ヘイデン・クリステンセン&ジェシカ・アルバ主演の『映画/アウェイク』に出てくる術中覚醒とは?本当にあるの?…等々、調べてまとめ。今回は戯言控え目です。
映画/アウェイク
映画本編の戯言はこちら
術中覚醒とは?
術中覚醒(アネセシア・アウェアネス)は実際に医療の現場で確認されている現象で、全身麻酔中の患者が「意識がある状態」になること。
その数は年間3万人にものぼると言われていますが、覚醒中の状態は人により様々。
大半は「夢を見ているような朦朧とした状態」であったり「手術中の会話を覚えている」といった程度で、映画のように「明確に思考でき、痛みまで感じる」というのは非常に稀なケースだそうです。
術中覚醒の原因
日本臨床麻酔学会シンポジウムでの資料「実例から学ぶ術中覚醒」によると、術中覚醒の要因としては
- 麻酔薬の不足
- 鎮痛作用の相対的不足
- 個人差の評価ミス
- 原因不明
となるそうな。
「麻酔薬の不足」には、設定間違いや停止後の再開忘れなどの人的ミスも含まれています。
参考資料:
J-STAGE 日本臨床麻酔学会誌「実例から学ぶ術中覚醒」著:中尾正和
聞こえるの?痛いの?
前述したように術中覚醒は個人差が大きく、多くは「周囲の声が聞こえる」「メスを入れられた感覚がわかる」といった程度。
さきほどの参考資料『日本臨床麻酔学会誌』では「手術終了後、術中の周囲の会話を覚えていたり、術中の記憶があった」と報告されています。
中には「手術中に開眼した」というのもあるようですが、こりゃ手術している医者のほうが恐怖ですな(笑)
映画のように「痛みも感じる」というのはごくごく稀なケースだそうですが、「ごくごく稀」という事は可能性はゼロではない、という事なんですよね…怖。
全身麻酔
ちなみにこの「全身麻酔」という処置。
1934年にアメリカのアーネスト・ヴォルワイラーが開発したチオペンタールという麻酔薬品を使用しているのですが、なぜこの吸入麻酔が効果あるのかは現在に至るまで分かっていないそうです。
なんかわからんけど意識失うね、コレ
丁度いい、手術に使ったれー
というノリで100年近くもガンガン切ったり取ったりしている・・・という事ですな。
術中覚醒とは?あとがき
ごくごく稀…と言われたところで、実際に起こる可能性があるというのが怖い『術中覚醒』
痛みが無かったとしても、術中の会話が聞こえているというだけで良い気分はしませんなぁ。
「身体は大きいクセにチ〇コは小さいですね、この患者」とか聞こえたら、手術後にどんな顔をすりゃいいのやら…。