できますが、だから何なのって話ですし。

これ、監督・脚本を務めたカーティス・ジョンソンの頭の中にはしっかりと設定が出来上がっているんでしょうか?どうも「なんとなく謎っぽくしたれ!雰囲気重視だ!」というやっつけ仕事っぷりを感じるのですが…。

…って、同じような事をエイリアン・ドミサイル「1」でもある『映画/エイリアンZ/超感染』でも書きましたな。うむ、一切ストーリーは繋がっていませんが、そういう部分はしっかり継承しているという事か…。

個人的な戯言感想

自慢する気も誇る気もありませんが、一応私はこれまでに3000本くらい映画(洋画)を観てきたわけです。その中には非常に酷い作品もありましたし、鑑賞を途中で放棄した作品もありました。

そしてこの『映画/エイリアン・ドミサイル』、ラスト15分だけで見れば私の長い映画人生の中でも「トップレベルの破壊力をもつクソ映画」でしたなぁ(笑)

いやいや、観て良かったと思いますよ。こういう作品があるからこそ、普段当たり前のように観ている「映画」のありがたみを再認識できるってもんですし。

前作(と呼んで良いのかわかりませんが)の『映画/エイリアンZ 超感染』と本作『映画/エイリアン・ドミサイル』、2日続けての鑑賞だったのですが、なかなか手ごわいクソ映画の連発は私の心に深く何かを残してくれました。

いやー、これだからB級作品はたまりませんな。観ていて疲れるうえに、鑑賞後もなんとも言えない不快感が残りますけど(笑)