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さぁ全国1000万のクソ映画ファンの皆様、なかなかのポテンシャルを秘めた『映画/エイリアンZ・超感染』のお通りですよ。結末とネタバレを含みますが、もはや謎を謎のままぶん投げてあさっての方向へ飛び去っていくような作品ですので…あまり細かい事は気にしなくて良いかと。

エイリアンZ/超感染


2017年 アメリカ

主なキャスト:
エリー・ブラウン
アシュリー・キャンベル
サブリナ・コフィールド

監督:ケリー・シュワルツ
脚本:ケリー・シュワルツ

ネタバレ無しのあらすじ

ネバダ州・グルームレイク。

兵士というより「そこらへんの大学生」のような3人がよくわからない施設内でよくわからない生命体に襲われる。

…かと思いきや、不意に謎の密室。

自称・国防総省監査官のハンナと、その他3人。

よくわからない会話をした末、よくわからない展開で部屋の外へ。よくわからないストーリーの末に、よくわからない結末へ。

・・・といった内容で時々目が光るよくわからない作品。

タイトルで戯言

C級映画なのでキャストは無名。美人でもなけりゃイケメンでもなく魅力も皆無なので、今回はいつもの「キャストで戯言」はありません。その代わりに「タイトルで戯言」を。

もうこのタイトルからして邦題を付けた人間の適当さが伝わってきますな。作品の内容なんてどうでもいい、とりあえずB級っぽく壮大なのにしたれ!というやっつけ仕事っぷりが。

ちなみに原題は『ALIEN DOMICILE』(エイリアン・ドミサイル)、「DOMICILE」は「住処・家・住所」といった意味になります。

ところが同じくB級(以下の)映画に『エイリアン・ドミサイル』という作品があるわけですよ。なんとそちらの原題は『ALIEN DOMICILE2』

そう、本作の「2」が日本では「エイリアン・ドミサイル」というタイトルになっているわけです。

ところが「2」とは名ばかりでキャストも監督も配給会社も別、物語的にも繋がりは無し。ならばこんな無名作品のタイトルを継承する事に、なんの意味があったのか…。

ちなみにそっちもかなりの破壊力を秘めたB級(以下)の映画ですよ。

『映画/エイリアン・ドミサイル』超絶破壊力のクソ映画でネタバレ戯言

さぁ、来ましたよ。クソ映画ファンの皆様にはぜひ1度見ていただきたい『映画/エイリアン・ドミサイル』です。ネタバレや結末を含みますが、考察や感想すら無意味にしてし…

設定で戯言

本作の舞台は『ネバダ州・グルームレイク』

そこで「基地」ときたら…もうアレです、UFO絡みで超有名なエリア51が否が応でも頭に浮かんでしまうわけですよ。

作中では一切「エリア51」とは言っていませんが、まぁそういうイメージなのでしょう。宇宙人モノですし。いや、アレを宇宙人と言って良いのかどうかわかりませんが…。

そもそも邦題で勝手に『超感染』なんてサブタイトルを付けたうえに、予告やらパッケージで『感染系エイリアン出現』なんて書いていますが、感染、関係あります?

確かにサリヴァン少尉(軍人のクセにまつ毛バッサバサ)はそれっぽい症状の末に目が光っちゃったので、なにかしらの感染によってあの着ぐるみ星人に変わってしまう…という設定ぽいのですが、そこをあまり掘り下げてはくれず。

人体実験なのか、事故による感染なのか、記憶が混乱しているのは何故なのか、そもそも彼らが集められていた理由は何か、etc…そんな事はぜーんぶ、

よくからないまま

ですから(笑)

果たして脚本・監督を務めたケリー・シュワルツの頭の中には、物語の全体像が描かれているのでしょうか。「実は彼女は○○○で、△△により□□□□になった…というのが事の真相」というふうに、しっかりと世界が出来上がっているのでしょうか。

勝手に決めつけるのもアレですが、おそらく彼の頭にも無いですよ(笑)「細かいトコは謎という事にしておこう!それっぽい雰囲気になるし、あとは鑑賞者がそれぞれの答えを見つけてくれるだろう!」という無責任な匂いがプンプンですから…。


ここからネタバレを含むよ!!

映画としても…

そんなゆるーい設定でダラダラと無意味(に見える)な展開を見せつけられる本作ですが、「映画」として考えてもそりゃもう酷い。

  • めちゃくそショボいVFX効果
  • 登場人物に魅力無し
  • 迫力もクソもないお遊戯格闘シーン
  • 緊迫感なしの逃走シーン、走り方はまるで公園ジョギング
  • ピアース曹長の「救助を待とう!」という軍人らしからぬ発想
  • エレベーターの修理が雑なうえに謎
  • 不意に始まる不自然な身の上話
  • なにかというと階段を降りる。いったいどこまで?

…と、ほんの一部を書き並べただけでこの量。クソ映画好きならば大興奮のポイントがこんなにあるわけです。

そこに登場してくるのがコレですから、ヤバいったらありゃしない。

© 2017 Kelly Schwarze | Indie Film Factory, LLC.

結末と戯言感想

あれやこれやと無意味(に感じる)な展開を繰り広げた末、ただ一人脱出を果たしたハンナ。そこに車が通りがかり、助かったか…と思いきや、画面は暗転して病院のベッド。そこにやってくる成長した娘。…はい?

つまりアレですか?「これまでの話はぜーんぶハンナが病院のベッドで見ていた夢」って事ですか?

あの交通事故からずーっと昏睡状態となっていたってこと!?…いや、部屋の様子や設備から見てもそれは無いですな。それならば普通に看護師が「面会ですよ」と起こしにくるのもおかしいですし。

じゃあ…あの基地での出来事のあと入院していただけで、あの交通事故の記憶が何年も前の映像?すでに娘の歳はこのくらいだった?

もしくはぜーんぶ妄想?夢オチ?じゃあ首すじにある傷は?

うーむ。

アレコレ悩みましたが、とりあえず私の結論としては…

監督・脚本としてしっかりとした答えは用意していない。いかにも謎っぽい雰囲気を作りつつ、最後もそれっぽい余韻を残してみただけ。

…というところで落ち着きました(笑)

そもそもこんな映画(失礼)をアレコレと考察すること自体が不毛ですから。いったい日本国内で何人がこの映画を鑑賞し、そのうち何人がこの文章を読むというのですか。完全に無駄記事になるのが目に見えています。

これならば同じくC級クソ映画の『映画/ユニコーン・クエスト』のほうが100倍ツッコめてて100倍面白かったですなぁ。