たまにはちょっと毛色の違うものを・・という事で選んだ「映画/マッチポイント」、男女関係が絡む作品は苦手なのですが「ウディ・アレン」「ジョナサン・リース=マイヤーズ」「スカーレット・ヨハンソン」と、個人的に気になる監督・俳優が3人も・・・という事に惹かれ、思い切って鑑賞してみました。
結果として非常に面白い作品ではあったのですが…
マッチポイント
(原題:Match Point)
2005年 イギリス
主なキャスト:
ジョナサン・リース=マイヤーズ
スカーレット・ヨハンソン
エミリー・モーティマー
ブライアン・コックス
監督:ウディ・アレン
脚本:ウディ・アレン
ネタバレ無しのあらすじ
ロンドンの会員制テニスクラブのコーチを務める事となった、元プロテニスプレイヤーのクリス(ジョナサン・リース=マイヤーズ)。
クラブに通う上流階級との接点から、大企業の令嬢クロエ(エミリー・モーティマー)と親密になり結婚。社会的な地位も獲得する。
しかし、彼はクロエの兄のフィアンセ、ノラ(スカーレット・ヨハンソン)に密かに惹かれていた。
ノラと義兄の婚約が破棄になり、終わるかと思われた関係だが・・・それでもクリスはノラを強く追い求め続ける。
・・・といった内容の作品。
やはり苦手だ・・・
冒頭でも書きましたが、本当にこういう「男女の愛憎劇」は苦手なんです。正直、全然楽しめない。
あっちが好きとかこっちも愛してるとか、やっぱり別れようとか、でも離れられない!とか・・・
どうでもいいっ!知らんわっ!
・・・としか思えないんですよ。
実生活上でも、「でも」「けど」「だって」が嫌いなんです。男女のグダグダって「でも〇〇〇だから」とか「それはわかるけど・・・」とか「だって〇〇じゃない!」とか・・・・そんなんばっかり。
もう、鑑賞中に右の鼻にピーナッツを詰めてそれを左の鼻から出そうとしてみたり、まぶたをどこまで引っ張れるか試してみたり、そんな事ばかりしたくなります。
単純に、向いてないんです。
じゃあ観るなよ、と言われりゃそれまでなんですが…何事においても「苦手だから避ける」をずっと続けていたら、視野がどんどん狭くなってしまうじゃないですか。
苦手だけど観てみる。やっぱりダメだったら「うん、ダメだった」とし、また次の機会に挑戦してみる。
そうすることで、知らず知らずのうちに自分で決めつけてしまっていた「何か」が、新たな形に変わるかもしれないじゃないですか。
好き要素を入れれば・・
・・・という事で選んだジャンルですが、やはり少しでも興味が持てる要素があればなお良い。
そこが「ウディ・アレン」と「ジョナサン・リース=マイヤーズ」と「スカーレット・ヨハンソン」です。
ウディ・アレン&スカーレット・ヨハンソンの組み合わせは「映画/タロットカード殺人事件」で好印象だったので、期待を込めて。
今回はシリアスな作品なのでウディ・アレン本人の登場がなかったのが残念です。あの人が出たらコメディになっちゃいますから(笑)
ジョナサン・リス=マイヤーズは好きな俳優の1人なので、観ていて少しは盛り上がるかな・・と。
例えて言うなら「そのままで喰うのはキツい料理なので、少しでも食べやすいように好きな食材を入れてみた」といった感じです。
私はお好み焼きが吐くほど大嫌いなのですが、そこに大好きな海の幸を入れて挑戦してみたようなものです。
・・・・いや、それでも無理だな。実際、イカとかエビとか入ってても食えませんし。。。。
ここからネタバレを含むよ!
適度な伏線もなかなか
映画としてはなかなか良かったです。
冒頭の「どちら側に落ちるかで、運命が分かれる」という、テニスボールがネットに当たるシーン。まさかこれを、あんなふうに大事なポイントとして使ってくるとは思いませんでした。
しかも「あああー、手前に落ちちまったよー!」という、「運が無かった」と思わせつつのどんでん返し。あっさりトントン拍子に描かれましたが、拍子抜けなくらい「当たり前」に上手く進むのが、本当の「強運」なのかもしれませんね。
彼が読んでいた「罪と罰」も、どんな意味があるのかと思ったら・・物語の展開の伏線として、絶妙な混ぜ込み具合でした。
作品全体に漂うウディ・アレンらしいテンポの良さと、ジョナサン・リス=マイヤーズの名演技。スカーレット・ヨハンソンもしっかりムチムチ。
作品中盤、ひどい土砂降りのはずなのに窓の外を蝶がヒラヒラ飛んでいたのが非常に残念でしたが・・・そこは見なかった事にしました。
ホント、映画としてはそんなに悪くないんです。
しかしやはり鑑賞後の感想としては「イマイチ面白くなかった」です。
その場しのぎの嘘を繰り返すクリス、ぐだぐだと続く不倫関係、妊娠がどうとかの話・・・・どれもうんざり。やはりこういう内容は私には向いていないようです。
ジョナサン=アブノーマル
あくまでも個人的な嗜好と価値観での感想ですので、この映画がダメだとかではないですよ。ホント。ウディ・アレン作品は好きですし。
そういえば1ヵ所、異様にテンション上がったシーンがありました。
クリスとノラが二人でアパートの部屋に入り、ドアを閉めて早々に激しく求めあうシーン。ノラがクリスのネクタイを使って彼に目隠しをしたシーンがあったじゃないですか。あそこです。
おお!ジョナサン・リス=マイヤーズ、今回は目隠しプレイかよ!!?
と、テンション上がりました(笑)
彼は「映画/シェルター」でも、禁断の幼児プレイ(実際にはプレイではない)を披露してくれたので・・・私の中で彼は「アブノーマルプレイの人」というイメージがあったんですよね(笑)
彼が目隠しされて胸元を露わにした姿で、ハァハァ言うシーンが見れるなんて。
夢が叶ったような気分でした(笑)
ちなみに・・・
おいおい、ジョナサンが幼児プレイ!?と期待して「映画/シェルター」を観ても「騙されたっ!」と思うだけですのでご注意下さい。