映画『84☆チャーリー・モピック』ちょっと通好みなベトナム戦争映画

これまた古い映画、1989年の映画「84☆チャーリー・モピック」です。84とチャーリーの間にある星マ-クが「キラッ!」って感じですが、アイドルとかの話ではありません。戦争映画の鉄板、ベトナム戦争を題材にした作品になります。

84☆チャーリー・モピック

1989年 アメリカ

主なキャスト:

ジョナサン・エマーソン
ニコラス・カスコーネ
ジェイソン・トムリンズ
リチャード・ブルックス

監督:パトリック・S・ダンカン
脚本:パトリック・S・ダンカン

ネタバレ無しのあらすじ

1969年、ベトナム。陸軍第84撮影部隊所属のドリュウリー少尉と部下のチャーリー・モピックは記録映像の撮影のため、偵察小隊の作戦行動に参加する。

数々の罠が仕掛けられたジャングルを進む小隊は、やがてベトナム軍の大隊に遭遇し・・・

・・・といった内容の作品。

ベトナム戦争映画

今では戦争映画といえば中東方面を扱ったものが多いですが、昔は戦争映画と言えば「ベトナム戦争」になり、それはもう多くの作品がありました。

私も中学生の頃やたら戦争映画にハマった時期がありまして・・・レンタルビデオ店に通っては片っ端から観まくったものです。

ベトナム映画と言えば「地獄の黙示録」「プラトーン」「フルメタルジャケット」などが有名ですので、もちろんそちらも鑑賞したのですが…どうにも映画的すぎるというか・・・

子供の頃から大作映画には魅力を感じない異端児だったため、戦争映画に関してもマイナーな作品のほうがツボに入りまして。

私の中での傑作ベトナム映画は「ハンバーガー・ヒル」、この「84☆チャーリー・モピック」もかなり好きだった1本になります。

それ以外にもう1本あったのですが・・タイトルを忘れてしまいました。なんだっけなぁ・・あのエグい映画。

当時は珍しいPOV

この「映画/84☆チャーリー・モピック」は、全編が記録兵であるチャーリー・モピックが撮影している映像で展開されます(最後の最後だけちょっとアレですが・・)

今ではホラー系を中心に腐るほど溢れているPOV映画(登場人物がハンディカメラなどで撮影している映像、で展開される映画)ですが、当時はまず「POV映画」という言葉すらありませんでした。そしてモキュメンタリーという言葉もありませんでした。

なによりインターネットというモノが一般に普及していなかったため、新しい単語や概念の拡散が遅い時代ですから(笑)

まだ子供だったという事もあり、初めてこの映画を観た時はその斬新さに驚いたものです。「え!?え!?コレ、本当の戦争の映像なの!?」と思ってしまいました。青かったなぁ。。。

ここからネタバレを含むよ!!

低予算だがリアル感あり

当時は感じませんでしたが目の肥えた大人になって再度観返してみると・・・あれれ、低予算感がプンプン匂ってるじゃないですか。

ベトナムのジャングルという設定ですがドコをどう見てもそうは感じられず・・そのへんの森林で撮影したような雰囲気。派手な爆撃や戦闘機の轟音も、本当に「轟音」のみ。カメラは仲間の兵士のほうを撮っているため、上空を飛び去る戦闘機や爆発などの映像はありません(笑)

それなのになぜか感じる、リアル感。

兵士たちの所持品や装備も嘘くささがなく、レーションの食べ方(C4爆薬を固形燃料にして温めて食べる)など細部も非常にこだわっています。

会話や展開なども多少の映画的な脚色はありつつも、他の映画作品から比べれば「地味」とも言える雰囲気。これがむしろ嘘っぽくなくて良いですなぁ。「映画/プラトーン」なんて、漫画みたいな展開ですから・・・。

このへんは実際にベトナム戦争へ参加した経験のある監督ならでは、というところなのでしょう。

撮ってないで戦えっ!

この映画最大のツッコミ要素は、チャーリー・モピックがとにかく「撮る」という事に専念しすぎているという・・・。

どこからか狙撃されても、敵の攻撃に晒されても、とにかく仲間を撮影。それが彼の任務ではあるのですが、すさまじい執念です。その執念のおかげで爆発も敵の姿も全然映らない映画になってしまっているのですが・・(笑)

終盤には仲間にまで「おい!撮ってないで戦え!」と言われる始末。まぁそれでも撮り続けているんですけどね。

作品全体はリアル路線ではあるものの、結末はそれなりに「映画っぽい終わり方」なのは致し方なしというところでしょうか。

仲間を助けるため、ヘリにカメラを置いて「援護してくれ!」と走っていくチャーリー。しかし仲間に向かいながらも振り返ってしっかりカメラ目線で確認するあたり・・・ホント、映像として残す事しか考えてないんだなぁ・・おまえは(笑)

その性質から彼の姿はほとんど映らないんですよね。

主役なのに映らない。そのへんもリアルというか、斬新というか・・・。

気になった方はDVDで

最初にこの作品を観た時はまだ「ビデオテープ」の時代、VHSです。今の人はVHSとかベータとか知らないんでしょうねぇ。。。爺ぃになった気分じゃよー。

ところがどっこい、この「映画/84☆チャーリー・モピック」はマイナー映画でありながらも、HDニューマスター版がDVDで発売されています。

当時この映画に燃えた、マニアックな戦争好きの方も・・ぜひもう一度、美しい映像で再鑑賞してみてください。

ただしHDニューマスターと言っても、めちゃくちゃ綺麗!というわけではないので・・・過度の期待はなさいませんように(笑)