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同名映画がありますが…2015年・ホラー(っぽい)ほうの『映画/NO EXIT ノー・イグジット』ですよ。ネタバレと結末を含みますのでご注意下さい。

いかにもシリアスホラーもしくはガチスリラーといった外ヅラが漂っているものの、中身は全くの別モノ。困惑必至のダークコメディだったりするわけです。

しかし相変わらず、邦題考える人は頭腐ってますなぁ。

NO EXIT/ノー・イグジット
(原題:Crush the Skull)


2015年 アメリカ

主なキャスト:

クリス・ディン
ケイティ・サボイ
クリス・リーデル
ティム・チオウ
ウォルト・ポスト
ローレン・リーダー

監督:ヴィエ・グエン
脚本:クリス・ディン、ヴィエ・グエン

ネタバレ無しのあらすじ

空き巣を繰り返し生活していたカップル、オリー(クリス・ディン)とブレア(ケイティ・サボイ)。

これが最後の仕事と決めた家に侵入している最中、予想外のアクシデントに遭遇しオリーは逮捕されてしまう。

彼を釈放させるために借金を負ってしまったブレアは、彼女の兄コナー(クリス・リーデル)とその弟分ライリー(ティム・チオウ)と共に再び空き巣に入ることに。

コナーと折り合いの悪いオリーは当初メンバーに入っていなかったが、自責の念から強引に参加。

しかし彼らが侵入した家は、出口のない恐ろしい家だった…。アハハハハハハ!(怖いと笑うクセ)

・・・といった内容だと思ったら困惑する作品。

キャストで戯言

激しくB級ですので、残念ながらおそらく皆さんが知っている俳優は皆無です…。

しかも主演がアジア系、クリス・ディンなのに、さらに脇にもアジア系のティム・チオウ。アジア系多すぎない?ココは黒人枠じゃない?…と思ったら、制作陣にかなりアジア系が多いのですね。

そして不自然なほどに美人キャラのヒロインはケイティ・サボイ。彼女も他に主だった出演作品はありませんでした。しかしB級やらせるにはもったいないルックスですなぁ。もはや掃き溜めに鶴(笑)

主な登場人物は4人、そこに殺人鬼(+α)と少なめですので、人物の見分けや名前の認識が楽で助かります。安っぽいB級映画のくせに、無駄に名前付きの登場人物が多すぎる作品ってたまにありますよね…。

各国の映画祭絶賛!?

Amazonプライム・ビデオの説明欄には堂々と『各国の映画祭絶賛』などと書いてありますし、パッケージにもなにやらそれらしい記述がある本作。この手の宣伝文句はハッタリが多いですが、ちょっと見てみると…

『ロサンゼルス映画祭:ナイトフォール賞受賞』
『2015年サンディエゴ・アジアン映画祭:審査員賞受賞』

…という事らしいです。

各国で…って、2つだけじゃん!(笑)

他の映画祭にも出展され、賞は逃したものの絶賛された…って事なのでしょう。そう信じましょう。

ちなみにロサンゼルス映画祭はその名の通り毎年ロサンゼルスで開催されており、B級作品が集まる映画祭としては大きめ。ナイトフォール賞はホラー作品賞のようなものらしいです。

サンディエゴ・アジアン映画祭はアマチュアも参加するような比較的ローカルな祭典で、日本人の作品も多数上映されているようですぞ。

ここからネタバレを含むよ!!

ガチではありません

とにかく冒頭から、なにかおかしな雰囲気が漂う本作。

ちょっと安っぽいB級スリラーのような滑り出しではあるのですが、そのつもりで見始めるとセリフ回しに違和感あり。

ちょいちょい笑える部分があるものの、まさかそこが笑って良い場所だとは思わず…ぐっとこらえて鑑賞を続けてはみるのですが、どのあたりでしょう…早い人であればオリーが逮捕される事にはこりゃ笑って良いホラーなのか!と気づくかと。

私はかなり真面目に観ていたので、地下通路に閉じ込められて右往左往するあたりまでは「本気のホラー作品」だと信じていました(汗)

そう、本作は決してガチのスリラーでもホラーでもなく、真面目さの中に潜む不謹慎な笑いを楽しむダークコメディなわけです。いやー、まいった。ある意味『映画/キャビン』みたいなもんです。あちらとは面白さもクオリティも出演俳優も比べ物になりませんけど。

キャビン同様、笑っても良い作品なんだとわかってしまえば後はもうこっちのもの。そういう作品なのであれば、もうストーリーなんてあってないようなモノですから。

寒いセリフ回しも楽しめますし、中途半端なおふざけ要素も邪魔に感じない。なかなか面白い映画じゃないですか。

最後にババーン!と

CRUSH THE SKULL!!

のタイトルと絶叫でエンド!!…という、一見意味不明な終わり方にすら興奮を覚えてしまいますよ。この最後に作品タイトルを出して終わらせるって演出の映画、他にもありましたよね。なんでしたっけ…。

そうそう、そうなんですよ。原題は『Crush the Skull』なのです。だからこそこのラストシーンが面白いのに、『NO EXIT/ノー・イグジット』なんて馬鹿みたいな邦題にされちゃっているせいでなおさら意味不明になってしまっているじゃないですか。

邦題を考える人ってどうしてこうバカなのでしょう。ほんと、映画を見ないで考えたとしか思えないような邦題が多すぎです…。

個人的な戯言感想

さてさて、世間では辛い評価が多い『映画/NO EXIT ノー・イグジット』

これはもうかなり個人的な好みなのですが、『バカバカしくてスベっているコメディホラー』がツボの私にとっては比較的楽しめる作品でした。

なにせあのクソ評価作品『映画/ほぼほぼパラノーマル』がドツボにハマって大笑いできた人ですから(汗)

しかし日本国内での低評価が目立つ原因には「残念な邦題」と「シリアスホラーであるかのような宣伝」もあると思うんですよね。これが最初から『笑っても良いホラーです!』というノリで公開されていれば、期待はずれで肩透かしを食らう方も少しは減ったかと…。

まぁそれを覚悟のうえで鑑賞したとしても、

学生映画サークルがおふざけノリで作った映画

といった雰囲気は拭えませんけど(笑)