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なんとなーくパッケージで選んだ『映画/ザ・スクリブラー』なのですが、残念ながら私は肌に合いませんでした…。もう、あらすじとかネタバレとかを書く事すら苦痛です。

あまりの寒さに一度鑑賞を断念し、翌日再チャレンジするも…最後の最後まで「面白いっ!」と思う事はできませんでした。チーン。

ザ・スクリブラー


2014年 アメリカ

主なキャスト:

ケイティ・キャシディ
ギャレット・ディラハント
ジーナ・ガーション
アシュリン・イェニー
ミシェル・トラクテンバーグ

監督:ジョン・スーツ
脚本:ダニエル・シャファー

ネタバレ無しのあらすじ

重い多重人格障害を患い、『重複脳焼滅装置』というキテレツ装置によって自分の中の人格を消していく治療を受けていたスキ(ケイティ・キャシディ)。

ジュニパー・タワーと呼ばれる社会不適合者が集まる建物で暮らすことになったものの、彼女が越してくると同時にタワーでは飛び降り自殺が連続で発生。

装置の副作用として「記憶の欠落」を起こしていたスキは、連続の飛び降りに自分が関与しているのではと疑い始めるのだが・・・

・・・といった内容の作品。

キャストで戯言

ケイティ・キャシディミシェル・トラクテンバーグというダブル美女が魅力の本作ですが、そこもまた合わないと言いますか…個人的にどちらの女優さんも興味がないという(泣)

ホント、「なんでこの映画を選んだのよ」と言われても何も言い返せない始末です。

単純に『多重人格』『精神疾患』といった好物キーワードで喰いついてしまい、それはもうカオスで病的な内容なのかと思ってしまったのですよ…。いやー、まさかダークヒーロー系だとは。

しかし…そんな変態趣味の私が喰いつける俳優がたった一人いましたよっ。

『衣服恐怖症』という、「もはや画面に登場するだけでサービスショット」を成立させる禁断のキャラ、エミリー。どこかで見た事あると思ったら…なんと『映画/ムカデ人間』でムカデにされていたアシュリン・イェニーじゃないですかっっっ!!!

なんなんでしょう、この人。マトモな役を貰った事あるんでしょうか…。


ここからネタバレを含むよ!!

前半はサスペンス風

映画ではありがちな『最終シーンから始まり、取り調べを受けながら徐々に真実が明らかになっていく』という作りの本作。

『刑事と心理学者によるスキの取り調べ(現在)』
『ジュニパー・タワーで何があったのか(過去)』
『ドキュメンタリー調の治療記録映像(もっと過去)』

…を行ったり来たりしながら話は進みます。

切り替えは明確なので紛らわしいわけではないのですが、なんとも見づらいというか…ヘタクソというか…。ダラダラと往復するシーンの繰り返しにあくびが出そうになりました。

全裸でウロウロするお姉ちゃんや、スキ本人のエロティカルシーンのおかげでどうにか鑑賞意欲は保てるものの、中盤以降はそっち系のシーンも皆無になってしまい…ただただうすら寒いストーリーを見せられるのみ。

原作コミックの作者がそのまま監督を務めたせいなのかもしれませんが、とにかく全体的に漫画チックすぎるんですよね…。セリフも設定も演出も、どれもが『映画』のクオリティに達していない。いえ、あくまでも個人の感想ですよ。

サスペンスとしてもスリラーとしても中途半端な気がしました。

後半はヒーローアクション風

さぁさぁ、ややリアル寄りな前半から打って変わって後半はもう完全に漫画ワールド全開です。

まぁ『重複脳焼滅装置』とか『衣服恐怖症とセックス依存症のお姉ちゃんがウロウロしている』とか『喋るエレベーターと犬』とか、前半も決してリアルとは言い難いんですけどね。

『覚醒スキ(スクリブラー)』VS『覚醒アリス(ヴェロニカ)』の、暗くて見づらいうえに中途半端なアクションが炸裂します。

ダラダラ系スリラーから突如、超能力系アクションにスイッチ!です。ここでテンションが上がるか…はたまた下がるか…人によって大きく分かれる事と思います。私ですか?そりゃもうダダ下がりですよ!(笑)

なんですか、あの中学生臭がプンプンする格闘アクションは。

『映画/ヒットマン』のアクションも『映画/リベリオン』のガン=カタも全くカッコ良いとは思えない私にとっては、見ているだけで恥ずかしくなるようなクサいシーンでしかありません。高圧電流喰らってパワーアップ!シュンッ!!(高速移動)とか、もう勘弁してくれっ、痛々しくて見てられないよっ。

特に謎はなく…

そうそう、謎のヒーローアクション展開になる前、まだサスペンス調だったあたりでふと閃いた事がありました。

重複脳焼滅装置で人格を消していくのと同時に、飛び降り自殺で人が死んでいくという展開に…むむ?

はっ!!もしかして、このジュニパー・タワーというのはスキの精神世界を表現したもので、住人は全てスキの複数の人格であり…消去された人格が死んでいっているのでは!?

…と。もう「ネタバレ見破ったり!」な気分ですよ。

ところがどっこい全然そんな話ではなく、普通にみんな自殺していました(笑)あれれ?

ですよね…それじゃ『映画/アイデンティティー』のパクリとか言われちゃいますもんね…。

そんな裏を読む必要はなく、いたって素直にそのまんまの展開でそのまんまのオチでした。しょぼん。

子供向け?いえいえ大人向けです

…という事で・・・私にはもう安っぽいB級映画に毛が生えたような印象になってしまった『映画/ザ・スクリブラー』

設定や雰囲気など、その手のストーリーが大好きな中学生であれば「かっけぇ!」と思えるのかもしれません。

しかし全裸はあるわベッドシーンはあるわ、やはり子供向けとは言えませので…「脳ミソが中学生の大人向け」といった感じでしょうか。そんな事言ったらこの映画が好きな方に怒られそうですけど(汗)

それにしても…殺人容疑のかかった重要参考人をほったらかしにして逃げられてしまう刑事、ってどうなんでしょうねぇ…。