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バキッとした容姿で人気も高い女優、アマンダ・サイフリッド(セイフライド)主演の「映画/ファインド・アウト」ですが・・・正直、全然ダメでした。クソ映画ギリギリ。

ご都合主義のシナリオはまぁ許せますし、極端な矛盾もありません。しかし、あまりにも露骨なミスリードで、回収も雑に投げっぱなし。ラストも驚愕でもなんでもない。

個人的には「アマンダを90分愛でる事ができれば幸せ!!」というミーハーな方以外にはおすすめできない、アクションもサスペンスも二流以下の映画と感じました。。。

注)セイフライドやらサイフリードやら表記が分かれる彼女ですが、記事中では統一して「アマンダ・サイフリッド」と表記致します。

ファインド・アウト
(原題:Gone)


2012年 アメリカ

主なキャスト:

アマンダ:サイフリッド
ウェス・ベントリー
ジェニファー・カーペンター
セバスチャン・スタン

監督:エイトール・ダリア
脚本:アリソン・バーネット

ネタバレ無しのあらすじ

何者かに拉致され森林公園の穴に監禁されていたが、自力で逃げ出してきたジル(アマンダ・サイフリッド)。

しかし警察捜査でも証拠は一切見つからず、全て「彼女の妄想である」として捜査は打ち切られてしまった。

その後妹のモリーと同居して生活していたジルだが…事件から1年後のある日、モリーが突如失踪してしまう。

自分を狙った犯人の仕業だと訴えるジルに対し、警察はまたいつもの虚言癖と決めつけて捜査しようとしない。独自に捜査を進めるジルだが、その彼女自身が警察に追われる事になっていく。

果たしてモリーはどこにいるのだろうか。そして過去にジルの身に起きた事件は真実なのだろうか、それとも彼女の妄想なのだろうか・・・。

・・・といった内容の作品。

キャストで戯言

なにはともあれアマンダ・サイフリッド。もうこの映画は「アマンダのプロモーションビデオ」と言っても良いのではないかと・・・。

彼女が好きならば中身がどうであれ「観てよかった」という感想が残ることでしょう。そのくらい、終始アマンダです。

「映画/TIME」では、なかなかの女優さんだなー…という印象だったのですが、どうにもその後がイマイチで・・・。個人的に今はそれほど魅力を感じられません。嫌いではないですけど。

他はどこかで顔を見たことのあるくらいの俳優でまとめられており、そのあたりも「アマンダ映画」といった感じです。

しかし予想外なところでテンション上がりました。もう露骨なくらいに怪しい男、フード刑事。おまえは・・・トムじゃないかっ!!!

「映画/P2」のトムです!ウェス・ベントリーです!おおお、こんなところでキミに会えるとはっ!

フード刑事役のウェス・ベントリーが変人っぷりを発揮してくれる映画はこれだ!!

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ジルをどのような目で見るか

映画は「何を期待して観るか」によって大きく評価が分かれてしまうものですが、同様に「誰に感情移入するか」によっても面白さが分かれてきます。

この映画もヒロインのジルを「周囲に理解されず、孤独に戦う女性」と感じるか「虚言壁のめんどくさい人」と感じるかによって、面白さが全然変わってきます。

この手の「誰も主人公を理解してくれず、犯人からも警察からも追われる」みたいな展開は映画では非常によく見かけますが、そんな感じで見れば1人必死にモリーを見つけようとするジルの姿もアリと言えばアリです。

しかし私はそっち目線では観る事ができませんでした。

ただただ「面倒くせぇ女だな・・」としか感じられない。完全に警察の人間と同じノリで彼女を見てしまいます。

彼女が1年前に被害者となった「拉致監禁事件」が本当なのか妄想なのか、そんなのどうでもよくなるくらい「ああ、これじゃ信じてもらえないのも当たり前だわー・・」と思うような言動ばかりのジルを好意的に見る事はできませんでした。。。

ここからネタバレを含むよ!!

だるい前半、ちょい上がる終盤、だだ下がりのラスト・・・

とにかく終始展開される「ジルの嘘」。これが見ていてうんざり。

巧みな話術で謎を解いていく・・・といった感じには見えず、ただただ「虚言壁がある女」にしか見えません。

これが本当に病気なのか、それともそうではないのか・・ってトコを楽しんでいく作りなのだとは思うのですが、仮に精神的な病ではないとしても・・・いや、正常であったならなおさら、ただの嘘つき女です。

妹を心配するあまり、手段を選ばずに一人で捜査しているのはわかるのですが、どっちに転んでも好意的には見れません。。。

ベタベタのミスリード(と呼べない伏線)

もう露骨すぎて笑えるくらい「どう?コイツ怪しいでしょ!?」という雰囲気を出してくるフード刑事。なんですかあの顔はっ!(笑)

中盤に入れてくる「フードはどこに行った?」⇒「母親の看病に行きました」⇒「のん気なヤツだなぁ」の会話で彼をフリーにするのも、逆にベタすぎて胡散臭い。

そしてその後、彼はロクに話に絡む事もなく・・・終盤パワーズ刑事たちに混ざっていました(笑)

普通にいるじゃんっ!あまりにもひどいっ!(笑)

本当に母親のところに行っただけ・・・と解釈しろと!?そんなんあるかいっ!

たとえ下手クソな作りだったとしても、彼をミスリードとしたならばそれなりに責任を持って映画を作ろうよっ!

これじゃウェス・ベントリーの「怪しい表情」を利用しただけの、ミスリードと呼ぶには低レベルすぎる演出じゃないかっ。

ちょっと燃えた終盤

ジルが森林公園についてからの展開はちょっとだけ期待しました。

途中の分かれ道で意味ありげに「右は街へ続く道」という伏線ぽい話を入れながら、奥へと進む・・。最後に電話が通じなくなる部分も「ここから電波が入らなくなるってことは、犯人がその先から電話できるはずもないから・・・この先にはいないのかっ!?」と興奮させる。

しかし、普通にいました。電波入ってた?(笑)

そして弱すぎる犯人はあっさり燃やされてエンド。

あー、アマンダ好きなら、ここの彼女にカッコ良いと思うんでしょうね・・・といった流れでエンド。

サスペンス好きとしては勝手にアレコレと隠された真実を推測してしまいますが、そんなのどうでも良い映画なんですね。アマンダを愛でろ!という映画なんですね・・・。

勝手に暴走推測

最後の最後、犯人を燃やして解決・・・と思わせておきながらの、驚愕の展開があると期待していたのですが…ありませんでした。

途中で「右の道は町へ向かう道だ」のくだり、使われるかと思ったんですけど。

途中で電話がつながらなくなった部分も、実は会話していたのは「電波が通じない場所にいた犯人(燃えた人)」ではなく「別の場所にいる人物」だったという伏線で・・・

「犯人を燃やした後、さっき町へ向かうと言われた右の道から帰ろうとする」⇒「町ではなく別の場所につく」⇒「そこに電話で会話していた男がいる」

って流れかと思いました。

結局のところアレですか?途中で電話がつながらなくなったのは、犯人が穴の中に入ったから電波切れただけ?(笑)

伏線っぽいマネごとだけの駄作・・

とにかく頭を使って見ていたのがバカらしくなった映画でした・・・。ホントこれはそういう映画じゃないんですね。

サスペンススリラーっぽい伏線(のように見えるもの)を散りばめ、驚愕の展開(のような流れ)を楽しみつつ、それらは回収されないけどアマンダ・サイフリッドが魅力的でした、という映画です。この手のジャンルが本気で好きな人には全くオススメできません(笑)

せめてウェス・ベントリーにもっと見せ場があれば楽しめたんですが・・・私にとっては8点(100点満点)の映画となってしまいました。

こういう使い方をしてしまうと、せっかくのアマンダ・サイフリッドが安っぽい女優になってしまって残念です。。。