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今回の1本は『映画/黒い箱のアリス』、ネタバレ戯言とか言ってみたものの…何をどう書いて良いのやら。非常に見る人を選び、評価も真っ二つに分かれるような作品です。

絶賛する人は凄まじい勢いで絶賛している作品ですので、あまり正直に書きたくないんですよね…。ええ、私にはものすごく合わなかったんです…。

黒い箱のアリス


2017年 スペイン

主なキャスト:

ロウェナ・マクドネル
ジュリアン・ニコルソン
ハイデ・ライサイダー
マーク・ピゲネル

監督:サドラック・ゴンザレス=ペレジョン

ネタバレ無しのあらすじ

右腕のない少女アリス(ロウェナ・マクドネル)

森の中の独創的すぎる家で父アダム(ジュリアン・ニコルソン)と二人で暮らしており、母親は犬。

そこに転がり込んでくる姉弟。

もう何をどう書いて「あらすじ」とすれば良いのやら。

・・・といった内容の作品。

まずはじめに…

大絶賛している方も多い作品ですので、最初にハッキリ申し上げておきます。

私はぜんっぜん面白くありませんでした!

「この映画がわからないなんてアホだ」「理解力がない」「思慮浅い」、そう言っていただいて結構。これだけ高評価の方がいるわけですから、決して映画がダメなわけではないのでしょう。単純に私には合わなかったんです。

負け惜しみでも逆ギレでもなく、ただただ「わからなくてごめんなさい」の気持ちでいっぱいですよ。

…と前置きしたうえで、理解力のない変人の超個人的な戯言を垂れ流させていただきます。本作品を絶賛している方には見過ごせないような内容になると思いますので、読まないほうが良いかと…。

わざわざ読んでおいて「それは違う!」とか「わかってない!」とかムキになっても疲れるだけですぞ…。


ここからネタバレを含むよ!

ざっくり戯言フロー

結論から言ってしまえば本作はタイムリープのループもの。

冒頭、父がバットを持った暴漢に襲われておきながら、何事もなかったかのように話が始まるわけですが…終盤の展開から繋がるわけですな。暴漢は未来から来た父自身でした。

最後の結論まで含めた上で、いつものざっくりフローを使って時系列に沿って並べみると…

父アダムが交通事故を起こす
この事故で母は亡くなり、アリスも右腕を失う(らしい)

事故は相手方の車もいたらしく、それがデヴィッドの両親。どちらも死亡。
この恨みを晴らすため、デヴィッドは恋人エリカとその弟ポールをアダム宅に送り込む。

このエリカをボッコにするシーン、映画的なバシッ!ドゴッ!という嘘くさい音ではなく、ポコッポコッとヘボい音ってところがリアルで生々しい。
アリス、黒い箱を発見
森の散歩道に無造作に置いてある黒い立方体。
どうやらこれはタイムマシン的なものらしいが、どういう理屈でどういう事になっているのかは不明。

アリスはその箱からメッセージを受け取る(未来のアリスが中に入り、過去の自分に手渡している…らしい)
アリス失敗
せっかく受け取ったメッセージを活かすことはできず、アリス失敗。父も母も殺されてしまい、しつこく何度も何度も泣き叫ぶ姿をご披露。

こりゃダメだ、やり直しだ…と黒い箱に入って過去へジャンプ!
アリス中途半端に失敗
過去に戻り、「過去の自分」と入れ替わって弟ポールをサクッと殺害。
しかし姉エリカに対してはボサーッと突っ立ち、なにやってんのアンタ的に刺されて死亡。

アリスの遺体を発見して悲しみに暮れる父に、その時代のアリスが「一緒に過去に飛ぼうよお父ちゃん」と黒い箱へ。
冒頭に繋がる
過去に戻った父親は自分をバットでボッコにして入れ替わり、余計な事をされないよう姉弟も対処。

デヴィッドを待ち構え、無駄に長い彼の一人語りを聞いた後、一緒に未来から来たアリスがデヴィッドを「脳天さっくり刺し」で仕留める。
どうやら父親はAC/DCが好きらしい。
アリス再び過去へ
そもそもの発端である交通事故を防いでしまえば良いじゃないか!
車のキーを隠してしまうんだ!という「…そんなんで大丈夫?」と心配になるような使命を帯び、アリスは黒い箱の中へ。

そのまま黒い箱をバックにエンドクレジットが流れ始め、「これ、クレジット後に絶対アリス出てくるよね」と期待して最後まで見てみるも、そのまま終幕。

絶賛している方、ごめんなさい

さぁストーリーにも軽く触れましたし、もう低レベルな戯言を垂れ流しても良いでしょう。もうとにかくね…

無断に間が長いっ!!!イロイロとしつこいっ!!

これがこの映画の空気を作り上げるのに重要であることは理解できますが、見ていて非常に疲れる…。

そしてカメラワークも含めた映像表現がまた狙いすぎ。製作者の独りよがり感が漂ってきてクサいのなんのって。

ついでに出演者の演技も…ひどい。「素晴らしい演技」と評価している方もいるので、あくまでも私のポンコツ脳での感想ですが…学芸会に毛が生えたような「いかにも演技してます」といった印象。

もうホント、褒めるトコなんて『アリスがパンツ見えそうで見えないのが興奮する』くらいですよ。
(残念ながらあの下はパンツではありませんので、もはや救いも無し)

そのアリス自身、可愛いとか美人とか言われていますが…私の好みには全く合わず。もはやブ…えーと、好ましくない顔立ち…に分類されます。しかし途中でさらにブス…いや、好ましくない顔立ちのエリカが登場するために、相対的にアリスが少し可愛く見えてきたりして困惑も。

あ、ついでに…厚切り食パンにチョコクリーム(もしくはピーナッツバター?)のようなものをナイフで適当に塗りたくり、それをサンドしただけで『はい、サンドイッチ♪』ってどうなのよっ!(笑)

個人的な戯言感想

…というわけで、私としては「100分返せ」の作品でした。

もちろん、本作を面白いと思う気持ちもわからなくはないです。独特の空気感がありますし、奥深い考察点も多数。非常に芸術的であり、文学的でもあります。

しかし芸術も文学も、ツボが合う人にとっては至高の一品ですが…合わない人には便所紙と同等。価値観次第でミソにもクソにもなるわけで。

何度も繰り返しますが、残念ながら私とは激しく合わない映画でございました。そうとしか言えません。

基本的にスペイン映画は好きなんですけどねぇ…。