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ボードゲームから始まる非現実体験…と聞くと真っ先に『ジュマンジ』が思い浮かびますが、今回は『映画/ザスーラ』でネタバレ戯言。しかしジュマンジのパクリでもなけりゃ無関係でもない、元祖ジュマンジの公式続編(精神的続編)だったりするのですぞ。舞台は宇宙。謎の宇宙飛行士もいるぞー。

ザスーラ


2005年 アメリカ

キャスト:
ジョシュ・ハッチャーソン
ジョナ・ボボ
クリステン・スチュワート
ダックス・シェパード
ティム・ロビンス

監督:ジョン・ファヴロー
脚本:デヴィッド・コープ、ジョン・カンプス

あらすじ

両親が離婚し父と母の家を行ったり来たりの兄弟、ウォルター(ジョシュ・ハッチャーソン)とダニー(ジョナ・ボボ)。

いつも喧嘩が絶えない二人だったが、地下室で発見した『ザスーラ』という古いボードゲームを始めてみると、家はなんと宇宙空間へ。

次々に襲い掛かるアクシデント、まるで状況がわかっていない姉リサ(クリステン・スチュワート)、突然現れる宇宙飛行士(ダックス・シェパード)、などなど・・・てんやわんやで展開するSFファンタジー。

果たして二人(+α)は地球へ戻ることができるのか!?

キャストで戯言

わたしゃ本作が何年製作の作品かも知らず、ただ単に『ジョシュ・ハッチャーソン』の名がキャストにあったことを理由にチョイス。

楽しみにしながら鑑賞を始めると、壮大っぽいオープニングに引き続き、登場したのは小生意気なガキとグズグズしているガキ。

ほうほう、まずは幼少期から始まるのですか。このどちらかが将来ジョシュ・ハッチャーソンに繋がるというわけですな。それにしてもずいぶんと似ている子役を連れてきたものだな・・・とか思っていたら、

まさかのご本人!

え?え?…とあわてて調べてみりゃ製作年は2005年。今から16年も前じゃないですか。くあー、ここからたった7年で『映画/ハンガーゲーム』の彼になるってか!?人って変わるもんですなぁ。

しかし姉リサ役のクリステン・スチュワートはまぁ別として、宇宙飛行士役のダックス・シェパードは今とさほど雰囲気変わらんのね。

なお小生意気な兄よりも可愛い弟ダニーに萌え萌えした方が多いと思われますが、演じたジョナ・ボボはこの後4~5本の映画に出演した程度でまったくブレイクしませんでした。

ジュマンジの公式続編

古いボードゲームをやってみたら現実世界があんなことやこんなことになった!!

…と聞けば、100人中108人くらいが「ジュマンジ!」と答えるはず。

1981年の同名本を原作とし、1995年の映画『ジュマンジ』は世界的に大ブレイク。1996~1999年にはテレビアニメ化され、その後長い時を経て2017年に『ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル』、続いて2019年に『ジュマンジ/ネクスト・レベル』と立て続けに続編が登場。

昭和生まれも平成生まれも知っている、まさに世代を問わない有名作品というわけですな。

そして今回の『ザスーラ』という映画も、古いボードゲームをきっかけに現実世界があんなことやこんなことになる映画。

まるで「あっちがジャングルやサバンナならこっちは宇宙だ!!」と、ジュマンジをパクった作品だと思ってしまいそうですが・・・これが実はオフィシャルな続編だったり。

ただしストーリーや登場人物を継承した正統続編ではなく、その構想基盤やテーマを継承した『精神的続編』とのこと。

まぁ悪く言えば『焼き直し』ですな(笑)

小さくまとまった佳作

ジュマンジの構想を継続しているだけあって、

『古いボードゲームを発見』
 ↓
『遊んでみればゲームの内容が現実に反映』
 ↓
『てんやわんやの大騒ぎ』
 ↓
『一件落着』

という基本の流れは同じ。

ところが舞台が宇宙で設定と映像は壮大になったものの、内容やメッセージ性はジュマンジよりもパワーダウン。

序盤に展開したワケアリ親子の関係は深く掘り下げられず、母親は完全に蚊帳の外。姉の存在も空気。人間模様の広さと深さはジュマンジに遠く及ばない…といった印象は否めませんなぁ。

とはいえ、こと『兄弟の絆』に関してだけはしつこいほど焦点が当たっており、過去を悔いる『未来の自分』とのエピソードはたしかに感動。

最後も『架空世界なのでサイン入りボールは消えてしまったが、兄と弟の絆だけは現実世界に持ち帰ることができた』というオチも定番ながら美しい。

批評家や一般層からの評価もそれほど低くは無く、ジュマンジよりもコンパクトにまとまった佳作として、こちらの作品のほうが肌に合うという方もいるのでは。

これが上手くいけば『ザスーラ/ウェルカム・トゥ・アンドロメダ』的な続編も出たかもしれないのですが・・・残念ながら商業的には大スベり(全世界興行収入は赤字)してしまったようで。

「ジュマンジは知っているけど、ザスーラってなに?」といった具合に、”知る人ぞ知る映画”になってしまいました…。合掌。

超個人的な戯言感想

…というわけで、個人的な感想もやはりジュマンジ同様「気楽にメシでも食いながら見るには最適」といった感じに落ち着く『映画/ザスーラ』

宇宙が舞台だけあってボードゲームも機械仕掛けで手が込んでいましたなぁ。いったいどういう仕組みになっているのやら。

ジュマンジはリアルボードゲームが発売されているものの、さすがに本作のリアルボードゲームは発売されていませんでした。うーん残念。