日米問わず「内容なんぞそっちのけ!特定の俳優を愛でるための映画」ってのは数多くありますが、今回の『映画/サイレント・ウェイ』もそんな1本(お国はスペインですけど)。ネタバレを含むのでご注意を。
愛でる対象はアナ・デ・アルマス。人によって評価が分かれそうなルックスですが、とりあえず美人ポジションに置いて良い女優さんでしょう。
「貴様!それでも軍人か!!貴様のケツに空いているのはなんだ!!」
「はい!!穴であるます!!」
注)上の会話は本編とは全く関係ありません
サイレント・ウェイ
2012年 スペイン・コロンビア
主なキャスト:
アナ・デ・アルマス
ディエゴ・カダヴィッド
レオノラ・ヴァレラ
監督:アントニオ・トラショス
ネタバレ無しのあらすじ
帰宅途中でオーディション一次審査合格の連絡を受けたローサ(アナ・デ・アルマス)。
二次審査は明日らしいけど、なにやら自宅の洗濯機は故障している様子。よーし、じゃあすぐ近くのコインランドリーで衣装を洗っちゃおうー。
ズンタカズンタカ♪(洗濯待ちでダンス中)
洗濯待ち中に入ってきたガヴリエル(ディエゴ・カダヴィッド)がイケメンだったので、尻尾フリフリで仲良くなるローサ。
ところが彼は…
・・・・といった内容ではあるものの、そんなの気にせずにひたすらアナ・デ・アルマスを愛でる作品。
ここからネタバレを含むよ!!
オープニングで戯言
とにかくこの映画を語る上で外せないのが『観る者を幻惑する、謎のオープニング』
もはやネタとしか思えないような音楽に合わせて、「アドリブで適当に考えただろ」としか思えないようなダンスを踊るアナ・デ・アルマス。
DVDパッケージでは『予測不能のジェットコースタームービー』などというキャッチコピーを付けられている本作ですが、まさにこのオープニングだけで予測不能なジェットコースター感を味わう事ができます(笑)
わたしゃこの脳破壊映像が流れている2分間の間に「え?何してんの?」を4回も言ってしまいましたよ。
後ほどこれはオーディションだった…と繋がってはくれるのですが、それはそれで「こんなタコ踊りで一次審査通過したのか!?」という困惑も。
予想はしていたものの、オープニングで完全に『この映画はアナ・デ・アルマスを愛でるためだけの映画です』と宣言をされたようなものです。
まぁ”この頃の”アナ・デ・アルマスは可愛いと思いますし、最後まで鑑賞できそうな気もしますので…頑張ってみましょう。現在のアナだったらヤバかったかもしれませんけど。
「…?」の連発
内容なんて無いような映画ですので、もうまとめてアレコレと戯言を言ってしまうと…とにかく冒頭から結末まで「え?」の連発。
- やたら安っぽくて古臭いけどいったい何年前の映画……え!?2012年!?
- スプリットスクリーン(画面分割表現)使いすぎじゃない?
- え?え?今このタイミングで睡眠導入剤飲むの!?
- 2Fのトイレの男は何?
- なんで腕が挟まって絶好のタイミングなのにスプレー使わないの!?
- 怪しい男はまさかの『ヴァンパイアハンター』だった!?…あれ、違うの??
- ガブリエルの洗濯機、いつまで回ってんの!?アンタいくら入れたの!?
- なんで終盤は上着を脱いで中途半端なサービスショットなの!?
- 何故あえて太陽の下に出るの!?バカなの!?
- お姉ちゃんはアナの二役!?予算の関係??
・・・と、ほんの一部分を書き並べただけでこの量です。ぜーんぶ並べればこの7倍くらいあります。
ガヴリエルが自ら太陽の下に出た部分など、いろいろとこちら側で忖度する事で納得できるポイントもありますが・・・それでも多い。多すぎる。
タコ踊りのオープニング・過剰なスプリットスクリーン・漫画みたいな回想などはあえてダサさを狙っているんですよね?まさか本気でオシャレに作ろうと思ってないですよね?
超個人的な戯言感想
とにかくいろんな部分がダラダラと長い作品ですが、尺はまさかの70分少々。
チョイ役の姉はアナ・デ・アルマス二役で済ませたり、ほぼワンシチュエーションで描かれていたりしているクセに、ガヴリエルが溶けていく様は無駄な力の入れようだったり…金をかける方向も完全に間違えています。
アナ・デ・アルマスを「まぁ可愛いね」と思えるからこそ最後まで鑑賞できたものの、これが好みでない女優だったならば苦行の70分だったことでしょう。
この手の『特定の女優を愛でるためのPV映画』は多々ありますが、むしろ映画の中身なんてぺらっぺらのほうが愛でるには最適なのかもしれませんなぁ。
主演のファンでなければ、金を出して観るようなものではない気がしますけど。