『彼が二度愛したS』ツッコミ多めの雰囲気映画でネタバレ戯言

今回の1本は『映画/彼が二度愛したS』、あらすじやネタバレを含むので未鑑賞の方はご注意下さい。ミシェル・ウイリアムズとヒュー・ジャックマンが素敵すぎる作品で…っと、そういえばユアン・マクレガーも出演していました(主演)。今回は地味なのでつい…。

彼が二度愛したS
(原題:DECEPTION)


2008年 アメリカ

キャスト:
ユアン・マクレガー
ヒュー・ジャックマン
ミシェル・ウィリアムズ
マギー・Q
リサ・ゲイ・ハミルトン
シャーロット・ランプリング
ナターシャ・ヘンストリッッジ
パス・デ・ラ・ウェルタ
レイチェル・テイラー
アヤ・キャッシュ

監督:マーセル・ランゲネッガー
脚本:マーク・ボンバック

ネタバレ無しのあらすじ

苦労人の会計士ジョナサン(ユアン・マクレガー)は仕事でもプライベートでも孤独な日々を送っていた。

ある夜、顧客である弁護士事務所で仕事をしていた彼に、一人の弁護士ワイアット(ヒュー・ジャックマン)が声をかけてくる。

華やかで堂々とした振る舞いのワイアットに自らとの差を感じつつも、彼の強引さに巻き込まれるように徐々に親しくなっていくジョナサン。やがて二人は共にテニスで汗を流し、ランチを楽しむような仲になっていった。

そんなある日、携帯電話の取り違えをきっかけにワイアットが所属している『秘密クラブ』の存在を知ってしまったジョナサンは、その肉欲にまみれた世界にのめり込んでいき・・・

・・・といった内容でエロティックな要素ありの作品。

キャストで戯言

主演はもはや説明不要のユアン・マクレガー。出演作品も多く、様々な役柄を演じ分ける名俳優ですな。ちなみに身長は177cm(諸説あり)だそうな。

そしてヒロインも説明不要のミシェル・ウィリアムズ。透き通るような白さに華奢な体型で、まるで妖精のような美人女優です。ちょっと言動がアレなので、別の意味でも妖精っぽいのが魅力でもありイタさでもあり。

ちなみにこの二人は本作と同年公開の映画『ブローン・アパート』でも共演しております。

そして主要人物がもう一人、これまた説明不要のヒュー・ジャックマンが危険な香り漂う役柄で登場。この映画は彼が設立した映画製作会社『シード・プロダクションズ』が世に送り出した一本目だったりします。

そんな有名過ぎる三人がパッケージを飾っていますが、それ以外にも映画好きならば「おっ」と思う女優が多数出演。

まずはユアン最初のお相手でもあり、その後殺害されてしまうシモーヌ役がナターシャ・ヘンストリッジ。エロティックSFホラーの始祖とも言える『映画/スピーシーズ 種の起源』で主演を演じた元モデルのエロティック女優ですな。しかもその『スピーシーズ 種の起源』で彼女の幼少期役を演じたのは子役時代のミシェル・ウィリアムズだったりします。

そしてユアンのお相手二人目。会の規則を教えてくれた年増…いえ、素敵な熟女はシャーロット・ランプリング。しかしこの会、年齢制限はないんでしょうかね。そっちの趣味がない男性であれば「ごめん、チェンジで!」とか言いたくなる年齢だと思うのですが…。(当時62歳)

そんな彼女も若かりし頃はそりゃもう美しかったわけで、往年の名作映画『愛の嵐』(1974年)で「上半身裸、ナチ帽、サスペンダー」という倒錯したエロスを披露したことで有名な方ですよ。

注!)パッケージが過激なため、ここでは画像を消しています。興味のある方は商品詳細ページでご確認を。

そして後半にちょろっと登場するワイアットの秘密を知る女ティナ役はマギー・Q。『映画/M:I:III(ミッション・インポッシブル3)』や『映画/ダイ・ハード4.0』などで有名らしいのですが、わたしゃどちらのシリーズも1本も見たことがないので知りません。

さらに一瞬しか登場しないようなチョイ役まで掘り下げていくと…

味を占めたジョナサンが次々に女性と関係していくシーンの一人目、エキゾチックな女性は『映画/マッド・ナース』で主演を努めたお騒がせ女優パス・デ・ラ・ウェルタ

ジョナサンがエレベーターで同乗した女性二人組の一人(右)は、Amazon Primeで人気のドラマ「ザ・ボーイズ」にてストームフロントを演じていたアヤ・キャッシュ

ジョナサンと廊下ですれ違いざまに目があった意味ありげな女性は、奥菜恵出演で話題になったハリウッド映画「シャッター」で主演を務めていたレイチェル・テイラーです。

お気づきになりました?



ここからネタバレを含むよ!!

細かく見れば穴だらけ

俳優陣の演技が素晴らしく、二転三転するシナリオは鑑賞者を物語へ引き込み、往年のミステリー作品を彷彿とさせる雰囲気は実に魅力的。

…と褒めちぎってはみるものの、細かいところを気にしてしまうとそりゃもう穴だらけのツッコミだらけだったりする本作。

まずワイアット(本名はジェイミー・ゲッツですが記事中では「ワイアット」で統一)がジョナサンをハメるために仕組んだ計画からしてザルすぎる。

そもそもジョナサンが「S」に惚れなかったらどうするの?って話ですよ。彼女はジョナサンをその気にさせるのが役割ですから、もし彼が乗り気じゃなかったとしてもあの手この手で虜にさせようとするのでしょうが…どんなにアレコレされても、人には「持って生まれた性癖」ってもんがあるじゃないですか。

これでジョナサンが『超デブ専』だったり『真性ペド野郎』だったりしたら計画は困難、『同性愛者』だったりしたら秘密クラブすら興味を持ってもらえず、ワイアット自ら誘惑するハメになったのでは…(汗)

その後も「あれ?」と思う部分は多々ありますが、全てを追うとキリがないのでラストの件だけ。

ジョナサンになりすましたワイアットが「S」に撃たれベンチに崩れ落ちると、本物ジョナサンは彼が落とした偽造パスポートを彼の胸に。これはワイアットにジョナサンとして死んでもらうことで、不正操作や金の横領、さらにはシモーヌ殺害の容疑までひっくるめて清算してしまおうという事らしいのですが…

そうなるとあんた、これからどうやって生きるの?(汗)

ワイアットが自分になりすますと予測していた彼はワイアット・ボーズ名義のパスポートを用意して現れましたが、そもそもワイアットは偽名でそんな人間は存在していない。いくら偽造パスポートがあってもその名で生きていく事は無理でしょう。(ジョナサンが偽造パスポートを用意できた…という展開からして無理がありますけど)

ではワイアット、つまりジェイミー・ゲッツがジョナサンとして死んだのだから、交代でジェイミー・ゲッツとして生きる…としても、今度は前科者の犯罪者になるだけ。

何をどうやっても彼は先が無いのでは…。

二度愛した?

最近の邦題は無関係な有名作に寄せてみたり、情けないほどセンスが無かったり、ネタバレしていたり…とヒドいものが多く「実は邦題を考える人間の頭にはクソが詰まっているのでは?」と疑いたくなるほどですが、この彼が二度愛したS」は実にオシャレ感漂う邦題。

原題は『DECEPTION』、『欺く・まやかし・騙す』といった意味合いのシンプルなタイトルを、キャッチーな雰囲気に変えたセンスはなかなかですな。

ただしあくまでも雰囲気オシャレなだけであり、よくよく考えてみりゃ別にジョナサンはSを「二度」愛したわけではなく、最初から最後まで愛しっぱなし。肉体的な意味で考えても、そっちは「一度も」愛していない。

ジョナサンとして愛し、その後別の人間として愛した…という意味なのか、何をどうカウントして「二度」とすりゃ良いのか、悩む邦題です。

戯言感想

…というわけで。

全体的に変な揚げ足取りが多くなってしまいましたが、ミシェル・ウイリアムズの寝ぼけた顔は相変わらず素敵ですし、ヒュー・ジャックマンの危険な男っぷりも素敵。個人的にはこの『映画/彼が二度愛したS』はかなり好きな作品だったりします。

余談ですが、終盤にヒュー・ジャックマンがミシェル・ウィリアムズを触る手付き、いやらしすぎません?普通こういうシーンって雰囲気だけエロティックにしつつ、それなりに誤魔化して触っていることが多いのですが…彼は服の上からとは言え露骨に胸を攻めまくるという(笑)

デカいジャックマンがやたら大きな手で小柄な彼女を触りまくる様子は、非常にイケナイ感が漂って興奮モノでした。くー、羨ましい。