映画『デス・レター/呪いの手紙』ネタバレ含む感想・評価

今回の1本はちょっと珍しくロシア映画。『デス・レター/呪いの手紙』です。

タイトルはゴリゴリのホラー風ですが、意外に中身は「世にも奇妙な物語」のような不思議な雰囲気押しの作品になっています。

そして約70分と短い映画ですので、気軽に手を出せる作品でもありますよ。

デス・レター/呪いの手紙


2017年 ロシア

主なキャスト:

イゴール・リゼンゲヴィッチ
ユリア・ペレシルド
オルガ・メディニッヒ

監督:ウラジミール・マルコフ
脚本:イリヤ・クーリコフ

ネタバレ無しのあらすじ

運転手として働くイーゴリ(イゴール・リゼンゲヴィッチ)は、会社宛ての郵便物に紛れていた『誤配達の手紙』を本来の住所へ届ける事を頼まれる。

しかしイーゴリが配達先の家へとたどり着いた時、その手紙の住所は全く別の場所に変わっていた。

果たしてこの手紙は何なのか…

次々に起こる不可解な現象に巻き込まれながら、イーゴリがたどり着いた先は…

・・・といった内容の作品。

ロシア映画

本作はロシア映画ですので、舞台もロシア。俳優もロシア人。言葉もロシア語です。

私はロシアという国について詳しくはないのですが、普段アメリカ映画を多く観ているためにやはりイロイロな部分で新鮮さを感じました。

お偉いさんの運転手なのにものすごくラフな服装だったり…

訪問先でノックもせずにいきなり家の中に入って声をかけたり…

車で自転車をはねても、はねられた側が「大丈夫、気にしないで」と去っていったり…

おいおい!ずいぶんとおおらかな国だな、ロシア!(笑)

注)本当にロシアがこういう国なのかは知りません。

そしてコレはもう昔から感じている事ですが、とにかくロシア人は美人が多い

本作でも登場する女優は全員可愛いですし、高齢なご婦人も美人。ちなみに私はフィギュアスケートのユリア・リプニツカヤが大好きでした(笑)

ロシア語の発音も新鮮で良いですね。


ここからネタバレを含むよ!!

序盤モヤモヤ、中盤グイグイ

冒頭に描かれるシーンから「ほうほう、古い時代をテーマにした作品か…」と思いきや・・・場面は一気に現代へ。

しかし序盤はストーリー展開や登場人物の言動が強引というか不自然というか…。

なんとも腑に落ちない流れが続くせいで、せっかくの不思議な世界観が少々台無しな気もします。

ところが中盤からは打って変わって、上手に伏線を回収しながらグイグイ引き込むストーリーを展開。これはなかなか素晴らしい。これならば序盤のグダグダ感も許せる気がしてきます。

ラストもしっかり辻褄を合わせた形で上手に締められるのですが・・・うーん、何かが腑に落ちない。

イーゴリの物語はしっかり納得がいくものなのですが、手紙にまつわる設定がブレていると言いますか、消化不良と言いますか…。

時の流れ

本作では『時の流れ』が大事な要素になってきます。

手紙を届ける際に「あれ?少し時間が戻ってる!?」と思わせる演出があったり、最後の締め方も同様に「おお、時間が戻ってる!」となっていますし、手紙を届けるべき相手ダリアも時の流れに逆らって不老として生きる存在でした。

・・・が、このへんも『過去に起きた手紙の呪い』とイマイチ繋がらないというか…。

『罪人=手紙を配達しなければならない』というは良いんです。そして『手紙を開けてはいけない』もわかるんです。

過去に手紙を配達する罰を受けたチーホンが、途中で手紙を開けてしまったために呪いが溢れ、村が疫病にヤラれた…というのも、そういう設定として受け入れましょう。

しかし「配達先は、不老のダリア」「最初の配達先にいた老女がダリアに不老の人生を与えた存在」という部分が…冒頭の過去編と関係ある?といった感じで…。

なぜ老女はダリアに不老の人生を与えたのか。それは手紙と関係があるのか?そのへんがモヤモヤします。

もっと単純に『イーゴリは過去に犯した罪のせいで、手紙を配達しなければならない』という流れだけで不可思議な体験をさせたほうが良かったのでは…と思ってしまいました。

終盤…惜しい

ギャー!マリーナ死んだー!!わりと美人だったのにー!!

…と嘆きのまま迎えるクライマックス。

多くの伏線を回収するだけにとどまらず、余計な要素まで盛り込んだ末に訪れるラストは・・・時間ループのハッピーエンド系でした。

これはこれでおかしな気もしますが、映画として見れば宜しいのではないでしょうか。女の子も助かり、マリーナも無事。イーゴリもスッキリ顔ですし、見ているこちらとしても気分は良いです。

しかし…改めて考えてみると、イーゴリがたらい回しにされた理由も微妙ですよね。「最初っからダリア宛てになってれば済む話やんかー!」と言いたくなってしまいます。

まぁそんな展開にしてしまったら、ただでさえ70分しかない本編が30分くらいになってしまいそうですけど(笑)

なにはともあれ、サクッと見れる不思議映画としては良作だと思いますので…もし未鑑賞の方がいれば、ぜひ。

ダイナーで出会う女(レーナ)ですが…わざわざ名前まで名乗っているから主要人物かと思ったら、それ以降は一切登場しない「単なるチョイ役」ってのが衝撃でした(笑)