村上龍の小説を原作とした『映画/ピアッシング』でネタバレ含む戯言と感想を。ミア・ワシコウスカ目当てで鑑賞した方も多いかと思いますが、今回の彼女はちょっとアレな感じで…。まぁ尻だけは素晴らしかったです、はい。
ピアッシング
2018年 アメリカ
キャスト:
クリストファー・アボット
ミア・ワシコウスカ
ライア・コスタ
監督:ニコラス・ペッシェ
脚本:ニコラス・ペッシェ
原作は村上龍の小説『ピアッシング』
ネタバレ無しのあらすじ
妻と生まれたばかりの赤子と共に暮らす平凡な男リード(クリストファー・アボット)。
彼は日々『人間をアイスピックで突き刺したい』というトンデモ欲求を抱えて生きていた。
思わず自らの赤子の前でアイスピックを掲げるも、さすがにそれはマズい。ならば売春婦をヤッちゃおう!SM嬢ならば縛れるしバッチリじゃないか!
…と、わけのわからん計画を練って人殺しを目論む男の愛の物語。
キャストで戯言
冒頭に赤子の前でアイスピックをかざすところから、『自分の幼い娘をアイスピックで刺したいという衝動にかられた男』とあちこちのあらすじで紹介されていますが、別に『自分の幼い娘を』というわけではないようですよ。まぁ映画を見てもいない人間が書いたようなあらすじは多いですけど。
そんなわけのわからん欲望に縛られた男リードを演ずるのはクリストファー・アボット。
出演作品は多くありませんが、先日『映画/イット・カムズ・アット・ナイト』を観たばかりだったので「おや、また会いましたな」的な気分。
そして彼に呼び出される、ちょっと(どころじゃない)頭がアレな娼婦ジャッキーはみんな大好きミア・ワシコウスカ。
私は彼女を勝手に『オーストラリア版・菅野美穂』と呼んでいるのですが、今回の彼女はちょっと膨れ気味なうえに金髪オカッパもあまり似合っておらず、登場時の印象はもはや女装した香取慎吾。こりゃヒドい。
下半身もだっるだるになっているため、そのだらしない尻にガックリきた諸兄も多いようですが・・・個人的には尻に関してはむしろ好ましいですな。
わたしゃ変態的な尻フェチで、若くてプリプリした尻よりもむしろ子供を二人くらい生んでだらしない尻のほうが興奮する人ですので。
ネタバレ3分あらすじ
本作の原作となったのは日本人小説家・村上龍の『ピアッシング』
私は原作を読んだことがないので聞きかじりのネタですが、映画では描写されなかった『二人の過去の経緯』なども描かれているそうで。興味のある方はどうぞ。
映画としては特に謎があるわけでも大規模などんでん返しがあるわけでもなく、言ってしまえばありがちなストーリー。
いつもの『ネタバレ3分あらすじ』にしても…
『映画/ピアッシング』
ネタバレ3分あらすじ
リードは『アイスピックで突き刺したい』という欲望を叶えるため、念入りに予行練習をしたうえでホテルにSM嬢を呼び出す。
…が、やってきたジャッキーは予想の斜め上をいくヤバい女。まるで計画通りにいかずにてんやわんや。
結局彼女の家まで行くことになったリードは、逆にジャッキーに薬を盛られて血だらけになってしまいました。
『まず先に何か食べない?』で、めでたしめでたし。
…と、3分もいらない内容。
浅く表面だけ見れば「なんじゃこりゃ」な映画のため、賛否両論分かれつつも否のほうが多いのも納得。
『ヤバい殺人鬼が狙った相手は、もっとヤバいヤツだった』なんてのはよくある話ですし。
なにせこの映画の本質は『サイコ系スリラー』ではなく、まさかの『サイコ系ラブロマンス』 誰にも明かせない、受け入れてもらえない性質を持った男女が出会い、誰からも理解されない愛の営みを繰り広げるという作品だったりするわけです。
そりゃぁ大半の人に理解されないのも仕方がない。
もし仮に、これが『スカトロ系ラブロマンス』だったとして、『ウンコを食いたい男』と『ウンコを食べさせたい女』が出会い、誰も見たくないような愛の営みを繰り広げる作品だったとしたら、ノーマルな人間は「こりゃ面白い映画だ!」なんて思います? 高評価するのは常日頃からスカトロプレイを嗜んでいるか、それに興味のある人間くらいですよ。
ごく一部の人間と、そういった性質を理解できる人間、もしくは突き抜けた芸術性を持った人間、そういった方にしか刺さらない映画なのかもしれませんなぁ。
一般的な映画好きは、自らクロロホルムをくらってみたり、そこまでやるか的なシミュレーションを繰り返すリードの姿に笑いつつ、こりゃ絶対「なんか思ってたんと違う」ってなるヤツだ!(笑)。…とコメディ的に楽しみ、最後に「ミア・ワシコウスカの乳首だ!…ん?いやこれは違う!」といったトコでガックリするのが関の山ですよ。
超個人的な戯言感想
…というわけで、私もだいぶ変態的な性質を持つ人間なのですが、本作の方向はイマイチ刺さらず。
そっち系の性癖にもそれなりの理解があるつもりなので「まぁなかなか奥深い映画ですなぁ」とは思いますが、決して「面白かった」とは言えず。
結局のところ『ミア・ワシコウスカのたるんだ尻』が最大の価値となった作品でした。
わしゃあれだけをオカズにでご飯三杯は喰えますな。