【当ページには広告が含まれています】

呆れるほどにツッコミだらけの『映画/トレイン・ミッション』でネタバレと独自解説を含む戯言を。

爽快かつスリル満点のアクションと迫力のVFXが楽しめるものの、脚本は無理と矛盾とツッコミだらけ。リーアム・ニーソンをはじめとした魅力的なキャストの力がなければ厳しい作品だったのでは…。

トレイン・ミッション


2018年 アメリカ・イギリス・フランス

キャスト:
リーアム・ニーソン
ヴェラ・ファーミガ
パトリック・ウィルソン
サム・ニール
ジョナサン・バンクス
フローレンス・ピュー
エラ=レイ・スミス

監督:ジャウム・コレット=セラ
脚本:バイロン・ウィリンガー、フィリップ・デ・ブラシ

ネタバレ無しの戯言

まじめに規則正しく、変わり映えのない生活リズムで電車通勤するマイケル(リーアム・ニーソン)は、突如10年勤めた保険会社から解雇通告を受けてしまう。

退職金も出ず今後の資金繰りに悩んでいたところ、電車内で謎の女性(ヴェラ・ファーミガ)から、

「車内のトイレに25000ドル。コールド・スプリング駅で降りる予定の”ある乗客”を特定し、そのカバンにGPSを取り付ければさらに75000ドル」

という奇妙な依頼が。

半信半疑だったマイケルだが、トイレで25000ドルを発見したことで依頼が本気であると確信。元警官の経験をもとに”ある乗客”を探そうとするのだが・・・

キャストで戯言

主演はリーアム・ニーソン

パッと見そこまで動けるようには見えないのに、何故かアクションが大得意な彼も本作公開時で御年66歳。やはりハードな動きは厳しいようで、中盤の格闘シーンはカメラ早回しでごまかしているのがバレバレ。

彼を面倒に巻き込む謎の女、ジョアンナはヴェラ・ファーミガ

相変わらずお綺麗でよろしい。つい先日『映画/死霊館』シリーズの最新作が発表となりましたが、彼女も続投のようで一安心ですな。

そして死霊館といったらこの人を忘れちゃいけない、今回はリーアム・ニーソンの元同僚役にパトリック・ウィルソン。彼も死霊館最新作は続投のようです。

出番が少ないものの大物俳優がもう1人。

冒頭、露骨に悪人ヅラで出てきて「絶対コイツ怪しい…」と思わせるミスリード役にサム・ニール。もはや雰囲気だけのかませ犬みたいな扱いですな。

…と、以上でメジャーどころは終わりですが・・・本作を鑑賞した男性諸君はやはり「若くて美人な乗客」が誰なのか気になりません?

ちょっと気弱そうな雰囲気がたまらない、物語の鍵を握るソフィアを演じているのはエラ=レイ・スミス。イギリスのモデル兼女優さんだそうで。

いつものようにインスタ垢を貼っておきますので、彼女がツボった諸兄は存分に堪能するがよい。

Instagram:Ella-Rae Smith(エラ=レイ・スミス)

…ん?「いや、俺は鼻ピでタトゥーのパツキン女のほうがいい!」って?好きだねぇ、あんたも。

あっちの女性はフローレンス・ピュー。彼女もイギリスの方で、映画出演はやや少なめ。そっちもインスタを貼っておきますが、ちょっと映画の雰囲気とは違うのでガッカリしないように。

Instagram:Florence Pugh(フローレンス・ピュー)


ツッコミだらけの秀作

ぶっちゃけ、

回りくどい謎解きゲームでマイケルに依頼なんかせず、適当な人間を使って消すなり事故死に見せかけるなりすれば良い話では?

と思ってしまいますが、それを言ってしまったら物語が始まらない。これはあくまで『そういう状況』を見て楽しむための『映画』ですから。

しかしそうと割り切ってなお矛盾を感じる点は多く、「リーアム・ニーソン作品だから~」とひいき目で見れる人間以外にはかなり厳しいのも事実。

その一方、列車の内外を効果的に使ったアクションシーンはスリル満点で、脱線からの一連の事故シーンも大迫力(少々VFXが大げさではあるものの)。『単なる通勤用の列車』という限定されたシチュエーションを上手に活かした演出が素晴らしいため、一概に「こりゃツッコミだらけのクソ映画だ」と捨てきれないところが実にもどかしいですなぁ。

個人的には次項の『どうしても納得できない2点』を除けば、それ以外は『まぁアクション映画だし、それなりに面白いからいいか』で許せるのではないかと。

どうしても気になる2点

ホントごめんなさいね、こういう映画であーだこーだと屁理屈こねても楽しくないのはわかっているのですが、2つだけ、2つだけ言わせてちょうだいな。

まず1つ目

『プリンを特定し、カバンにGPSを仕込め』という指示。

乗っている列車が判明していて、降りる駅までわかっている。しかし降りられたらFBIに確保されるため、列車内でカタをつけなければならない・・・という状況で、カバンにGPSを取り付けたところでなんの意味が?

彼が人違いしてGPSを取り付けたFBI職員が殺害されたことから、もしかして『マイケルがプリンを特定し、カバンにGPSを付ける』→『それを目印に別の人間(ギターを持った男)が実行する』という連携?めちゃくちゃ回りくどくない?というかGPSじゃなくて良くない?

そしてこれが見ていて暴れたくなるほど納得がいかなかった2つ目

ラスト直前、元同僚のマーフィーが犯人側だと判明した後のシーンですよ。

彼が付けていたタグ(識別装置)を奪うことで、狙撃手はタグを取られたマーフィーを犯人(マイケル)と誤認し、狙撃。

その後、ホーソーン警部が「マーフィーに目を付けて調査中だった」といった旨のことを言っていますが…

おいおい!『タグを奪う』という機転を利かせなかったら射殺されてたのマイケルだぞ!?

『狙撃手は犯行グループの一員だった』とかであれば話は別ですが、「撃て」と指示しているのはホーソーン警部その人。彼もマイケルがタグを奪うなんて予想してなかったでしょう?これで何が「いやぁ、最初から怪しいと思ってたんだよね。ごめんね、巻き込んで」的なセリフになるのよ!?おかしすぎない!?

別に揚げ足取りたいわけではありませんが、この2つ目はどうにも納得ができず。ここを上手に解釈できた方いますか?ぜひお話を聞かせていただきたいです。

個人的な戯言感想

非常に多くのツッコミ要素と矛盾がありつつも、それを補って余りあるスリルと興奮を持ち合わせた『トレイン・ミッション』

なんとも腑に落ちない2点さえ無ければ、ためらうことなく『面白い映画でございました』と言えたのですが…うーむ。

まぁ大好きなヴェラ・ファーミガも見れたし、とりあえず娯楽映画としては十分楽しめたので良しとしますか。