パッと見、ボーンなんちゃらを彷彿とさせるパッケージの『映画/ミッシングID』でネタバレ戯言。こんな評価の低い映画に『続編』の噂があるのですが、そちらに関しても後ほど。
ミッシングID
2011年 アメリカ
キャスト:
テイラー・ロートナー
リリー・コリンズ
ジェイソン・アイザックス
マリア・ベロ
シガニー・ウィーバー
アルフレッド・モリナ
ミカエル・ニクヴィスト
エリザベス・ローム
ダーモット・マローニー
監督:ジョン・シングルトン
脚本:ショーン・クリステンセン
ネタバレ無しのあらすじ
冒頭からテンション高すぎて見ているこっちがドン引きな高校生ネイサン(テイラー・ロートナー)。
ある日、幼馴染のカレン(リリー・コリンズ)と共に宿題をしていた彼は、失踪児童の公開サイトで幼少期の自分を発見する。
なぜ自分の写真が失踪児童の中に?今一緒に暮らしている両親は誰?
・・・といった流れで、目つきの悪いジャガイモがドヤ顔で暴れる話。
キャストで戯言
主人公ネイサンを演じるテイラー・ロートナーはあの『トワイライト系』の俳優なので下手な事は言えません。なにせ狂信的な女子信者がたくさんおりますからね。
バカ正直に、
目つきの悪いブサイクマッチョ
なんてケツが裂けても書けませんよ。キャーキャーうるさいティーンエイジャーと夢見るオバちゃんに怒られちゃう。
しかしてっきりジャガイモ野郎だけを売りにしたB級サスペンスアクションかと思いきや、蓋を開けてみれば出るわ出るわ。
まずイモの父親が出てきた瞬間に「うおっ、変態男爵だ!」の大興奮。ジェイソン・アイザックスは『映画/キュア~禁断の隔離病棟~』でのインパクトが強すぎますな。
さらに分析医はシガニー・ウィーバー、CIAの責任者はアルフレッド・モリナ、そしてよくわからん組織の大物としてミカエル・ニクヴィストまで出ているじゃないですか。
ミカエル・ニクヴィストは『映画/ドラゴンタトゥーの女』でミカエル・ブルムクヴィスト(名前似すぎ)を演じた方ですよ。え、それはダニエル・クレイグだろって?いやいやリメイクではなく本家のほうです。
…と、大事な人を忘れていました。
なぜかイモ助とイイ感じになるヒロイン、カレン役はリリー・コリンズ。
ドラマ・映画にちょいちょい出演しているようですが私はよく知りません。とりあえず可愛い眉毛女だな、とは思います。
支持率4%
一見万人受けしそうな雰囲気の本作ですが、実のところかなり『見る人を選ぶ映画』だったり。
10代女子(一部男子)にキャーキャー言われるトワイライト俳優のジャガイモをど真ん中に起用している時点で対象年齢は低め。実に浅いサスペンス要素と、どうだカッコイイだろうのアクションが融合した『お子様向けサスペンス(風)アクション映画』ですので、ガチの映画好きが見るような作品ではありません。
それゆえ、米国大手批評サイトRotten Tomatoesでの支持率はなんと
4%!(笑)
いやぁ、久しぶりにこんな低い数字を見ましたな。
そりゃ仕方ないですよ、この子供騙しの内容で目の肥えた映画通を相手に点数が取れるはずがない。
普通に見ているだけでも10分に1回は「それおかしくね?」とツッコミたくなるような内容、カメラワークも構図もヘタクソ、無駄に尺が長くしつこい演出も多数。
物語が終盤に差し掛かるとグダグダ感はさらに加速し、もう3分に1回は「いやいや!おかしいだろ!」と言いたくなるノリですから。
チケットを銅像の足の裏に貼り付けておき、それを取る姿を眉毛女が撮影して送信。『コズロフの人相を先に知っておく』という、それっぽい頭脳プレイのように見せているものの…
それ、本人じゃなくて部下が取ってたらどうするの?
という疑問は拭えず。
しかも普通に合流して隣り同士で座る、って…
いやいや、先に顔を知っておいた意味まるでないじゃん!
と(汗)。
さらには『椅子の下に銃』ですから。もう鑑賞者をバカにしているのかと。
いえいえ、この銃が友人が用意しておいてくれた物だというのはわかりますよ、言いたいのはそういう事ではなく、
このタイプの客席(空席時は座面がパタンと上がるタイプ)じゃ無理だろ、と(笑)
上がったら銃が見えるし、誰もいないのに1席だけ下がっていたら不自然…。
まぁ良いのですよ、この映画は女子共がテイラー・ロートナーを愛でるための映画ですから。
美人女優系でもこの手の作品は多いじゃないですか。ツッコミだらけのB級以下シナリオ、ただただアマンダ・サイフリッドを愛でるだけの『映画/ファインド・アウト』とか…。
続編!?
というわけで、私はトワイライト系に萌える事はできませんし、中身スッカスカの雰囲気サスペンスアクションで満足できるほど若くもない。おそらく半年後には内容すら忘れている作品でしょう。
…が、この映画はなぜか『続編』の噂があちこちで囁かれているのですよ。…本気?
しかし、かなり深いところまで堀って調べても続編製作に関する有益な情報は一切無し。どうやらイモ太郎をもっと見たい!というファンと、映画の終わり方がその噂の根源となっているようです。
うーむ、この映画の終わり方で「続編ありき」と感じます?
というか、どうして最近はちょっと余韻を残しただけで『この終わり方は続編あるでしょ!』と騒ぐ輩が多いのでしょう…。そんなこと言ったら世の映画の半分以上は続編を作らにゃならんですよ?
超個人的な戯言感想
ぶっちゃけ私はまるで価値を見出せなかった『映画/ミッシングID』ですが、好きな人ならば十分見る価値があるでしょうし、これを面白いと思える人もいるのでしょう。価値観は人それぞれ違うからこそ良いのですよ、たぶん。
特にシメの言葉も浮かばないような作品でしたので、今回はこのまましれーっとフェードアウトさせていただきます・・・。