今回の1本はおそらくマイナー作品になるであろう『映画/パーフェクト・ホスト』
超有名な俳優が出演しているわけでもありませんし、家族で楽しめるような内容でもありません。
・・・が、個人的には三ツ星作品の映画です。途中までは…。
パーフェクト・ホスト
悪夢の晩餐会
2010年 アメリカ
主なキャスト:
デヴィッド・ハイド・ピアース
クレイン・クロウォード
ナサニエル・パーカー
監督:ニック・トムネイ
脚本:ニック・トムネイ、クリシュナ・ジョーンズ
ネタバレ含まないあらすじ
銀行強盗のジョン(クレイン・クロウォード)は警察の追手を逃れるため、高級住宅街に住むウォーイック(デヴィッド・ハイド・ピアース)の家に上がり込むことに成功する。
紳士的に迎えるウォーイックに対し、徐々に強盗犯としての本性を現していくジョン。当初は困惑するウォーイックだが、実はウォーイックこそ危険な人間であった・・・・
などという「ありがち」な展開かと思いきや、どんどん斜め上を行くような突き抜けた変態っぷりを披露してくれて、見ているこっちが困惑。
どこへ!?この話はいったいどこへ着地するの!?
・・・・といった内容の作品。

ここからネタバレを含むよ!
キチ〇イ、大好き!
とにかくこの映画、デヴィッド・ハイド・ピアースが素晴らしい。その一言に尽きます。
初見は「なんだコイツ、気持ち悪い・・」という印象だったのですが、一度最後まで観てしまったら、どハマりしました。
賑やかな晩餐会(だと本人は思っている)が盛り上がってきた(と本人は思っている)ところで披露される…
「コンガーーッ!!!」
のシーンは、リピートで繰り返して観てしまうほどの中毒性。
私、こういう「頭がイッてしまっている系」の変人は大好物なんです。似たような変人っぷりを発揮しながら生きている身として、非常にシンパシーを感じます。
この作品を数回繰り返して観た後、自宅で目ん玉見開きながら「コンガーーーッ!!」と一人楽しそうにやっている姿を見ていたウチのカミさんはどんな気持ちだったでしょう。ご愁傷さまです。
ジョンが家に上がり込むための嘘として使った絵葉書も、実はウォーイックが自分で自分に送っていたものだった・・・という部分も、「実はオレが出してたんだよ」としないところが素晴らしい。彼としては自作自演しているつもりなどないのですから。
完全にアチラの世界の住人です。
蛇足の後半部
ここは評価が分かれると思いますが、個人的にはジョンが目覚めてからのシーンはあまり引っ張らないほうが良かった気がします。
ウォーイックが実は警察官だった…という事で彼の二面性を見せ、さらに変人度を増す狙いだったのかもしれませんが・・・ちょっとイマイチな気も。彼が普通に右往左往する姿は見たくありませんでした。これじゃただのノーマルさんです。
普通に「訪問客を殺していた」としなかった点は面白かったのですが、そうなるとツッコミどころもアレコレ出てきてしまいます。
そして最後の最後。ウォーイックは自分に疑いを向けている同僚を自宅での晩餐に誘い、その誘いが成功するシーンで終わります。
これで観てる側は「ああー、彼もあの晩餐会の餌食になるのか・・・」と想像を掻き立てられるのですが・・・・・結局殺さないんだよね??
アレやコレやの変態っぷりを披露して、「うわー殺されるー」と思わせておいて、結局殺しませんでした・・・・では、何の解決にもならないような気がするのですが…。
それともアレでしょうかね、ジョンは銀行強盗という負い目があるから警察にはいかないだろう、と。だから殺さずに遊んで開放。それ以外のアルバムに乗っていた人間達の中には、殺された人間もいた・・・という事でしょうか。
うーん、それもちょっと無い気がします。
「なんだったのだろう、昨晩のことは・・」ってなくらいで終わらせておいたほうが、ツッコミどころがあっても個人的には好きでした。
見どころ・ポイント
とにかくデヴィッド・ハイド・ピアースを観て下さい。しゃぶり尽くしてください。コンガー!を繰り返し見てから自宅でもコンガー!して下さい。それが全てです。
インパクトのあるシーンに目が行きがちですが、絵ハガキの件や、晩餐会に訪れている客達(彼の妄想内で)の言動など、細かい部分でも彼の変態性が深く表現されています。
終板も含め、いろいろ考察したくなる点も残されていますので、じっくりとアレコレこねくり回すこともできる作品となっています。
純粋に変態感を楽しむも良し、彼の過去を考察するも良し、大人から子供まで楽しめる・・とは言えませんか・・。変態から常人まで楽しめる、良い映画です。
最後に一言

コンガーーーー!!!